●『次元回廊』とは
●『次元回廊』とは
異次元を利用したワープ空間です。
原則、地脈(『黄金の河』とも呼ばれる地中を流れる巨大な霊的な流れです)が繋がっていないと繋ぐ事が出来ない、と言われています。
次元空間同士の『捻じれ』を利用し、空間と空間とを歪曲させて通された道が回廊です。
この歪曲空間の道を使用すると、通常のテルス・マーテル世界内を移動するよりも、ずっと素早く往来する事が可能となります。
要するに『近道』のようなものです。
大変便利な代物ですが、大きな欠点も抱えており、それは『次元回廊』と呼ばれる歪曲空間――真っ暗な空間に輝く光の道が通されただけの異空間――の内部は常に強烈な霊的負荷に満ちている事です。
通常の生物等は負荷に耐え切れず、一定時間で消滅してしまう大変危険な空間です。
この異空間内の負荷に耐えられるのは『波紋障壁』を纏っている存在のみです。
原則、祈士と異界の生物しか次元回廊内では存在し続けられません。
波紋障壁は一応、祈士本人以外にも祈士が身に着けている物品ならば守る事が出来ますが、それには条件があります。
祈士用の装備か、本人が長時間(概ね半月以上)の時間をかけて自らの霊力を馴染ませた物でなければならず、また障壁で包める範囲自体にも制限があります。
その為、原則、次元回廊を用いて大量の食料や交易品等を輸送する事は不可能となっています。
ゼフリール島の各国の主要都市は地脈の上に建てられている為、『次元回廊』にそれぞれ接続しています。
ただし『次元回廊』はしかるべき方法を用いれば切断する事も可能な為、交戦中の国同士の『次元回廊』の接続は原則、断たれています。