植物の体は基本的に「根と茎と葉」しかありません。では「花」とは何なのでしょう?
上の図のように「花」とは、特殊化した葉を付けた枝条(シュートと呼ぶ)が変化したものと考えられます。がくや花弁は理解しやすいですが、雄しべや雌しべも「葉」が変化したものです。
雌しべが受粉して生長すると、果実になりますが、雌しべが元々何枚の葉(心皮と呼ぶ)からできているかは、いろいろな果実の断面を観察すると理解しやすいと思います。
図は、エンドウ(マメ科エンドウ属)の果実が、1枚の葉(心皮)が変化したものであることを示しています。マメ科の植物の果実は、1枚の心皮からできています。単純なようで、非常に多様な姿に進化しています。
上図は、ピーマン(ナス科トウガラシ属)の果実が3枚の心皮からできていることを示しています。果実をよく見ると心皮のつながった部分に筋があるのが分かります。
上図は、オクラ(アオイ科トロロアオイ属)の果実が5枚の心皮からできていることを示しています。どの部分が1枚の心皮に相当するかわかりますか?
身近な果物のみかん(ムクロジ目ミカン科)は、8~12,枚くらいの心皮が合わさって1つの果実になっています。
ミカンの花と実のつくり-中学<NHK for School
https://www2.nhk.or.jp/school/watch/clip/?das_id=D0005401327_00000
バナナ、リンゴ、キュウイの実など身近な果物の断面も観察してみてほしいです。心皮の数は何枚でしょうか?