ベンチャーは、いかにアイディアが素晴らしくとも、いかに資金を集めようとも、いかに製品が優れていようとも、いかに需要が多くとも、事業としてマネジメントされなければ生き残れない。19世紀最高の発明家トマス・エジソンは、このことを理解できなかったために、手がけた事業のすべてに失敗した。
ベンチャーが成功するには四つの原則がある。第一に市場に焦点を合わせること、第二に財務上の見通し、特にキャッシュフローと資金について計画を持つこと、第三にトップマネジメントのチームをそれが必要となるずっと前から用意しておくこと、第四に創業者たる企業家自身が自らの役割、責任、位置づけについて決断することである。(p221)
既存企業のイノベーション、公的機関のイノベーションに続き、第15章はベンチャーのイノベーションについてです。
ベンチャー企業ならば、そもそもイノベーションの担い手として事業を始めるというイメージが強いですが、それを継続した事業に育て上げるために必要なこととして、「マネジメント」することの重要性を説いています。
マネジメントの要点として4つに分類して、これから一つひとつのセクションで述べられていきます。
エジソンの失敗について、「マネジメントとはボスのことだと考えていた彼は、中堅企業に成長した段階でことごとく倒産寸前に追い込まれ、彼が引っ込み専門のマネジメントが代わるしか会社を救う方法がなかった」と紹介されています。
エジソンは電球の発明者でありGEの創業者であると一般には認識されていると思いますが、どうやら会社運営には長けていなかったようです。
wikiにも「エジソンはもともとは自分が設立した同社の社長の座を失い、会社とは無関係とされ、社名から自分の名前も消されるという屈辱も味わった。」との記述があります。
Unless a new venture develops into a new business and makes sure of being “managed,” it will not survive no matter how brilliant the entrepreneurial idea, how much money it attracts, how good its products, nor even how great the demand for them.
Refusal to accept these facts destroyed every single venture started by the nineteenth century’s greatest inventor, Thomas Edison.
Entrepreneurial management in the new venture has four requirements:
It requires, first, a focus on the market.
It requires, second, financial foresight, and especially planning for cash flow and capital needs ahead.
It requires, third, building a top management team long before the new venture actually needs one and long before it can actually afford one.
And finally, it requires of the founding entrepreneur a decision in respect to his or her own role, area of work, and relationships.
2014/4/29