奈良県有数のジオサイト(学術的に認められた地質・地形に関する自然遺産)、県の天然記念物にもなっている屯鶴峯(どんづるぼう)を訪れたことはあるだろうか?
<参考>
どんづる峯をパノラマ画像で体感しよう!<香芝市観光おすすめスポット
屯鶴峯は香芝市穴虫、奈良県と大阪府との境にある二上山西北に位置し、千数百万年前~1千万年前ごろに繰り返された火山活動によって、多様な火山岩・火砕岩を見ることができる。かつては、安山岩の見事な柱状節理が見られる場所もあったそうだ(保全してほしかったなぁ)。
二上山から流れる竹田川(大和川水系葛下川の支流)添いでは、サヌカイト、凝灰岩、金剛砂(ザクロ石、ガーネット)、サファイア、高温石英などを含んだ砂が採れたそうで、1960年代にはガーネット(モース硬度で6.5~7.5)を利用してサンドペーパーなどの研磨剤が盛んに作られた。今でも田畑の畦道には小粒なガーネットが少し混ざっているのが見つかるらしい。
Googleアース>屯鶴峯
奈良盆地の端っこに、こんな場所があるんですね。ぜひ一度は訪れてほしいなと思います。また、いろいろ問題はあるのでしょうが、地史の上でも貴重な場所なので、もっとちゃんと保全に努めてほしいなとも感じます。きちんとしたジオパークとして整備するのも良いかと思います。