「春の七草」は、新春1月7日に一年の健康を願って食べる「七草粥」の具材としても有名ですね。
「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞ七草」
この歌は、14世紀に四辻善成(よつつじのよしなり)が書いた源氏物語の注釈書「河海抄(かかいしょう)」の七草の解説部分が、歌になって定着したそうだ。
<参考サイト>
セリやナズナは現在の植物の和名と同じだけど、他の植物は現在の和名とは異なる古名です。
芹(せり) セリ(セリ科)
薺(なずな) ナズナ(アブラナ科)
御形(ごぎょう) ハハコグサ(キク科)
繁縷(はこべら) ハコベ(ナデシコ科)
仏の座(ほとけのざ) コオニタビラコ(キク科)
菘(すずな) カブ(アブラナ科)
蘿蔔(すずしろ) ダイコン(アブラナ科)
「秋の七草」は、万葉集に収録されている奈良時代の歌人、山上憶良(やまのうえのおくら)が詠んだ歌『萩の花 尾花 葛花 瞿麦(なでしこ)の花 女郎花 また藤袴 朝貌(あさがお)の花』にちなんだもの。朝貌については、現在のキキョウにあたると解釈されています。秋に咲く花を愛でる植物を選んだもの。
無料のイラスト「ツカッテ」のイラストを利用させていただきました。
秋の七草の覚え方『お好きな服は?』
女郎花(おみなえし)、薄(すすき)、桔梗(ききょう)、撫子(なでしこ)、藤袴(ふじばかま)、葛(くず)、萩(はぎ)の7つ。頭文字を並べて「おすきなふくは」と覚えます。
お(おみなえし:女郎花)オミナエシ科
す(すすき:薄)=尾花 イネ科
き(ききょう:桔梗)=あさがお キキョウ科
な(なでしこ:撫子)ナデシコ科
ふ(ふじばかま:藤袴)キク科
く(くず:葛)マメ科
は(はぎ:萩)マメ科
<参考サイト> 秋の七草<公益財団法人ニッポンドットコム
七草(ウィキペディア)には、
昔の七草(稲・粟・黍・稗・胡麻・小豆・蓑米)、勧修寺経雄が詠んだ和歌の夏の七草(葦・藺・沢瀉・未草・蓮・河骨・鷺草)、1945年(=戦時中の食糧難)に日本学術振興会が食べられる野草として選んだ夏の七草(あかざ・いのこづち・ひゆ・すべりひゆ・しろつめくさ・ひめじょおん・つゆくさ)、自然写真家の亀田龍吉氏の本にある夏の七草(ちがや・ひるがお・やぶかんぞう・どくだみ・みつば・のあざみ・つゆくさ)、冬の七草の一例として(なんきん・れんこん・にんじん・ぎんなん・きんかん。かんてん・うんどん)、海藻を選んだ海の七草の例などが挙げられている。
私はキノコ好きなので、以前「春の七茸(シイタケ・アミガサタケ・キクラゲ・ハルシメジ・エノキタケ・ヒラタケ・オオセミタケ)」を選んでみたことがある。
オリジナルな「○○の七○」とか選んでみるのも楽しいかも。