ヘリオタイ光導兵長キルケー「進めぇーーーッ!!」
依頼主・トラペゾイド上王ピュロス(トラペゾイド連合王国)
概要・艦隊を守る為に空で異貌の神と一騎討ち
シナリオタイプ・空戦(一騎討ち)
シナリオ難易度・非常に難しい
主な敵NPC・翼の翠眼神「フテロギュネ」
ステータス上限・無し
シナリオ参加条件・実績「キンディネロス海の戦い=勝利」をPCが所持
――は次元を渡り――に寄生する者達である。
土を汚し精気を喰らう。
彼等はやがて人間達を喰らって炎さえも喰らい、自らの力とし始めた。
多くを喰らった――はやがて毒を吐き出し人間達を根絶せんとした。
――に抗すべく――より生み出されし人間達は再び己を変えた。
そして――より――の力を人間達にも利用できるように媒介兵器を生み出した。毒を以って毒を制する。
それは――自身と――と人の力を以って――を滅ぼす合魔混沌の刃である。
故に本来のそれらは人の命を喰らい、扱いを誤れば使い手の精神を狂わせる。
技術の進歩は出力と引き換えに使い手への侵蝕を抑え込んだが、それの本質に変わりは無く、故に定期的な調整をゆめゆめ怠ってはならない。
もし『声』が聞こえてしまったならば、決してその『声』に耳を傾けてはならない。
●
1205年、冬。
フェニキシア女王ベルエーシュがボスキ公ルカを追い詰め州都ボスキ・デル・ソルを陥落寸前まで追い込むも、皇都より援軍にやってきたガルシャ王イスクラの軍勢にその勢いを止められ、イル・ミスタムル州にて大規模な反乱が起こり後方を遮断された果てに、イル・ミスタムル侯アンムラピ率いるフェニキシア反乱軍とヴェルギナ・ノヴァ帝国軍に挟撃されガラエキアにて敗死した頃の事である。
貴方はエスペランザ島の空を舞っていた。
<<進めぇーーーッ!!>>
傭兵隊の副隊長キルケーの叫びが念話に響いている。
地上では傭兵隊の祈士達だけでなくトラペゾイド正規軍の兵達が雲霞のごとく続々と艦隊から浜へと降り立っていた。
キンディネロス海の戦いに勝利し他幾つかの戦いにも勝利して制海権を獲得したトラペゾイド軍は、この世界における異貌の神々の本拠地であるエスペランザ島へと迫り上陸作戦を敢行していた。
<<帰ってきた……! 帰ってきた……!!>>
<<うぉおおおおお! 化け物どもを元の世界へ叩き返せーーーっ!! 島を人類の手に取り戻せーーーっ!!>>
エスペランザ島を故郷とするスヴァリや異神駆逐に燃える兵達などでトラペゾイド軍の士気は高かったが、迎え撃つ異貌神側の反撃も苛烈だった。
高台に並ぶ大量の紫色の口牙兵達が以前よりも破壊力と精度を増している閃光をその大口の奥より乱射して浜へと撃ち降ろし、長槍と盾を手にした蜥蜴人兵が戦列を組んで浜からの祈士達の突撃を受け止めている。
歩兵達を援護すべく口牙兵へと向かい沿岸に浮かぶ艦隊から『連光弩砲(バリスタ・ファランクス)』の砲撃が嵐の如くに飛び薙ぎ払うも、その砲撃を封じるべく飛行する上位ゲノス、ドラゴニアンの群れが地上の歩兵達の頭上を越え艦隊へと直接突撃してくる。
<<飛行戦隊、敵飛行戦力の突撃から弩砲を守れ。砲を失っては負ける>>
すかさず連合王国上王にして今回の遠征軍の総司令官であるピュロスからの指示が飛んだ。
今回も飛行の魔導器たるプテリュクスと念話距離を拡大する指揮官用腕輪を装着して大空に舞っている貴方は、ピュロスやジャスティン、パルメニオンらと共に敵の飛行戦力の迎撃へと飛んだ。
●
ドラゴニアンの群れを貴方が次々に撃墜して回っていると、強い複数の霊圧を貴方は頭上に感じた。
仰ぎ見やれば、緑色の肌と白い四対の鳥翼を持つ女人が、天空方向より超高速で貴方目がけて突撃してきている。
両腕の肘より先が樹木の根のように変化し、射出される弩矢のごとくその鋭い先端を貴方目がけ伸ばして来る。
それはさながら馬上試合をする騎士のランスのように唸りをあげ、貴方目がけて降り迫ってきていた。
一般のゲノスとは明らかに格の違う速度。
『異貌の神々(ディアファレテオス)』
翼の翠眼神フテロギュネなる名で恐れられている美しくも禍々しい強力な殺戮者だった。
この時、貴方の他にもピュロス、パルメニオン、ジャスティンの元へとそれぞれ強力な霊圧を持つ存在が襲いかかっていた。
今まで姿を滅多に見せなかった異貌の神々達が、四体同時に貴方達へと襲いかかってきていたのである。
■目標
翼の翠眼神『フテロギュネ』を可及的速やかに討つ、あるいは撃退する。
■状況
空戦です。
周辺にはフテロギュネの他にもドラゴニアンや異神が存在していますが、ドラゴニアンは艦隊からの射撃が撃墜、牽制してくれるのでPCはフテロギュネと交戦中に相手をする必要はありません。
他の異神もピュロス達が相手取っているのでフテロギュネと同時にPCが相手をする必要はありません。
■敵戦力
●翼の翠眼神『フテロギュネ』
異貌の神々の一柱。
エスペランザ諸島を占領している異貌の神々の将軍アルバディオの配下。
ジャスティンから事前に主要な敵として能力情報が伝えられている為、PL情報以外の部分はPC情報として扱って良い。
逆に話を聞いてなかったなどでロール上PCは知らない扱いにしても良い。
緑色の肌、緑色の長髪、白い四対の鳥翼を持った人型の美しい顔立ちの女神。
白い薄衣で均整の取れた豊満な長身を包んでいる。
瞳の色は通常時は琥珀色。
○基本能力
3回行動
使用ダイス1D100
防御レート-15
○使用スキル
・根手
肘より先の部分は人型の手の形から植物の根のような形状に変形させる事が可能で、伸縮も自在である。
その先端は鋭く、ランスの穂先のように強固な装甲もぶち抜く。
また刺突の他、横殴りに薙いで打撃を与える攻撃も行う。
対象に蛇のように絡みつき拘束する事も行って来る。
拘束された場合、攻撃や防御、機動にペナルティを負う他、状態によっては攻撃不能となる。
この根手はPCは祈刃による斬撃攻撃ならば一撃で切断する事が可能だが、根手はラウンドの最後には再生する。
攻撃レート+15
・魅了の視線
1ラウンド中に1回、1日合計3回まで使用可能。発動はいつでも可能。
発動時にフテロギュネの瞳が緑色に輝く。期間は0.1秒ほど。
10m以内でこの瞳が輝いた瞬間に視線が合っていた場合、フテロギュネから精神汚染を仕掛けられる。
抵抗しきれず精神汚染された場合、フテロギュネをとても親しい友人や家族、恋人のように思う気持ちが湧きあがってきて、攻撃を躊躇うようになってしまう。
精神汚染が仕掛けられた場合、対抗判定を行う。
この対抗判定は「使用者の最大精神力+使用ダイス」の値を目標に「抵抗者の最大精神力+使用ダイス+状況補正」で行う。
判定に敗北した対象は達成度に応じて「フテロギュネへ攻撃する際の攻撃力」にペナルティを永続的に負う。
このペナルティは累積し「フテロギュネへ攻撃する際の攻撃力」が0以下となった場合完全に魅了されフテロギュネが指示した対象へと攻撃を仕掛けるようになる。
○PL情報
初期の頃(ゲームスタート時)のPCよりもステータスの総合値が高い。
追い詰められるとブーストを使う。
追いつめられると逃走する。
■飛行術に関して
このシナリオ中ではPCは空中での移動が可能となり、空中では機動力1の消費で2メートル移動する事が可能です(つまり通常の倍の速度で移動可能)
ただし海面から50メートルを超える高度には原則上昇できません(勢いをつけて上昇すると一時的には50メートルを超えるなどはあるが、すぐに50メートル以下まで落下する)
飛行中、空中で落下せずの停止も可能です。
また空中では縮地は使用が不能になります。
代わりに『ブースト』という猟技が使用可能になります。基本効果や制限は縮地と同じですが移動可能距離が10メートル以内ではなく倍の20メートル以内となります。
また使用時、進行するのとは逆の方向へと霊光の噴出がエフェクトとして発生します。
色は基本的に蒼ですが、プレイングで「このキャラの場合はこの色」などと自由な色に指定する事もできます。
異貌の神々達のテルス・マーテルにおける本拠地島へようこそ、望月誠司です。
いよいよエスペランザ島に乗り込む作戦が開始されました。
本拠地だけあって敵の抵抗も激しく、浜では人類側戦力の上陸を阻まんと激闘が行われています。
PCは飛行戦隊として空より地上を支援していましたが、敵の方も飛行戦力を放ってきました。
敵の飛行戦力と攻防を繰り返していると、それまで滅多に姿を現さなかった異貌の神々が四体も同時に姿を現しました。
うちの一体翼の翠眼神『フテロギュネ』はPCを標的にしています。
ご興味惹かれましたらご発注いただけましたら幸いです。