私たちが数を数える時は「0,1,2,3,4,5,6,7,8,9」の10種類の数字を使っていますよね。
一桁で10種類を区別する数字の表記法を「10進数」とか「十進法」と呼びます。9以上になると、二桁に増やして「10」と表記します。十進法は、位取り記数法(くらいどりきすうほう)の1種です。
どうしてヒトは「十進法」で数字を表したのか、わかりますか? おそらく「ヒトの両手の指の数が10本だったから」ですよね。
紀元前14世紀の古代中国、商時代にすでに十進法が用いられ、紀元前4世紀にはゼロを空位として記述する位取り記数法を用いていたそうです。
ヒト以外の動物が、数字を表記したとしたら、どうなるでしょうか? 想像してみましょう。
例えば、ネズミの仲間が数字を表したら、どうなるでしょうか?
齧歯目(げっしもく)の動物の前足の指は4本です。両前足の指を使うとして、8までの数を数えることができます。ネズミの仲間なら「八進法」を使ったのではないでしょうか。
「0,1,2,3,4,5,6,7」の8種類の数字を使って、数字を表記すると、0,1,2,3,4,5,6,7,10,11,12,13,14,15,16,17,20,21・・・となります。「八進法」の21は、「十進法」の17にあたります。
例えば、有毛目(ゆうもうもく)のフタユビナマケモノが数字を表したら、どうなるでしょうか?
フタユビナマケモノの前足の指は2本です。両前足の指を使うとして、4までの数を数えることができます。フタユビナマケモノなら「四進法」を使ったのではないでしょうか。
「0,1,2,3」の4種類の数字を使って、数字を表記すると、0,1,2,3,10,11,12,13,20,21・・・となります。「四進法」の21は、「十進法」の9にあたります。
例えば、奇蹄目(きていもく)のウマやロバが数字を表したら、どうなるでしょうか?
ウマやロバの前足の指は1本です。両前足の指を使うとして、2までの数を数えることができます。ウマなら「二進法」を使ったのではないでしょうか。
「0,1」の2種類の数字を使って、数字を表記すると、0,1,10,11,100,101,110,111,1000,1001,1010,1011,1100,1101,1110,1111・・・となります。「二進法」の1111は、「十進法」の15にあたります。