2023/6/4 作成
前回までで一応白木谷道の丁石はすべて回りました。ここに別項を設けるのは、白木谷道参道が間違っている様に思えたので、本来の道を後日調べその結果を追加します。
結論を先に述べると「6丁から今は無い3丁へのルートが別に有り、今の5丁を通りK-3を経由する道は参道では無かった。」とします。距離は1丁岩を基準にしています。
前回で、1丁から本堂への参詣道が現在の登山ルートと異なるものであることを示しました。1丁は動かしがたい岩で移動が無かったと出来るので、それから最も近い現存の5丁を見ると、K-3地点(下見谷道分岐のたわ)を経由すると約1丁距離が長くなってしまう。
次に6丁は15m西に移動させられたがこれを考慮すると5丁から1丁の距離である。その次に、5丁は復元されたもので下部は谷筋から、上部は炭窯跡から持ってこられたらしく、現在地はこの辺りと想定して置かれたらしい。
更に、地理院地図に5丁下からK-3地点に向かう道とは別の西より尾根筋を直登する道が描かれている。K-3地点に倒れていた地図にはその直登路が描かれ、K-3経由の道が描かれていない。
これらを解決する為には、直登路を調べるしかない。前回に書いたが、この直登道の分岐がFさんからのアドバイスでも「有る」とお聞きしたのに、過去二回の通過では見つけられなかった。「今度分からなかったら案内します。」の言葉に甘えるわけにはいかないと、一計を案じた方法が「上から下る」であった。下見谷参道との合流点、即ち白木谷参道下り分岐点は、ここであろうと見当を付けていた所は分かっています。
単独で調査ももったいないと思い、下見谷参道丁石探索も兼ねて、探す方法を採りました。下見谷探索は別項にしますが、その後の白木谷参道分岐点より5丁に下る様子をここに載せます。
現在の登山道に出た所は、過去に二回見落としていたのであるが特徴のある地点でした。下から来ると正面が突き当たったようになり、目立つ石と木が立っており右に回り込んで進む状態です。今下って来た道?へは直進となり段差がなければこちらに進むのが普通でしょう。
此処から現在の5丁丁石は北30m程になり、6丁の分岐へは南に20m、西に折れ80mで6丁丁石になります。6丁が西へ15m移設有れているので6丁-5丁間は丁度1丁となっています。
しかし、現5丁は参道で無いとしましたので、ここから30m直進(北北西)した地点が、私の想定5丁になります。
下って来た道を登り返せば良いのですが、その元気はありません。現5丁を通りK-3たわから下見谷参道を帰りました。
白木谷参道の丁石の起点は28丁、25丁(いずれも遺失)等と幾つか挙げられているが、今回は西林寺30丁から始め、1丁丁岩、本堂まで数回に分け辿ってみた。
その結果、白木谷参道は25丁元位置以降、本谷の沢右岸を少し離れ一貫して渡渉することなく最短で本堂を目指したと思われ、現在残るものでは9丁辺りから6丁にかけ少し西に回り込み、現5丁下の南東に張出す尾根筋に取り付いてからは一気に本堂を目指す道と出来るでしょう。此の為25丁丁石を起点、1丁丁岩を最後として特別な意匠を持っていたとしたい。
尚、下見谷参道とは3丁丁石(遺失)まで共通(共用)と思う。