木の葉や小さな野草などを電子レンジで急速乾燥させて、押し葉標本を作る方法がある。いろんなサイトでも紹介されているが、実際に試してみた。挟むための用紙や加熱時間なども少し実験してみた。
□ ピンセット
□ はさみ
□ 貼り付け用台紙(コピー用紙やケント紙)
□ 筆記具(採集データの書き込み用)
など
用意するもの
□ 電子レンジ
□ タイル(2枚セット)
□ ボール紙(段ボールの切れ端でも可)タイルサイズで2枚
□ キッチンペーパー(またはティッシュペーパー、クッキングペーパー、不織布)
□ ヒモ(たこ糸など)
手頃な用紙を試してみた。
ティッシュペーパーで十分使えることが分かった。
桜の葉は乾燥させると、桜餅のような良い香りがする(クマリンの芳香)。
葉を挟む用紙として、キッチンペーパー、ティッシュペーパー、クッキングペーパー(シリコン加工耐油紙)、不織布(水切りフィルタ)を試してみたが、どれでも使えることがわかった。ただ、クッキングペーパーは吸水性が低いのか、葉が少し変色した。
桜(ソメイヨシノ)の葉を採ってきて、キッチンペーパーなどに挟み、さらにボール紙で挟み、タイルでサンドイッチにし、ひもでしばる。
タイルでサンドイッチにし、ひもでしばる。
輪ゴムなどは加熱時に緩むので、ひもがよい。
電子レンジ(500W)で、1分30秒加熱し、冷めるまで放置。すぐにレンジから取り出す際は、タイルが熱くなっているので、鍋つかみや軍手などを使うように。
タイルが触れるくらいに冷えたら、ヒモを解いて、押し葉の出来具合を見てみる。まだ、しっとり感が残っているようなら、再度ヒモで縛って、電子レンジで追加の加熱をする(1分くらいか)。押し葉の出来具合を見て、何度かに分けて加熱し、最適な時間を決めると良いだろう。
桜(ソメイヨシノ)の葉では、1回目1分30秒、2回目1分、3回目1分の合計3分30秒でいい感じにできた。
この方法のメリットは、短時間で乾燥押し葉が作れること、短時間で脱水するので色が残りやすいこと。
デメリットは電子レンジに入るサイズに限られること、厚みがあって乾燥しにくい植物は煮えてしまうため適さないこと。
出来た乾燥押し葉は、台紙に貼ってラミネート加工して、しおりを作ったり、小さな額縁に入れて飾ったりもいいだろう。
簡易な植物標本でもあるので、できれば標本データも記録しておきたいところ。
「どこで」「いつ」「誰が」採集したかが分かることが大切だ。採集場所(できるだけ詳しく)、採集年月日(必ず年も記録)、採集者氏名、最低これらのデータは記録して残したい。植物の種名や採集した環境なども分かる範囲で書いておくとなお良い。