メティス「戦闘的な行動を行う場合、キャラクターは『戦闘状態』となります」
『戦闘状態』のキャラクターを『戦闘参加者』と呼びます。
基本的には関連性の高い『戦闘参加者』同士をまとめて『戦闘グループ』が形成されます。
『戦闘グループ』内のキャラクター達の行動を判定処理する事を『戦闘処理』と呼称します。
(例・酒場で騒ぎが起こった時、酒場内で決闘する二人は『戦闘参加者』となり『Aという戦闘グループ』を二人で形成する。
酒場内に存在はするが戦闘には参加しない野次馬達は『戦闘参加者』にはならず、『Aという戦闘グループ』に入らない。
また実はその時、別件で酒場の裏で乱闘しているチンピラ達が存在しているが彼等は『戦闘参加者』の状態にはあるが関連が薄い為『Aという戦闘グループ』には入らない)
メティス「ラウンドとは『戦闘処理』における時間区分の名称です」
シナリオ中の描写表現では原則1ラウンドは1秒程度と扱われます。
メティス「大枠は凄くシンプルですよ」
1.『戦闘グループ』内のキャラクター全員で『イニシアティブ判定』を行う
2.イニシアティブ値が高いキャラクターから順に『手番』の処理を行う。
(高い場合は順番を敢えて遅らせる事が可能。また、自分よりも低い相手の手番中に任意のタイミングで割り込む事も可能(射程内に相手が移動してくるまで待ち構えて踏み込んで来たら即座に撃つ、など))
3.一方が全滅するなど状況変化により『戦闘グループ』内全員の『戦闘的な行動』が終了した場合、その時点で『戦闘処理』は終了し戦闘グループ及び戦闘状態は解除される。
4.全員の『手番』が終了しても決着がついていない場合は1に戻る。
メティス「少しだけややこしいかもしれませんが、分断して撃破すれば問題ありません」
各キャラクターはラウンドの最初に自動的に自身の「行動力」と「機動力」をそれぞれ自身の「最大行動力」と「最大機動力」のステータス値と同じ値まで回復できます。
そして手番中に、
「移動」
「通常攻撃」
「猟技の使用」
「スキルの使用」
「上記以外のその他の行動」
の中のいずれか、あるいは複数を同時に、それぞれの条件が許せば行う事が可能です。
何もしたくない場合は、
「待機」
を選択する事も可能です。
メティス「ここも非常に簡単ですね」
原則、1m移動する為に各キャラクターは自己が保持する『機動力』を1消費します。
『機動力』が移動に必要な消費値に満たない場合、移動出来ません。
●手番中の再移動
プレイヤーキャラクター及び極一部の特殊なNPCは自身の手番中「機動力」が残っている場合、他の行動を挟んだ後でも再移動が可能です。
(その他の一般的なキャラクターは再移動は出来ず、自身の手番中に1回だけ移動します)
メティス「通常攻撃すること、それ自体は単純なんです。ただ複数回攻撃形とDPRによる判定がややこしい。そちらは次項で解説します」
通常攻撃は自身が装備している武器の射程内の存在をターゲットに選択できます。
(祈刃の場合、通常攻撃の射程は、厳密には祈刃の形状設定とPCの腕の長さ等で決定されますが、大体は祈刃の長さに等しいです)
選択したターゲットへと装備している『祈刃(オラシオン・アルマ)』による攻撃を加え『ダメージ判定』を行います。
この際、通常攻撃指定の回数が一回だけであっても、例えば剣士であるなら一回剣を振るだけでなく、複数回連続して剣を振るうような描写形式を指定する事が可能です。
(ただしダメージ判定は『DPR』に基づきますので複数回連続する攻撃形を選択したからといってダメージが必ずしも増加する訳ではありません)
なお通常攻撃の指定を一回行う為には自身の『行動力』を1消費します。『行動力』が残っていない場合は攻撃指定出来ません。
『行動力』が残っている場合は『行動力』が尽きるまで、繰り返し射程内の存在をターゲットに選択し攻撃できます。
メティス「ちょっと特殊な形式で初めのうちは理解が難しいかもしれません。
でも高難易度に挑むのでもなければなんとなく把握で大丈夫ですよ」
ゼフリールでは、攻撃指定一回で、複数回の攻撃動作を繰り出す事が可能です。
ただし、そのダメージ判定は、攻撃動作一回一回に対して判定するのではなく一ラウンド間に行う攻撃動作をまとめて判定して算出します。
よって攻撃動作の回数それ自体ではなく、攻撃指定を何回行ったか、がダメージ算出の基礎基準となります。
具体例を出します。
例えば、攻撃力100のキャラが防御力50のキャラへと通常攻撃を行う事を行動力を1消費して1回指定したとします。
その時、攻撃側のキャラが取った攻撃方法が、
A.一撃必殺狙いで一発だけ放つ重い攻撃
B.一撃は軽いが手数で押す嵐のような連打攻撃
C.左ジャブ連打で崩してから重い右ストレートを叩き込むコンビネーション攻撃
ABCいずれであっても「50のダメージを与えた」と(特に補正が加わらない限り)判定されます。
このように描写的な攻撃回数には大差がありますが、攻撃指定回数的にはいずれも1回であり、ダメージの基準は同じだという事です。
これによって、重い一発に賭けるキャラ、手数で押すキャラ、コンビネーションの技巧派キャラ、など戦闘スタイルの個性化を図れます。
またこの差は描写上だけにもとどまりません。
基礎値は同じですが状況補正には影響を与えます。
例えば、場の状況的に一撃必殺を狙った方が効果的な敵である場合は、Aのように攻撃する事をプレイングで指定していれば、与えるダメージが50ではなく100などに状況補正が加えられて増加します。
また違うケースで連打やコンビネーションなどが有効な状況であれば、BやCそれぞれを選択すれば同様の効果が発生します。
つまり、どんな時でも固定の同じ攻撃を繰り出すよりは、状況に合わせて攻撃の仕方を変えて有効そうな攻撃の仕方をした方が、通常攻撃一つだけであっても「有利に戦える」という具合です。
「状況に適した工夫を効かせれば、より有利に、より恰好良く戦える」
これがPBW(というかTRPG系?)の戦闘において、あるべき姿ではないかと私としては思っているので、そういう行動が有効に働くようにルール設定いたしました。
(あと他にこのDPR判定を制定した理由を述べるなら、例えば1ラウンド10秒という設定だとしてキャラの行動回数が1回の場合、凄腕の剣士なのに10秒毎に1回しか剣振れないのって凄く不自然な気がするんです。(遅すぎる)
判定上は10秒毎に1回だけなそれであっても描写上では何回か剣を振るっているように見せる、という方法もあります。
しかしそうするとリプレイを読んでいてどういう判定が行われているのかが、ゲームマスター以外からは分かりにくくなる。
「あれ、この人のキャラだけ何回も動いてない? 判定一体どうなってるんだ!」
という事になってしまわないとは言い切れない。
なので、その辺りを最初からルールに落とし込みました)
●要するに?
ゼフリールのリプレイでは一回分の攻撃判定であっても描写上は複数回攻撃を繰り出しているように見える場合があります。
プレイングで工夫を効かせてぶん殴ると、脳死でただぶん殴るよりダメージアップします。
メティス「これこそが『カサドール』貴方が持つ一般の戦士にない優位点です」
猟技は『オラシオン・デ・ラ・カサドール』及び他の一部のキャラクターのみが使用可能な特殊行動です。
スキルのようにセットする必要は無く、プレイングに記述すれば使用できます。
ただし『祈刃(オラシオン・アルマ)』は必ず装備している必要があります。
また「PC及び一部のNPCのみ使用可能」などのように書かれている猟技は一般のカサドールは使用出来ません。
メティス「スキルは代償と引き換えにあらかじめセットする必要がありますが、強力な効果を発揮するものが多いですよ」
スキルはセットするのにボーナスポイントを定められた値分だけ消費します(特に記載ない限り1)
セットしていないスキルはシナリオ中使用できません。
スキルはシナリオ毎にセットしなおす事が可能です。
メティス「場の状況を利用したちょっとした小技が、あるいは勝敗をひっくり返す事もあるかもしれませんよ」
大声をあげる。
地面を蹴りつけて相手の顔面目掛けて砂を巻き上げる。
手近にあった椅子をぶんなげる。
等々、規定の枠に捉われない行動になります。
『祈刃(オラシオン・アルマ)』を用いない行動の為、多くの戦闘でダメージを対象へと与える事は出来ませんが、状況が有利になる事はままあります(迂闊な事をすると不利にもなりますが)。
なお逆に言うと『祈刃(オラシオン・アルマ)』や猟技・スキルらを用いた行動は『上記以外のその他の行動』の枠で行う事はできません。