アヴリオンの狂雷ユナイト「奴隷となって生きるのは御免だ。だから私はこの都市の旗を振るのだ」
アヴリオン、それはいかなる国家に対しても永世中立を宣言する独立自由都市であり、都市国家であり、共和国である。
市民からの投票で選ばれる市長と、議会をまとめる議長が権力を二分する。
現在の市長は『アヴリオンの狂雷』”マッドサンダー”のユナイト。
「一歩も踏み出さないが、一歩も踏み入れさせない」
をスローガンに主権を脅かす者はどんな大国相手だろうが開戦する強硬派である。
過去にユグドヴァリア軍とフェニキシア軍から侵攻されたがいずれも撃退している。
○21 自由都市アヴリオン
プレイヤーキャラクター達が所属する傭兵組織アドホックの本部が存在する。
ゼフリール島の中央に位置する巨大港湾都市。
都市国家共和国アヴリオンの首都にして唯一の都市。
元々はトラペゾイド連合王国を構成している一つの都市国家だった。
ヘリオタイ系(大陸からの移民勢)が島の西方を睨む抑えの要の新都市として海沿いの山林と荒地を開拓して建てた。
島のほぼど真ん中に位置するというその地勢学的優位性もあって大いに栄えた。
しかしやがてヘリオタイ資本の支配に反発する者達が不満を持ち始め、別の大陸系商団の支援を後ろ盾に独立運動を展開。
時のトラペゾイド上王は紆余曲折の末に独立自治を承認し、そうしてアヴリオンはゼフリール島のいずれの国家にも属さない自由都市国家として成立した。
現在、アヴリオン自由都市共和国は島内統一戦争において中立を宣言し、東西南北の諸国のいずれとも取引を行い、中継交易地点として莫大な富を日々産みだしている。
アヴリオンの特色は島内の中継交易。
他の四国の特産品はアヴリオンに来ればすべて手に入る、と謳われている。無論、実際はそんな事はないのだが、それくらいにゼフリール各地の品物が集まって来ている。
その経済的繁栄は、ヴェルギナ帝国の後ろ盾の元に大陸との交易を牛耳って大いに栄えていたトラペゾイドのケンヌリオス・ヘリオンに匹敵すると、長らく言われていたが、帝国が崩壊し大陸との連絡が寸断された今、アヴリオンこそがゼフリール島で最も栄えている都市といっても過言ではないのかもしれない。
なお交易業の前に霞んでいるが、一応地味に漁業もそれなりの規模で行われている。