各国国歌の日本語版

 私は昔から他国の国歌を日本語で歌う試みを行ってきました。自分の心の中だけに納めておくのは勿体ないので、このページでそれらを公開することにしました。これらの翻訳は、主にWorld National Anthems JP 様の動画を参考にしています。

 このページは、皆さんに国歌に関する知識を深め、ひいては世界の国々についてより深い興味をもっていただくことを目的としています。このページは、特定の国を攻撃ないし非難する目的で作られていません。

・基本的に国名は、現地語での正式名称を和訳したものを表示しています(例えば、イギリスは、現地語の正式名称 "United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland" を和訳した「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」と表記します。

・特筆無き限り、汝は「なんじ」、永遠は「えいえん」、故郷は「こきょう」と読みます。漢字の後に丸括弧がある場合、丸括弧内は原則として漢字の読みを表します。基本的に、一度読みを記載した漢字は、同じ曲の中ではその読みで統一されます。

・歌詞内の [ ] は、歌っても歌わなくても良い部分です。例えば、「自由への道[を]」なら、「自由への道を」と歌っても、「自由への道」と歌っても構いません。また、[A/B]のように、[ ] 内にスラッシュが打たれている部分は、バリエーションです。例えば、[バルト海で/バルトにて]とあれば、どちらかで歌います(選択はご自由に)。

・古典文法で歌詞を記述する場合でも、原則として、新字体かつ現代仮名遣いを使用しています。


 歌詞に明らかな誤訳や誤り、あるいは要望などがあれば、私にお知らせください(手段は「連絡先」のページを参照に)。

※このページの歌詞は、引用していることを明記すれば、商用、非商用を問わず使って構いません。

☆国家名から歌い方の目安のpdfに飛ぶことができます(対応中で未完成ですのであしからず)。

目次

 すべて日本語で歌えるようにしています。

欧州

 西ヨーロッパ→北ヨーロッパ→バルト三国→中央ヨーロッパ→東ヨーロッパの順に掲載。

ポルトガル共和国国歌

今、甦れ[よ] ポルトガルに栄(は)えあれ

記憶の霧より おお祖国よ、聞け

偉き祖先の声を 勝利へ導くを!

(武器を摑め! 地(つち)にて、海にて

武器を摑め! 祖国のため!

砲火くぐり、行け!)

全世界へ叫べ 「ポルトガルは滅びず」[と]

汝に接吻を 愛の音(ね)を海に

汝の勝利の手が 新世界を建てる!

※( )内繰り返し

屈辱の音こそ 復活の兆し

この黎明は 母の接吻のごと

 運命より我らを 救いて支える!

※( )内繰り返し


註:「ポルトガル」は早口で。

スペイン王国国歌

(現在、公式の歌詞はありません。)

フランス共和国国歌

我らへ暴君の 血まみれの旗が 旗が掲げられき!

聞こゆるか、惨き 敵の雄叫びが? 

奴らはここへ来(き)、妻子の喉を搔(か)き切る!

(立て 市民よ! 隊列 組め!

進め、進め! 敵の血で 畝を満たせ!

立て 市民よ! 隊列 組め!

進め、進め! 敵の血で 畝を満たせ!

これら卑劣なる 足かせは誰の 誰のためにあるか?

我らのためなり! ああ憤怒(ふんど)は 隠すまじ!

奴らは企む 我らを奴隷とせんと!

 ※( )内繰り返し

奴ら兵士どもが 我らの貴き 戦士を殺すのか!?

神よ、我らは 縛られ垂れるのか?

卑劣なる暴君は 君主とならんとす!

 ※( )内繰り返し

親殺しの陰謀は ついにその報いを 報いを受けるべし!

我ら皆、戦士なり たとい斃(たお)れども

英雄は生まれる! 準備は整えり!

 ※( )内繰り返し

我らに歯向かいて 悔いて斃れたる 哀れなる犠牲者を!

されど奴らには 慈悲は 与うまじ

暴君とブイエの 将軍の奴らには!

 ※( )内繰り返

6. 復仇(ふっきゅう)を支えるは 聖なる愛国心

 自由、愛しき 自由よ!

 汝の守護者と 共に戦い給え

 旗の下、我らは勝つ 敵は苦難の中

 目の当たりとせん 我らの勝利、栄光を!

 ※( )内繰り返し

7. 我らは進む 祖先の地へ

 彼らの亡骸と 美徳のある 祖先たちの地へと

 生には固執せず 棺を共にせん

 先人の仇を 取らざれば死ぬのみ!

 ※( )内繰り返し


補足:ブイエはフランスの将軍です。国王を擁護しましたが半ばでっち上げで革命派により悪者扱いされるようになりました。

グレートブリテン及び北アイルランド連合王国国歌

勝利と幸と 栄光賜わせ

御代よ長かれ 御加護を

策を惑わせ 挫き給え

願いは汝に 救いを

法を守り 理想を与えよ 心身で歌わん

御加護を


註:「君」とは君主のことです。性別不問の敬称です。

オランダ王国国歌

我は死するまで 忠実(まめ)たらん

オラニエたる我 誰からも自由

スペイン王よ 我は

汝へ尽くせり

リヒテンシュタイン公国国歌

若きラインに リヒテンシュタイン

アルプスに

愛しき故郷 父なる国を

神の御手は 選ばれたり

ベルギー王国国歌

貴きベルギー 愛しき母よ

腕(かいな)と心と、血とを汝に捧げん

汝は栄光に 美しく生きるべし

不朽の団結は この言葉を信義とす

王、法、自由よ

永久の信義とす

王、法、自由よ

王、法、自由よ

王、法、自由よ

愛しきベルギーの地よ

心に 手を差し伸べ

故郷に血を捧げると

誓わん、祖国よ!

美しさに溢れよ 自由が教えし道で

そして汝の子達は歌う

王、法、自由よ万歳

そして汝の子達は歌う

王、法、自由よ万歳

王、法、自由よ万歳

王、法、自由よ万歳


聖なる愛しきベルギーよ

魂と心捧げん

我らの強さと血受けよ

威光と栄華あれ

不滅の団結の下 信義は実を結び

汝の信義が響く 

王、法、自由のため

高らかに響き渡る

王、法、自由のため

王、法、自由のため

王、法、自由のため


モナコ公国国歌

とこしえに我らの地で 一つの旗、風になびく

とこしえに 紅白の色 自由を象徴す

老若みな 尊ばん

ドイツ連邦共和国国歌

註:現在では3番のみが採用されています。1番は、ドイツで歌わないでください(覇権主義的な歌詞ととられるため)。

護るにあたりて 団結あらば

マースからメーメル

エチュからベルトまで

ドイツよ、上にあれ 全ての上にあれ

ドイツよ、上にあれ 全ての上にあれ

ドイツのワイン 歌は

美しき響きを この世に保ち

我らを高貴に 鼓舞すべし

ドイツの乙女 忠誠よ ドイツのワイン 歌よ

ドイツの乙女 忠誠よ ドイツのワイン 歌よ

3. 統一、正義、自由を

 父なる国 ドイツへ

 その為 我らは 手合わせ 努めん

 統一、正義、自由は

 幸(さち)の 証なり

 その光に 栄えよ 父なる国 ドイツよ

 その光に 栄えよ 父なる国 ドイツよ

(4. ドイツよ、上にあれ 艱難の時にこそ

 その時こそ愛の 正しさを示せ

 かくて世代を継ぎ 祖国を報せる

 ドイツよ、上にあれ 艱難の時にこそ

 ドイツよ、上にあれ 艱難の時にこそ)


註:1番の「マース」「メーメル」「エチュ」はその後に続く「川」を、「ベルト」は「海峡」を省略しています。音節上の都合です。1番はドイツで歌わないようにしてください。

オーストリア共和国国歌

槌の国 前途ある

偉大な子らの故郷 称えらるる民よ

エスターライヒよ!

註:エスターライヒはオーストリアの現地語呼称(独: Österreich)。

イタリア共和国国歌

イタリアの 兄弟よ イタリアは 目覚めり!

スキピオの 兜を 頭に 被りて

女神は 何処(いずこ)に

その髪を 捧げよ

彼は ローマのしもべなれば


イタリアの兄弟、イタリア目覚めり

スキピオの 兜を 頭に 被り

女神は 何処(いずこ)

髪を 捧げよ

彼は ローマのしもべなれば

隊列を組め 死を恐るな 死を恐るな 祖国が呼ぶ!

隊列を組め 死を恐るな 死を恐るな イタリアが呼ぶ!


補足:文中の「女神」と「彼」は勝利の女神ヴィットリャーのことです。「彼女」とすると音節的に合わないので「彼」にしています。江戸時代以前は彼女も彼も「彼」と読んでいました。

デンマーク王国国歌

ブナが枝を広げる

風は丘と谷に吹く デンマークの地に

女神フレイアが 住まう地に

デンマーク領カラーリット自治政府(グリーンランド)国歌

豊かなる岸持つ胸に 汝の子らをば抱(いだ)け

5. 富は努め得るにして 我ら誇りて立つ

 凛々しき生き方により 勇ましく富をば得ん

スウェーデン国歌

美しく静なる

地上で最愛の汝よ

太陽、空、草の緑

太陽、空、草の緑

世に響く汝の名

その変わりなきを知る

北国に生きて、死なん

北国に生きて、死なん

ノルウェー王国国歌

家庭と共に 愛し 思い出せ

 母と父と 古(いにしえ)のサガを

 夢送る 古のサガを

 大地に夢送る

フィンランド共和国国歌

我が祖国よ その名を叫ばん

故郷の山ほど 高き山はなく 愛する谷や 浜はなし

故郷の山ほど 高き山はなく 愛する谷や 浜はなし


汝の花は 静かに熟す 

(我らの愛が実を結ぶ

光、歓喜、希望、繁栄は 鮮やかな輪となり

高く歌わん)

※( )内繰り返し

エストニア共和国国歌

祖国は我が幸 いと美し

見つくまじこの世の 広き世の何処にも

汝ほど愛しきを わが祖国よ

ラトビア共和国国歌

主よラトビアを 祝い給え

最愛の国を 祝い給え

娘咲く地 息子歌う地で

幸もて踊らん 祖国で

ポーランド共和国国歌

敵が奪いしものは 剣を持ち得(う)

(進め、ドンブロフスキ イタリアから祖国

汝の指揮で 皆祖国へ)

 ※( )内繰り返し

ナポレオンは勝利の 術(すべ)示せり

 (進め、ドンブロフスキ イタリアから祖国

汝の指揮で 皆祖国へ)

 ※( )内繰り返し

彼が如く 我らも戻らん

(進め、ドンブロフスキ イタリアから祖国

汝の指揮で 皆祖国へ)

 ※( )内繰り返し

息子たちは タラバンを鳴らすと

(進め、ドンブロフスキ イタリアから祖国

汝の指揮で 皆祖国へ)

 ※( )内繰り返し


註:「ドンブロフスキ」が歌いにくければ、「デンボフスキ」で歌ってもかまいません。「ドンブロフスキ」で歌う場合は、「ンブ」と「フス」が子音になります。どうしても子音を挟みたくないなら、「将軍よ」でもいいでしょう。

補足:ドンブロフスキは、ポーランドの国民的英雄であるヤン・ヘンリク・ドンブロフスキのことです。

チェコ共和国国歌

我が家は 何処(いずこ)や

草原に水流れ 松は葉を鳴らし 

庭は花咲く 地上の楽園 

これぞ美しき国

チェコ、我が家よ チェコ、我が家よ

スロベニア共和国国歌

祝福あれ 栄光待つ人に

この世界より 争いは消えん

皆が 自由で 隣人となる

皆が 自由で 敵ではなく

――隣人となる!

スロバキア共和国国歌

いざ鎮めん 消える時 我らは蘇生す

いざ鎮めん 消える時 我らは蘇生す

稲妻鳴り、地(じ)震わせれば 目覚め告ぐ

稲妻鳴り、地(じ)震わせれば 目覚め告ぐ

クロアチア共和国国歌

父祖の古(こ)の誉れ 永遠(とわ)の祝福あれ!

親愛なる祖国は 唯一無二の栄光

愛する平原よ 愛する山々!

碧き海よ示せ クロアチアの故郷愛

陽が畑(はた)照らすときも 樫が嵐に遭うときも

伴侶 死するときも 胸 鼓動するときも!

ギリシャ共和国国歌・キプロス共和国国歌

明ある地として 勇にて睨む

武勇にて強き 自由[よ]、万歳! 

武勇にて強き 自由[よ]、万歳! 

武勇にて強き 自由[よ]、万歳! 

その口、「亦た来(こ)」と 言うべきなりき

暴虐覆えば 隷属の苦ゆえ

暴虐覆えば 隷属の苦ゆえ

暴虐覆えば 隷属の苦ゆえ

過去の栄光を 泣き語り継ぐ

手は手をば打つ 絶望から

手は手をば打つ 絶望から

手は手をば打つ 絶望から

上(かみ)よりは同じ 悲嘆と鎖

絶えず滴る 無為なる血が

絶えず滴る 無為なる血が

絶えず滴る 無為なる血が

出づるをば望む 強き手求め  

門は開かざれば 開ける人求む

門は開かざれば 開ける人求む

門は開かざれば 開ける人求む

言葉を助くも 汝を騙す

「汝の孤児へと 加われ」と言わん

「汝の孤児へと 加われ」と言わん

「汝の孤児へと 加われ」と言わん

栄光思わす 岩と土の上

戸(と)皆(みな)叩くも 人生は重し

戸皆叩くも 人生は重し

戸皆叩くも 人生は重し

弛まず努む 勝利か死かと

良きヘレネ人から 産まれしものよ

良きヘレネ人から 産まれしものよ

良きヘレネ人から 産まれしものよ


補足:公式には 2. までが歌詞です。歌詞でない部分を含めると、全部で158節あります。

ウクライナ国歌

 同胞に 運命は 再び笑む

 敵は 陽の下の 露と消ゆ

 我ら国を治めん 我らの地で

 心身みな捧げん 自由のため

 示さん「我ら コザークの子」と

我らは認めぬ 他者の支配を

黒海は微笑し ドニプロは歓喜す

ウクライナへ再び 幸の来たるに

 心身みな捧げん 自由のため

 示さん「我ら コザークの子」と

ウクライナの全てに 自由が響く

カルパティア山脈から 草原にまで

名声と栄光は 世に轟く

 心身みな捧げん 自由のため

 示さん「我ら コザークの子」と


註:自由のために心身を捧げるのであって、自由のため、「我ら」がコザーク(=コサック)の子孫であると示すわけではありません。「同胞」は「はらから」と「どうほう」、どちらの読みでも歌えます。また、現在公式に歌詞と認められているのは一番だけです。

ルーマニア国歌

※歌うのは1, 2, 4, 11番だけです。

野蛮なる暴君に沈められし 野蛮なる暴君に

今ぞ運命を切り拓くとき 惨き敵さえ頭を垂れん

惨き敵さえ

2. 今ぞ 世界に示すときなる

我らに ローマの血が流るると

ローマの血が

胸に誇りて留(とど)める名あり 戦の勝者、トラヤヌスの名

トラヤヌスの名

3. 広き額上げ 辺り見回せば 

 十万を超す 若人たちが

 若人たちが

 狼のごとく 飛びかからんとす

 老いも若きも 山と原から

 山と原から

4. 見よ 偉き影 ミハイ、シュテファン、コルヴィヌス

ルーマニアの民 汝の子らを

汝の子らを

武器を手に持ち 血に火を灯し[て]

「自由、さもなくば死」 皆が叫ぶ

 「さもなくば死」と

5. 汝負かされき 嫉妬の悪より

 ミルコフらの不和によりて

 不和によりて

 されど自由に 貫かれし我ら

 握手し永遠(とわ)に 兄弟たらん

 兄弟たらん

6. ミカエル時代の 未亡人の母は

 今、息子らに 救いを求む

 救いを求む

 皆に涙を 浮かべてぼやき

 かくの事態に 裏切りを示す

 裏切りを示す

7. 雷に消えよ 栄光より退(の)くは

 祖国と母が 悲しみに満ちて

 剣で炎を 越えよと言うに

 越えよと言うに 

11. 我らキリシタン 司祭は導く

  大義は自由 目指すは聖地

  目指すは聖地

  戦い死ぬるぞ誉れなる

  古の地で 奴隷となるは

  戦死に如かず


註:2. の「見よ 偉影 ミハイ、シュテファン、コルヴィヌス ルーマニアの民 汝らの子を」は、「ミハイとシュテファンとコルヴィヌスよ、見なさい、偉大な影であるルーマニアの国民と、あなたたちの子孫を」といった意味です。

註:ミハイ・シュテファン・コルヴィヌスは、いずれもルーマニアにおける英雄です。

ブルガリア共和国国歌

 トラキアに陽(ひ)照り ピリンにて燃ゆ

(愛する祖国よ 地の楽園

 その美と魅力に 果ては無し[!])

 ※( )内繰り返

続かんため母よ 凛々しからせよ

(愛する祖国よ 地の楽園

 その美と魅力に 果ては無し[!])

 ※( )内繰り返し


註:「愛す」の部分は、本来歌詞にはない、"rodino"の部分です。

註:現在公式に歌詞と認められているのは一番だけです。

ベラルーシ共和国国歌

友情を深め 力蓄え 勤勉、自由なる家族

(栄光あれ 祖国の御名(みな)よ 栄光あれ 民の団結[よ]

我らの 愛する母国 永遠(とわ)に咲け、ベラルーシ!

我らの 愛する母国 永遠に咲け、ベラルーシ!)

自由と運命の 戦いで 勝利の旗 勝ち取れり

※( )内繰り返し

 大空に誇り 掲げらるる 勝利と 栄光の旗

※( )内繰り返し


註:ここでの「御名」の読みは「みな」であって、決して「ぎょめい」ではありません。「ぎょめい」と呼ぶと天皇陛下のお名前を指すことになってしまいます。2. のコーラスまでの主語は、全て「我ら(ベラルーシ人)」です。

ロシア連邦国歌

おことわり

 西暦2022年2月24日正午ほどから始まった、ロシア連邦の「特別軍事作戦」に、私はきわめて強く反対します。

 正当な理由もなく、主権国家に実質上の侵略行為を行うというこの暴挙は人道に著しく反するものであって、決して許されない愚行です。明らかな国家領域侵犯であり、国際法違反です。

 しかしながら文化楽曲は別です。どのような国歌も、芸術として尊重されるべきであると考えます。

 それらを理解したうえで、この翻訳版をごらんください。

以上

大いなる意志 偉大なる栄光 とこしえに 汝(なれ)にあり!

(栄光あれ! 自由なる祖国

兄弟が民の 絆よ!

父祖より 継がるる 民の 叡智よ!

万歳、祖国 誇りあれ!) ※繰り返し

この世界に 唯だ一つの 神に護らるる 故郷の地!

※繰り返し

祖国の信は 力の源(もと) 過去も 今も とこしえに!

※繰り返し

アジア州

 東アジア→東南アジア→中央アジア(コーカサス地方含む)→南アジア→西アジア の順で掲載。※ロシアはヨーロッパ州に含めています。

中華人民共和国国歌

立て! 隷属拒む者!

血肉を以て 長城を築こう

中華民族 今 危機が迫る

我らで最後の叫び上げ

立て! 立て! 立て!

我らは一心 砲火をくぐり、前進!

砲火をくぐり、前進! 前進! 前進、進!


註:もともとが抗日映画の主題歌なので、歌詞は口語調です。

(中華民国(台湾)国歌)

三民主義 党是なり

国建て 大同へ

爾ら 模範たれ

精励せよ 忠実たれ

一心一徳、貫徹せよ

朝鮮民主主義人民共和国国歌

*三千里 美しき国 半万年の 歴史

輝く文化に育つ 聡(さと)き人民の 誉れ

心身捧げ 朝鮮 永く仰げ

真理が結ぶ意志よ 世に先駆け行け

(怒濤も払う力 人民の 意に立つ国

果て無く強き 朝鮮 永く輝かせ) 繰り返し


註:三千里は朝鮮の雅称です。白頭山は中朝国境にある山で、朝鮮民族にとっての「富士山」のような存在です。

註2:北朝鮮が統一路線を事実上放棄したことによって、「三千里」は2024年2月に「この世の」に変更されました。

補足:こちらのページにも、ほとんど同じものを載せてあります。

大韓民国国歌

神の守り給う 我が国万歳

(無窮花(ムクゲ) 三千里 華麗な[る]山河

韓人よ 大韓を永く護らん)

 風霜の変わらぬは 我らの気性

 ※( )内繰り返し

輝く月輪は 我らの心

 ※( )内繰り返し

いかなる時にも 国を愛さん

 ※( )内繰り返し


註:東海は、日本海の韓国側の呼称です。三千里は、朝鮮の雅称です。

日本国 国歌

 君が代は 千代に八千代に

 さざれ石の いわおとなりて

 苔のむすまで


補足:代表的解釈を紹介しておきます。

ベトナム社会主義共和国国歌

 血の旗に心宿り 進軍歌が響く

 死体に道を敷き 拠点を構える

 民のため 戦場へ急げ

 共に 行け ベトナムは 永遠

シンガポール共和国国歌

シンガポール国民よ 繁栄のため集まろう

喜びはシンガポールを 成功させること

(皆で団結して 活力を生もう

そして、皆で叫ぼう 

進め、シンガポール 進め、シンガポール)

※( )内繰り返し

タイ王国国歌

民の絆によるタイ 領地は民のもの

民の愛で 残さるる 平和を愛する民

臆する者はなし 独立は保たる

自由へ 命を捧げん

王国万歳 勝利長かれ

ラオス人民民主共和国国歌

ラオス人は祖国を讃えたり 心と活力を一つとし

断乎と進み 尊厳高める

主権を宣言し 全人民は平等ぞ

帝国主義や売国奴を退(の)け

ラオスの独立と自由を掲げる

勝利を決心し 国を繁栄へ

マレーシア国歌

わが国 血の注がれし地

協調と栄えに生きん

(神による 祝いと幸

国王よ、御世安かれ)

※( )内繰り返し


註:「神による」の「によ」は半ば一音節になります。"bahagia"に「による」が対応し、"hagia"がつなげて歌われるためです。

フィリピン共和国国歌

最愛の国 東洋の真珠

心に燃ゆる熱情

選ばれし勇者の故郷

いかなる敵にも屈せず

海と山、青き空は、詩のごとく

愛する自由への歌を奏でる

祖国の旗は勝利への光

ゆめゆめ遮られざる星と太陽

栄光と愛情ある地 その腕に天地あり

汝を脅かす敵あらば 我が命を捧げん


註:フィリピンでは、国歌が流れているときは起立の体勢をとらなければなりません。歌うときは熱心に、そして忠実に歌う必要があります。これらに反した場合には、罰則もありますので、フィリピン旅行に行くときには心に留めておいてください。

インドネシア共和国国歌

インドネシア 我らの地 我らの故郷よ

祖国を守るため 我らは立つ

インドネシア 我らの 民族、民衆、国よ

共に叫ぼう 「インドネシアは一つ」

祖国よ、故郷よ 永くあれ

全ての民衆、国よ

心身共に目覚めさせよ

インドネシアのため

(インドネシア・ラヤ 独立、独立

愛する地よ 国よ

インドネシア・ラヤ 独立、独立

永くあれ、インドネシア・ラヤ)

( )内繰り返し

モンゴル国国歌

祖先の善行が 栄え、永遠ならんことを

  世界の正義ある 国と絆[を]強め

全ての力と勇気で モンゴルを支えん

我が家系、文化と言語を 内(うち)に抱き栄えさせん

勇ましき民たちに 自由と幸福あれ

幸福と前進の鍵で モンゴルは栄えん

カザフスタン共和国国歌

不屈の伝説 我が国を見よ!

古きより 栄光築かれ

誇りを捨てぬ 我らは 強し

(我が国、我が国 花と 根付きて

歌と 流れゆかん

カザフスタン――我が故郷!) 

民族集う 独立国よ

時は満ちき 友のごとく

幸(さち)ある国 幸ある故郷

※( )内繰り返し

キルギス共和国(キルギスタン)国歌

※2012年以降は1, 3番のみが歌詞として認められています。


長きにわたり祖先は アラトゥで国守れり

(行け、キルギス人 自由への道[を]

 [繁栄、進歩 / 栄えよ、進め] 幸をその手に)

我らが祖国キルギスは 調和の中、輝く

※()内繰り返し

祖先の遺産は継がれ 我らも受け継ぎゆかん

※()内繰り返し


註:アラトゥは北天山山脈の近くに聳える山脈の名です。

タジキスタン共和国国歌

幸と繁栄よ永遠に

我ら長きを歩みたり 我らは汝の旗のもとに立つ 

永久なれ、自由なるタジキスタン!

汝の子らの永遠の世なり

汝の春に終わりなく 我ら汝に忠誠を誓わん

永久なれ、自由なるタジキスタン!

汝は我らととこしえにあり 

永遠の幸福を与う 汝のために世界をば愛さん

永久なれ、自由なるタジキスタン!


ウズベキスタン共和国国歌

汝は慈悲深く共にありき!

智慧と創造にて 永久に繁栄せよ!

(黄金(こがね)の谷――ウズベキスタン!

祖先の勇、共にあり!

諸人の力湧きしに 世界を魅了せり!)

自由の若人は 強き翼!

独立の灯(ひ)、平和の守護者

真実愛する国、永遠(とわ)に!

※()内繰り返し


補足:旋律はウズベク・ソビエト社会主義共和国時代のものと同じです。

トルクメニスタン国歌

 父祖の勇猛は ここにあり

 聖なる旗は 誇りなびく

 偉大なる中立国よ

 人々の偉大なる創造よ

 強固なる地 主権ある国

 永久なれ、光、魂の歌よ

 永遠(とわ)に栄えよ、トルクメニスタン!


註:2008年以前は、「人々の」が「指導者の」になります。また、最初に「指導者の~トルクメニスタン!」の部分を歌います。

アゼルバイジャン共和国国歌

アゼルバイジャン! アゼルバイジャン!

英雄の子なる我が祖国

我ら全ては魂を 汝がため血を捧げん

三色の旗と共に 幸をもて生きよ

魂は犠牲となり 国は戦場となりき

命を棄てし戦士たち 彼らは英雄となりぬ

汝(なれ)が花園とならば 魂を犠牲とせん

汝(なれ)がための熱意は 心に場所を得き

名誉を守るを 旗を掲げるを

名誉を守るを 若人は望む

気高き 祖国よ!

アゼルバイジャン! アゼルバイジャン!

アゼルバイジャン! アゼルバイジャン!


注意!:この日本語版をアゼルバイジャンで歌うと罰せられるので、アゼルバイジャンに観光に行ったとしても歌ってはいけません。アゼルバイジャン語を習得し、アゼルバイジャン語で歌いましょう。

アルメニア共和国国歌

自由と独立[の] 長き祖国は

子達を集わす ハヤスタンのため

を集わす ハヤスタンのため


ここに旗ぞある 我が手で縫いし

眠れぬ夜越え 涙受く旗

眠れぬ夜越え 涙受く旗


見よ、三色の 聖なる象徴[を]

敵へ輝かせ 永遠なれ、ハヤスタン

敵へ輝かせ 永遠なれ、ハヤスタン


死はいづこにも されど一度ぞ

自由のための死ぞ 祝福受く

自由のための死ぞ 祝福受く


註:最後の「ぞ」は "Ազ "の部分です。ハヤスタンはアルメニアの現地語での名称です。「永遠なれ」は直訳すると「永遠に栄光あれ」です。最終節の「死はいづこにも されど一度ぞ」は、「死はどこにでもあるが、人が死ぬのは一度だけである」という意味です。

ミャンマー連邦共和国国歌

正義と独立の地 我が国

人々の平和のため 

平等と真理の地 我が国

守ると誓わん 連邦、遺産を、永遠(とわ)に


世のある限り ミャンマーに滅びなし

我らの国を、遺産を我ら愛す

犠牲をも厭(いと)うまじ ここは我らの国ぞ

祖国のため善を尽くさん これは故郷のための義務なり

インド国歌

汝は民の心を操る インドの運の支配者

パンジャーブ、シンジャブ、グジャラート、マハラーの心は目覚め

名はヴィンドゥヤ山脈、ヒマラヤ山脈にこだまし

ジャムナ川とガンジス川の流れに混ざり インド洋へ伝わる

民に最善を尽くすインドの運を定める汝に

勝利 勝利 勝利

勝利、汝に勝利あれ

ネパール連邦民主共和国国歌

数多の花たる我らネパール メチからマハカリにまで及ぶ

ネパールの民は一つの花輪 主権は遥か遠くに及ぶ

良き自然と遺蹟にあふるる 血により勝ち得し自由の国[よ]

知識と平和の豊かなる地よ 不可分なる祖国、ネパールよ

人種、言語、宗教、文化溢るる 進歩ある祖国、ネパール万歳 

スリランカ民主社会主義共和国国歌

スリランカ、母よ

我らのスリランカ 汝に敬礼せん

繁栄ある 愛しき優美なる地よ

穀物と果実と花に満つる勝利の地よ


モルディブ共和国国歌

我ら 民の絆により 国に敬礼す

我らの 言葉にて 願い敬礼す

国の徴(しるし)を尊び 頭(こうべ)を垂れる

我らの国の旗に 敬意を示さん


我ら 民の絆により 国に敬礼す

我らの 言葉にて 願い敬礼す

勝利、幸運、成功を意味する

緑、赤、白の旗に敬礼す


我ら 民の絆により 国に敬礼す

我らの 言葉にて 願い敬礼す

陽は昇る 東から 信徒らの目を照らす

バフマンは信の頂点 導師の名声、独立、自由は心に

殉教者よ 汝の叫びを聞かん

永遠に不朽なれ イラン・イスラム共和国


註:バフマンは二音節で歌ってください。

補足:バフマンはイランなど中東地域で用いられている暦である太陽ヒジュラ暦の11月です。

シリア・アラブ共和国国歌

 シリアはアラブの砦 陽の玉座は不落なり

 祖国はアラブの高楼 天の星々に届く

 祖国はアラブの高楼 天の星々に届く

 太陽は祖国を照らし 祖国の天空となる

描かれしは瞳と 流れし血潮なるや

猛き心と歴史持ち 死にたるこそ守護者なれ 

猛き心と歴史持ち 死にたるこそ守護者なれ

ワリードもラシードも同胞(はらから) 共に国を築き上げん


補足:ワリードは7世紀に活躍したアラブの武将であるハーリド・イブン・アル=ワリードのことを、ラシードはアッバース朝の第5代カリフ(≒指導者)であるハールーン・アッラシードのことを指しています。

アラブ首長国連邦国歌

祖国よ栄えあれ 団結 永遠(とわ)に

長く栄えよ 道はイスラーム 導手(どうしゅ)はクルアーン

神により汝を護らん

祖国、祖国、祖国、祖国 禍(わざわ)いより護られよ

我ら汝に尽くすと誓う 働き、とこしえに誠実たらん

平安あれ首長国よ 旗は永遠に アラブの旗幟[よ] 

我らは皆 身を投げ出し 汝に魂を捧げん

アフガニスタン・イスラム共和国国歌

ここはアフガニスタン 全アフガンの誇り

平和と剣の国 子らぞ勇ましき

全部族の国

バローチ ウズベク パシュトゥーン ハザーラ

トルクメン タジク 

アラブ グジャル パミール ヌーリスターン

バラハウィ クズルバシュ アイマーク パシャーイ

地は陽のごとく 永遠に輝く

アジアの胸に 永遠に続く

アッラーフのもと

我らは叫ぶ、神は偉大なり、神は偉大なり!


注意:現在(2022/11)、アフガニスタン・イスラム共和国の領土を実効支配している「アフガニスタン・イスラム首長国」(タリバン政権アフガニスタン)の国歌については、下の「未承認国家の国歌」にあります。

補足:「バローチ ウズベク パシュトゥーン ハザーラ トルクメン タジク  アラブ グジャル パミール ヌーリスターン バラハウィ クズルバシュ アイマーク パシャーイ」はアフガニスタンに住む諸民族の名称です。

サウジアラビア王国国歌

急げ 栄光と覇権へ 創造主を讃えよ!

緑の旗 掲げ 光を伝えよ

神は 偉大なり おお、祖国!

祖国 ムスリムの誇り[なれ]

王よ在れ 旗と 国に


註:「ムスリム」の「ス」と「ム」は無音節。

補足:「神」とは、もちろんイスラームの唯一神であるアッラーフのことです。

クウェート国国歌

 (クウェートよ 平安あれ 恒に幸福なれ

 クウェートよ 栄光あれ 恒に幸福なれ

 我が国[よ] クウェートよ 

 平安にして栄光あれ) 


 融和の続く朽ちざる国 アラブの民は神聖なり

 ※( )繰り返し

ヨルダン・ハシミテ王国国歌

万歳、国王 

王座は高く

旗は栄光に翻る

カタール国国歌

我は 誓う 空を創りし神に 光広げし神に

忠誠によりカタールは恒に自由[ぞ]

王道を行き、預言者の導きに従う

カタールは尊厳と栄光の叙事詩

カタールは尊厳と栄光の叙事詩


カタールは先祖の地 カタールは先祖の地 

贖罪のため尽くす

カタールは先祖の地 カタールは先祖の地 

贖罪のため尽くす


我は 誓う 空を創りし神に 光広げし神に

忠誠によりカタールは恒に自由[ぞ]

パレスチナ国(パレスチナ自治政府)国歌

戦士 戦士 戦士、我が永遠(とわ)の民よ

戦士 戦士 戦士、我が祖先の地よ

戦士 戦士 戦士、我が永遠の民よ)


意志の炎は燃えたぎり 故郷のため血を流し

山々を越えて戦い 征し難きを征せり

山々を越えて戦い 征し難きを征せり


荒ぶ嵐と火の中で 祖国の決意に従わん

パレスチナは故郷 勝利への道 我が戦い、抗い

パレスチナは故郷 勝利への道 我が戦い、抗い


註:パレスチナ国は国連加盟国ではありませんが、オブザーバーとして参加しており、100カ国以上に国家承認されているので、ここでは国際的に承認されていない国家とみなさず、ここに掲載しています。

イスラエル国歌

心の底 望みたり ユダヤの 魂は

東の果てへ 歩き出す 目はシオンを 見続けて

望みは 未だ尽きず 二千年 続ける希望

自由ある 民となる シオン、イェルサレムの地で

自由ある 民となる シオンイェルサレムの地で

トルコ共和国国歌

恐るな! 暁に この紅き旗、消えず

祖国に燃ゆる 最後の火 輝ける民族の 星なるは

我らの 我らが民族のもの


新月の旗よ 我ら贄(にえ)とならん

勇ましき我らに微笑め 血に価値を与えよ

独立は 神を信ずる者たちの権利


註:「星なるは」の「は」は、詠嘆の終助詞か提示の係助詞か、どちらの意味とも解釈してOKです。「恐るな」は Körkma, 「独立は」は、"kanlarımız so(nra)"の部分ですので、気を付けて歌ってください。

註:「血に価値を与えよ」は、直訳すると、「あなたが微笑まなければ我らの血に価値はなくなってしまうだろう」となりますが、音節の都合上、「我々に笑って血に価値を与えてくれ」というニュアンスだと解釈して以上のようにしています。

アフリカ州

北から南に向かう順で掲載。

エジプト・アラブ共和国国歌

 祖国、祖国、祖国 我が愛と心を捧げん

 国の母、エジプト 我が希望、大志

 万民に与えらる ナイルの数多の祝福

 祖国、祖国、祖国 我が愛と心を捧げん

祖国よ、永遠(とわ)に自由で 敵より護られよ

 祖国、祖国、祖国 我が愛と心を捧げん

戦時も平時にも 汝に身を捧げん

 祖国、祖国、祖国 我が愛と心を捧げん


註:一番の「万民に与えらる」は倒置法だと思ってください。

アルジェリア民主人民共和国国歌

我ら雷鳴に誓わん 流れし血に誓わん

なびく旗に誓わん 誇らしくなびく

我らが革命の証へ 我ら祖国を生かさん

その証なれかし

我ら真実の兵士 独立のため戦えり

我らの声は聞かれず されば大砲で知らせり

銃声が鳴り響き 我ら祖国を生かさん

その証なれかし

フランスよ、屈辱の 時はついに終われり

今日ぞ報いの日なる 我らの求めを受けよ

革命惨かりしかど 我ら祖国を生かさん

その証なれかし

 英雄より列を作り 死者の栄光築く

 魂は滅びず 我らの旗を背負い

 戦線にて誓う 我ら祖国を生かさん

その証なれかし

モロッコ王国国歌

人の満つる 輝く大地 傑物の砦

永遠(とわ)にかくあれ

愛満つる国 栄光の象徴

記憶と名は 心に宿る

若き 英雄は 汝により 立ち上がる

唇と血に 情熱湧きたり

我らの この時に 生きたるを 世に記さん

神 祖国 王の下に

チュニジア共和国国歌

我らの血は川を作り 故郷のため死も厭わず

雷を落とし給え 雷雨を火と降らせよ

チュニジアの若人は 汝の威光のため立つ

裏切り者の場はなく 守護者の場のみぞある

祖国のため忠実に 尊き生と栄光の死

リビア共和国国歌

奮闘と忍耐で 全ての敵(かたき)を 追い払わん

守られたれ 永遠(とわ)に 守られてあれ

生け贄とならん

リビア、リビア、リビア)

 祖国は祖先の遺産 神は敵(かたき)を祝わず

我らは汝の兵士 犠牲さえいとわず

我らが誓いを受けよ 汝は失望せず

我ら汝を 縛りより解放せり

リビア、リビア、リビア

祖先は戦の声に 決意を持ちて応じ

聖典を片手に持ち 武器を持ち進めり

世は信仰の場となり 善と信の場となりき

永遠(とわ)は祖先に 祖国を称えし者よ

リビア、リビア、リビア

おおリビアの獅子なる子 名誉は我らのために

民は名誉に感謝す 神よ祝い給え

おおリビア人よ高かれ 子らよ戦に備えよ

人生とは 祖国のための戦い

リビア、リビア、リビア

※( )内繰り返し

モーリタニア・イスラム共和国国歌

モーリタニア 調和の泉(せん)

強き平和の砦

(人生捧げ 汝(なれ)を護らん

丘に希望を与えん 汝の声に応えん)

汝は豊かにせられき

清純はここにあり

※( )内繰り返し

南スーダン共和国国歌

主よ 讃え賛美せん 南スーダンの

恵みのため 平和と協調に集わせよ

祖国よ 導きの星の旗を 歓喜に自由の歌を

正義、自由、繁栄のため 永遠(とわ)に統べん!

愛国者よ 静寂と尊敬で立たん

礎を固めて 殉教者に敬礼せん

国を守ると誓う 南スーダンよ!

ナイジェリア連邦共和国国歌

国に仕えるに 愛、力、信念で

英雄の偉業 消すまじや

心と力で 自由、平和

団結ある国を

ベナン共和国国歌

(ベナンの子よ起て! 自由の叫びは 黎明に聞こえたり

ベナンの子よ起て!)

勇気と熱意、満つる歓喜もて

血の戦へ挑みたり

されば我らも今進むべし 団結強め、務めをこなし

子孫のため[に] 絶えず建てるべし

※()内繰り返し

リベリア共和国国歌

栄光の自由の地 永遠に

名、新た 名声は高く、強し

名、新た 名声は高く、強し

名、新た 名声は高く、強し

名、新た 名声は高く、強し


歓喜と栄光 一心に 弱き民 自由叫ばん

万歳リベリア、幸あり!

神の定めに輝く地! 神の定めに輝く地!


固く団結し、大成すべし

ご加護に 権利あり 全てに勝たん 

ご加護に 権利あり 全てに勝たん

ご加護に 権利あり 全てに勝たん 

ご加護に 権利あり 全てに勝たん


団結し 大義守らん 勇気持ち 立ち向かわん

万歳リベリア、幸あ

神の定めに輝く地! 神の定めに輝く地!


註:斜体部分は、一つのグループが、直前のブロック体の最後の部分(「強し」の「し」など)をロングトーンで歌っているのに被せて、別のグループが歌います。よって、この国歌を完全に歌いたい方は、少なくとも一人を誘う必要があります。

註:コーラス部分の「リベリア、万歳」は「万歳、リベリア」でも歌えます。また、「幸あり」の「り」は本来は音としてない部分ですので、自分で適切だろう音階を当てはめて歌ってください。

ギニアビサウ共和国国歌

我らの血の 実れるぞ 愛する祖国なり

(万歳、栄光の国! 戦旗は翻る 

進め、外圧に抗え!

築き上げん 平和と進歩 不滅の国へ

築き上げん 平和と進歩 不滅の国へ

ソマリア連邦共和国国歌

 国の旗は 己(おの)が色を

 我らのは 空の色よ

 疵(きず)なき旗を 敬え 

セーシェル共和国国歌

セーシェル、祖国よ 調和ある場

幸、愛、平和 神に謝せん

祖国の美守らん 海の富を

子の幸のための 貴き遺産

常に団結せん 旗を掲げよ

永遠に団結せよ セーシェル人!

コンゴ共和国国歌

長き夜終わり 幸福来たり

歓喜もて歌わん 自由の歌を

(起てコンゴ人 誇り持ち

国の団結を宣せん

分断を忘れ より団結せん

モットーに生きん――団結、労働、進歩!

モットーに生きん――団結、労働、進歩!

森よりサバンナまで サバンナから海まで

一つの民族、魂、熱情、誇り

我らみな戦わん 黒の祖国のため

起てコンゴ人 誇り持ち

国の団結を宣せん

分断を忘れ より団結せん

モットーに生きん――団結、労働、進歩!

モットーに生きん――団結、労働、進歩!

タンザニア連合共和国国歌

智慧、統一、平和 我らが盾ぞ

アフリカに与えよ

祝福よあれ アフリカにあれ

アフリカの子に祝いを

アンゴラ共和国国歌

祖国、汝の子を敬わん 独立のため死にし戦士を

過去と歴史を尊ばん 労働で新たなる民を

過去と歴史を尊ばん 労働で新たなる民を

(進めアンゴラ! 民の力で革命へ!

統一、自由[と]、一つの民、国へ!)


註:「進めアンゴラ」の、「めア」の部分は、原語のポルトガル語版に倣って一音節です。「すすめンゴーラ」のように歌います。

補足:2月4日はアンゴラ独立戦争が始まった日です。この戦争は1961年から1974年まで続きました。

ザンビア共和国国歌

 闘い権利を得き 自由の戦勝

 団結し、強く自由

モザンビーク共和国国歌

モザンビーク、自由こそその名 6月の太陽は永遠(とわ)に

ロヴマからマプトの民よ 平和のため戦果を得よ

旗と夢を膨らませ 明日を信じ耕さん

モザンビーク、栄光の国よ 石を積みて明日を創る

万(よろず)の腕(かいな)[を]一つに 最愛の国よ 勝利せん


補足:6月はモザンビークが独立を果たした月です。ロヴマはモザンビーク北部の地名で、マプトはモザンビークの南端にある同国の首都です。

ジンバブエ共和国国歌

 戦いの火と 英雄の貴き

 血より生まれし象徴を

 大地を敵より護らん

 ジンバブエに祝福あれ

 麗しき山河あり 雨溢れ

 畑(はたけ)は種を生む

 糧溢れ 労に報いる地

 この地に祝福あれ

 父祖の与えしこの地に

 ザンベジよりリンポポ

 導師よ模範たらなむ

 大地に加護と祝福あれ


 ジンバブエに祝福あれ

南アフリカ共和国国歌

:コサ語、:ズールー語、:ソト語、:アフリカーンス語、:英語

<神よアフリカに祝福を>

アフリカに祝いを 栄光高からんことを 

祈りを聞き給え 主よ祝福し給え子らを

主よ祖国を護り給え 全ての争い鎮め

我らを護り給え 我らの国[に]

南アフリカに ご加護を

<南アフリカの呼び声>

この青き空より 深き海より

木霊鳴る永遠(とわ)の山々より

「共に」と声あり 団結し立たん

自由のため生きん 我が故郷(ふるさと)で


註:「我らを護り給え」は O se boloke, O se (boloke) の部分です。「護」で切れます。「共に」は、「共に団結せよ」の略です。

南北アメリカ州

 基本的に、北から南に向かう順番で掲載。

カナダ共和国国歌

<英語版>

おおカナダ 故郷の地よ

我らの 真の愛国心

栄えを見守らん 真の北国

遠くより おおカナダ、汝を護らん

神よ地を 栄光と 自由にて 満たし給え

おおカナダ、汝を護らん

<フランス語版>

おおカナダ、父祖の大地

栄光の 花で飾らる

汝が剣を持てば 十字架を持たん

歴史は叙事詩なり 輝かしき偉業

勇気ある 誠意にて 故郷(ふるさと)と 権利とを

おお、カナダ 守り給え

<二言語版>

おおカナダ 故郷の地よ

我らの 真の愛国心

汝が剣を持てば 十字架を持たん

歴史は叙事詩なり 輝かしき偉業

神よ地を 栄光と 自由にて 満たし給え

おおカナダ、汝を護らん

アメリカ合衆国国歌

危難の中 城の上に なびく縞と 星々を見き

弾が爆(は)ぜて 砕くる中 我らの旗 耐え抜き在り

おお、星条旗はなお 翻るか 自由の地に 勇者の故郷[に]

あれは何か 崖のあなた 吹く微風に 見隠(みかく)るるもの

朝日を受け 光を浴び 栄光に満ち 翻る

おお星条旗よ 長く 翻らん 自由の地に 勇者の故郷[に]

4. 愛する故郷と 戦禍の中 永久に 自由民が立つ

救われし地に 祝福あれ 国を守る 力讃えよ

胸に刻め 我らの大義は 「信頼は 神の中に」

勝利の歓喜に 星条旗は はためく 

自由の地に 勇者の故郷[に]


註:冒頭は、「君には見えるか? たそがれの太陽の光に(照らされて見えた)、我々が誇らしく、歓喜して叫んだもの(=星条旗)が」という意味です。

メキシコ合衆国国歌

 (民よ、叫びに応え 剣と馬を揃えよ

響く加農(カノン)の声に その大地は震う

響く加農の声に その大地は震)

汝の永久の運命は 神に記されしかば

されど夷人どもが 汝の大地を汚(けが)さば

思え、愛する祖国 戦士たる子達を

戦士たる子達を!

※( )内繰り返し

5. 不埒にも紋章を 汚す者との戦争!

 戦争! 戦争! 御旗を 血の波に浸せよ

 戦争! 山と谷にて 加農の轟音を立てよ

「団結と自由」の声と いざ轟かんことを

「団結と自由」の声と! 

※( )内繰り返し

6. 祖国よ、防備なき子らが 頸木を嘗める前に

 地は子らの血で濡れ 足跡残りたり

 教会、宮殿と塔は 轟音を立て崩れ

 瓦礫が後に残る 幾千の英雄で

 ここに祖国は立つ!

※( )内繰り返し

10. 祖国よ! 子らは誓う 祭壇で息をすると

 喇叭が戦を告げば 勇気持ち戦へ呼ぶ

 汝のため冠を! 栄光なる記憶を!

 勝利の月桂樹を! 名誉なる者たちの

 者たちの墓場を! 

※( )内繰り返し


註:コーラスの「民よ」は「メヒコ人よ」でもいいでしょう(メヒコはメキシコの現地語呼称)。「加農(西:cañon)」は長い砲身を持つ火砲のことで、カノン砲という呼称が一般的です。

注意:メキシコでこの国歌を歌い間違えると刑罰が科されます。

キューバ共和国国歌

武器を取れ、バヤモの民 祖国は誇りて見る

栄光の死を恐るな その死は生(せい)なれば

縛られ生きるとは 恥にして不名誉なり

聞け、ラッパの響きを 急げ、勇者たちよ


註:「縛られ~勇者たちよ」は繰り返すことがあります。

補足:バヤモはキューバ南東の地名で、1868年に第一次キューバ革命が興った地です。

グアテマラ共和国国歌

頸木かけられし奴隷も 暴君も興させぬ

もし明日に外敵が 聖なる地を脅かさば

自由に[た]なびく御旗が 「勝利か死か」と呼ぶ

自由に[た]なびく御旗が 「勝利か死か」と呼ぶ

燃え上がる民は死ぬ 奴隷となる前に


4. 輝く翼の下 極上のアンデスに臥し

 二つの海より汝は ケツァールのもと眠る

 紋章に住む鳥が 汝の土を守らん

 コンドルより、鷲よりも 空高く羽ばたけ!

 コンドルより、鷲よりも 空高く羽ばたけ

 羽ばたけよ、不滅なる グアテマラ――汝の名!

 

註:又は=二度と

註:最初と最後の「グアテマラ」の「グア」は一音節で。

補足:ケツァール(Quetzal)はグアテマラの国鳥です。

エルサルバドル共和国国歌

(祖国を敬わん 祖国の子たるを誇りに

勇持ち命捧げん 絶えず善に尽くさん

祖国を敬わん 祖国の子たるを誇りに

勇持ち命捧げん 絶えず善に尽くさん

尽くさん 尽くさん 尽くさん 尽くさん)


その実現ぞ永遠(とわ)の課題 その守護ぞ栄光なる

揺るぎなき信念持ち 前進の道を歩む

壮大なる運命のため 幸を獲るため

鉄の壁は護る 不埒者の手から

旗の高き日より 血で書く「自由」と!

血で書く「自由」と! 血で書く「自由」と!

※()内繰り返し

コスタリカ共和国国歌

祖国よ、その御旗は 命の表しなり

清き青空のもと 純粋の平和あり

労働の闘いの中 民に栄光与う

汝の子ら、農夫は征したり 永遠(とわ)の威信と名誉を

永遠の威信と名誉[を]

幸を国に! 母なる愛に!

汝の名誉汚す者あらば 勇敢なる民を見ん

農具は武器へと変わらん

祖国万歳! 豊かなる [大]地が恵みを与う

清き青空のもと 労働と平和あれ!

コロンビア共和国国歌

おお、朽ちざる 栄光と平和よ

痛みの底にて 善は芽生える

おお、朽ちざる 栄光と平和よ

痛みの底にて 善は芽生える

黎明にて 陽光の中で 鎖に呻く

全人類は 十字架の死者の

救いを見出す

ベネズエラ・ボリバル共和国国歌

 (栄光あれ 国を解きし 法尊(とうと)ぶ 善き民に

 栄光あれ 国を解きし 法尊ぶ 善き民に)

貧しき民は 自由を祈り

卑劣なる 暴君は この言に 恐怖せき

卑劣なる 暴君は この言に 恐怖せき

この聖なる 言葉に

 ※( )内繰り返し 


註:「国を解きし」は「国を解放せし」の意味です。

エクアドル共和国国歌

幾度(いくど)も讃えん、祖国 栄光あれよ!

汝の胸には溢れん 歓喜と平和があり

汝の笑みは、笑みは 太陽より明るし

汝の笑みは、笑みは 太陽より明る

ブラジル連邦共和国国歌

瞬間、自由の太陽が 祖国の蒼穹(そうきゅう)に輝く

我らが 強き腕(て)で 平等勝ち取らんとせば

汝に、おお自由よ 我らは死をも恐るまじ

最愛の祖国よ 栄えあれ!


祖国に熱烈なる夢と 愛と希望の光が差す

清く微笑む蒼穹に 十字星は燦然と輝く

汝の自然の巨人は 美しく強く恐れず 未来は偉大さを映す

我らの大地! 汝は愛しき祖国 ブラジル

優しき大地なる 我が母ブラジル!

祖国はアメリカの輝き 新世界の太陽に照らさる

汝の笑み、大平原は 美しき花々で満ち

森には 生(せい)溢れ 其処に住む慈しき我ら

最愛の祖国よ 栄えあれ!


祖国よ 掲げしラバルムが 不朽の象徴となれ

旗の月桂樹の緑は 後(のち)の平和と過去の誉れ

正義の棍棒を振らば 我ら戦より逃げず

況(ま)してや死も恐るまじ

我らの大地! 汝は愛しき祖国ブラジル

優しき大地なる 我が母ブラジル!


註:元々のリズムが速いので、歌詞も詰め込んであります。流れるようにお歌いください。歌詞は高踏的で難しいとされるので、難しめの語を使っています。二番の「正義の棍棒を振らば」の主語はブラジルです。

補足:イピランガは当時ポルトガルの王太子であったペドロ一世(ドン・ペドロ4世)がブラジルの独立を叫んだ地です。現在のサンパウロにあります。

パラグアイ共和国国歌

されどある日誇り生まれ 「倦(う)んず!」とて、へし折りたり

我らを率(い)る偉大なるは 戦で栄光築き

王冠を粉砕して フリジア帽を掲げたり

王冠を粉砕して フリジア帽を掲げたり

王冠を粉砕して フリジア帽を掲げたり


皆よ、共和国か死か! 意志は自由の源(もと)なり

暴君も奴隷もなし 団結、平等の地[に]

暴君も奴隷もなし 団結、平等の地[に] 

団結、平等! 団結、平等!


註:「倦んず」は「うんざりだ」という意味です。フリジア帽は赤い三角帽で、隷従から自由への解放の象徴とされます。

ウルグアイ東方共和国国歌

東方人、国か墓か! 自由か栄誉の死か!

東方人、国か墓か! 自由か栄誉の死か!

これは魂の誓い 英雄のごとく遂ぐ

これは魂の誓い 英雄のごとく遂ぐ!

我らが遂ぐ……

これは魂の誓い 英雄のごとく遂ぐ

我らが遂ぐ……

我らが、成し遂げん! 成し遂げん!


激しき戦場にも 熱意にて燃えり

「自由を 東方人よ!」 国救いし叫び

激しき戦場にても 熱意にて燃えり

我ら神の賜物を頂きたり

おお震えよ、暴君よ、ああ……!

戦場にあれども 死の淵にあれども

戦場にあれども 死の淵にあれども

我ら叫ぶ

 「自由」と! 「自由」と!


東方人、国か墓か! 自由か栄誉の死か!

東方人、国か墓か! 自由か栄誉の死か!

これは魂の誓い 英雄のごとく遂ぐ

これは魂の誓い 英雄のごとく遂ぐ!

我らが遂ぐ……

これは魂の誓い 英雄のごとく遂ぐ!

我らが遂ぐ……

我らが、成し遂げん! 成し遂げん


足元に奴隷ありき 名もなき東方

二つの世を支配せし 傲慢なるイベリア

足元に奴隷ありき 名もなき東方

されど焼印は砕けき 感化せられし教義で

専制君主の中に 奈落の底を見ゆ

ペルー共和国国歌

(我らは 自由 永久にかくあれ

太陽が その光を捨てんことを

祖国を永遠(とわ)ならせん 誓いを破る前に

祖国を永遠(とわ)ならせん 誓いを破る前に)


服従を強いられき 長きに わたりて

厳として呻きたり

されど聖なる叫び 「自由」と海に響けば

奴隷の心は燃え 屈辱を 受けしは

その首(こうべ)を上げき

その首を上げき その首……

※( )内繰り返し


註:「抑えられし」、「強いられき」は、本来は助動詞の「き」ではなく「たり」を使うべきでしょうが、そうなると歌えなくなるのでやむを得ずこうしています。

チリ共和国国歌

おおチリ、清らかなる空よ 風吹き渡る大地よ

花で飾らるる大地は エデンの園の写し

広く連なる雪山よ 神の与えしものよ 神の与えしものよ

岸辺を洗う海よ 未来を約束し給え

岸辺を洗う海よ 未来を約束し給え


祖国よ 誓い給え

チリが祭壇に与えるものを

汝よ 闘士の墓か 安息の地となり給え

汝よ 闘士の墓か 安息の地となり給え

安息の地となり給え 安息の地となり給え

安息の地となり給え


註:エデンは古代ヘブライ神話において、最初の人間であったアダムとイヴが住まわされた楽園です。

アルゼンチン共和国国歌

民衆よ 聖なる声を聞け

自由よ 自由よ 自由よ

鎖の破(や)れし音を聞け 王座に自由を見よ

その貴き王位は 連合州に示されん

世界の民は応ずる 「アルゼンチンの民に敬礼」 「アルゼンチンの民に敬礼」

世界の民は応ずる 「アルゼンチンの民に敬礼」

世界の民は応ずる 「アルゼンチンの民に敬礼」


栄冠よ永遠なれ 我ら術を知る

勝利の術を 栄冠と共に生きん 

あるいは名誉に 名誉に死なん 名誉に死なん!

豪州

オーストラリア連邦国歌(~2020/12/31)

黄金(こがね)の地、富ある 海なる故郷

恵み溢るる地 豊かなる自然

歴史の 舞台に オーストラリアよ、行け!

楽しき調べで歌わん オーストラリアよ、行け!

この国を取り分け 大国とするため

海渡りしと 広き地分かつ

勇気を持ち集わん オーストラリア人

楽しき調べで歌わん オーストラリアよ、進め!


註:2021年1月までの版では、1番の「一つ」を「若き」に変えて歌ってください。

ニュージーランド国歌

〈マオリ語版〉

全ての民の 神よ主よ

願いを聞き 慈しみ給え

栄えさせて 祝い給え

守り給え アオテアロアを

〈英語版〉

神の下に 在る国 我らを結ぶ 愛の絆

届け 我らの声 祖国を護り給え

太平洋の三星よ 敵より護り給え

響く主への讃美 神よ護り給え


註:アオテアロアはマオリ語でニュージーランドを意味します。

パラオ共和国国歌

 一つの国、安全と堅実

 光は英雄から輝く



現在使われていない国歌



おことわり

 西暦2022年2月24日正午ほどから始まった、ロシア連邦の「特別軍事作戦」に、私はきわめて強く反対します。

 確固たる理由もなく、主権国家に実質上の侵略行為を行うというこの暴挙は、人道に著しく反するものであって、決して許されない愚行です。明らかな国家領域侵犯であり、自明に国際法違反です。

 しかしながら, 文化楽曲は別です。どのような国歌も、芸術として尊重されるべきであると考えます。

 それらを理解したうえで、この翻訳版をごらんください。

(ソビエト連邦はロシア連邦の前身であり、今回の侵略に直接の関係はありませんが、一応記しておきました。)

以上


ソビエト社会主義共和国連邦国歌

・インターナショナル(建国~1944年)

我らの理性 沸き 闘いへ[と]征く

我ら抑圧の世の 全てを壊し

新世界を建てん 無が全てとなる

(これぞ最後の 決戦なる

インターナショナルで 我らは起つ

これぞ最後の 決戦なる

インターナショナルで 我らは起つ!)

解放を勝ち取らん 自らの手で

圧政を打ち砕き 幸を得るため 

炉を燃やし鉄を打て これ熱きうちに

※( )内繰り返し

土地の権利を持て 寄生虫にはなし!

縦(たと)い奴らの上に 雷が鳴れど

我らには太陽が 明るく輝く

※( )内繰り返し


註:1番の「無が全てとなる」の部分は、「無力だった労働者が、これからは全てとなる」という意味合いです。3番の「寄生虫」は資本者を表し、「奴ら」は犬と処刑人を表します。

・1944~1955年の版

万歳、人民の意志に建つ 一つの強きソ連邦!

※(栄光あれ 自由なる祖国 民族友好の砦!

ソビエトの旗よ 人民の旗よ 勝利に次ぎ勝利を!)

スターリンは人民を 正義へ率(い)り 労働や偉業へ 鼓舞せき!

※繰り返し

戦の中 運命を決し 祖国を栄光へ導く!

※繰り返し


・1977年以降の版

万歳、人民の意志に建つ 一つの強きソ連邦!

※(栄光あれ 自由なる祖国! 民族友好の砦!

レーニンの党と 人民の力に 共産主義は勝利せん!) 

人民を正義へ立たせ 労働や偉業へ鼓舞せき!

※( )内繰り返し

栄(は)えあるその赤旗に とこしえに忠実ならん!

※( )内繰り返し


おまけ:ボリシェヴィキ党歌

今日、誇り高きを歌う

例なく強き党の 偉大なる男を

栄光に輝き、意志に団結し

強く、永久なれかし

レーニンの党よ、スターリンの党よ

聡きボリシェヴィキよ

白ロシア・ソビエト社会主義共和国国歌

自由と運命の闘いで 勝利の旗を勝ち取りき!

レーニンにより 団結せし

我らを党は 幸福とす

栄光あれ、党と祖国、ベラルーシの人民よ!

栄光あれ、党と祖国、ベラルーシの人民よ!

我ら永遠(とわ)に自由ならん 幸と自由の地にて

 レーニンにより 団結せし

我らを党は 幸福とす

栄光あれ、党と祖国、自由なる我らよ!

栄光あれ、党と祖国、自由なる我らよ!

3. 友情とは 強さなり 幸福の道、燦然たり

 大空に誇り掲げらるる 共産の歓喜の旗

 レーニンにより 団結せ

我らを党は 幸福と

栄光れ、党と祖国、ソビエト人民よ!

栄光れ、党と祖国、ソビエトの人民よ!

ウクライナ・ソビエト社会主義共和国国歌(1949年~1978年まで)

平等なる国として 自由の陽のもと咲き誇れ!

(栄光あれ、ソビエト連邦! 永久の栄光あれ!

万歳、ソビエトのウクライナ 統一されし国として!)

レーニンは自由を照らし スターリンは勝利へ率(い)れり

※( )内繰り返し

ソビエトの旗のもと強く 共産主義へ歩まん!

※( )内繰り返し


注意:この曲をウクライナで流すのは違法です。

ウクライナ・ソビエト社会主義共和国国歌(1978年~1992年まで)

平等なる国として 自由の陽のもと咲き誇れ!

(栄光あれ、ソビエト連邦! 永久の栄光あれ!

万歳、ソビエトのウクライナ 兄弟たる人民の家族!)

レーニンは勝利の行軍で 輝く峰へ率(い)りたり!

※( )内繰り返し

共産の偉大なる道を レーニンの党が導く!

※( )内繰り返し


注意:この曲をウクライナで流すのは違法です。

補足:「平等なる国として」と「万歳、ソビエトのウクライナ 兄弟たる人民の家族!」の部分は、忠実に訳するとそれぞれ、「平等なる国の一つ、自由なる国の一つとして」、「生きよ、ソビエトの国ウクライナよ、兄弟たる人民の一つの家族の中で!」となりますが音節の都合上で変更しています。

アゼルバイジャン・ソビエト社会主義共和国国歌

ソビエトに自由で祝わるる国よ 十月革命で汝は幸を得き

汝の勇猛、強さに栄光あれ 

レーニンの道を行かん、党は嚮導者なり

共産の太陽に街は照らされん 勝利の隊伍と未来へと進まん

永遠(とわ)なれ、アゼルバイジャン! 豪(えら)きソビエトで!

グルジア・ソビエト社会主義共和国国歌

偉大なる党の精神と レーニンの智慧により立てり

労働者の飽くなき手が 汝を花咲かせたり

自由と勇気と豪胆ぞ 汝を園へ[と]変えし

友情と強さにより 勝利を収め続けん

レーニン主義者の熱意により 明るきグルジアを創る

幾度も栄光あれ 栄光あれ、我が故郷


註:2. の「血を流せり」の主語は「汝(=グルジア)」です。4. の「まじ」は打消推量(+不可能)の意味です。5. は一段目に倒置法が使われています。

ラトビア・ソビエト社会主義共和国国歌

白波立ち、花開き 我らの街リガの名響く

(ああラトビアよ 永久なれ

ソビエトの中、輝け)

偉大なるロシアと結ばれし 我らは悪に打ち勝つ

※()内繰り返し


注意:この曲をラトビアで流すのは違法です。

リトアニア・ソビエト社会主義共和国国歌

ヴィリニュス、ネマン、バルト[海で/にて]

我らの地を栄えさせん

(栄光のソビエトで 平等[と]、自由あれ

 永久なれ、幸あれ リエトゥヴァ・ソビエト!)

党は富強へ導く 祖国の団結、強固なり

※()内繰り返し

労働は明るき未来創り 共産の陽が世を照らす

※()内繰り返し


注意:この曲をリトアニアで流すのは違法です。

註:「リエトゥヴァ」はリトアニアの現地呼称です。ヴィリニュス(ビルニュス)はリトアニアの首都です。ネマンは川の名前です(ドイツ国歌一番に出てくる「メーメル川」と同じ川です)。「幸あれ」の「幸」は原語の"laiminga" の"lai"の部分です。

エストニア・ソビエト社会主義共和国国歌

汝の勇は苦に負けず 汝は長く砕身し

社会主義国と咲けり 太陽が日々を照らすように

ソビエトが常に栄え 労働で幸あらんことを

連合たる国々と エストニアよ、前進せよ!

党は歩みを導き 連なる勝利へ導く

その指導で栄えよ 強く公平たれ、故郷よ!


補足:カレヴは、エストニア、フィンランド、カレリアの神話に登場する英雄です。

タジク・ソビエト社会主義共和国国歌

人生の星は輝きて 我らの過去、光に満ち

我らの祖国へと現れたり これタジク人の独立国に[ぞ/こそ]

3. 我らの大義は 平等と友愛を呼ぶ

 家族誰も離さるまじ 団結の盾を作らん

 共産主義の勝利へと旅せん 永遠(とわ)なれ、国、民族、団結よ

キルギス・ソビエト社会主義共和国国歌

ロシア人は友好を築き レーニンは幸福へ導く

(万歳、キルギス レーニンの旗を

 進め、栄えよ 共産主義の道で!)


注意:この曲をキルギス共和国で流すのは違法です。

ウズベク・ソビエト社会主義共和国国歌

汝は自由を示し ソビエトで幸福へ率(い)る!

党よ導け ウズベキスタン 陽の調和ある富国よ!

大地は宝にして ソビエトで繁栄せよ!

カザフ・ソビエト社会主義共和国国歌

道は霧に覆われしかど そこにレーニン、夜明けと来たり

(万歳、ソビエト連邦 自由、平等へ導き

 全国統一せしむ 勝利、歓喜へ、偉業へ[と])

連邦兄弟の善人と 偉きロシア人に感謝す

※()内繰り返し

苦難で我らを導きし 聡き党を真に愛さん

※()内繰り返し


註:一番の「そこにレーニン、夜明けと来たり」は、原語では「そこにレーニンが夜明けのように現れ、朝がやってきたのだ」といった意味合いです。コーラスの「全国統一せしむ」は「ソビエト連邦の全ての共和国を統一させるもの」といった意味合いです(ソビエト連邦は「連邦」と名のある通り、少なくとも名目上は、独立性のある複数の社会主義共和国によって構成されていた)。三番の「党」とは、もちろん共産党のことです。

トルクメン・ソビエト社会主義共和国国歌

ロシア人は友情の塔となり 祖国は幸に恵まれき

(自由と太陽の 故郷のため歌わん! 勝利の一歩は共産主義へ

レーニンの党は嚮導す 栄(は)えあれ、ソ連のトルクメニスタン!)

アルメニア・ソビエト社会主義共和国国歌

勇ましき子[ら]は戦えり 汝、我らの国となる

(栄光あれ、ソビエトのハヤスタン 勤勉なる建設者にして

聖なる不滅の連合よ 繁栄の光を築く)

十月が破滅より救い[て] 新たなる生を与えり

※()内繰り返し

聡きレーニンの党は 勝利の共産へ導く

※()内繰り返し


註:「ハヤスタン」とはアルメニアの現地呼称です。「十月」とはソ連誕生のきっかけとなった十月革命のことです。

チェコスロバキア社会主義共和国国歌

我が家は 何処(いずこ)や

草原に水の音 松は葉を鳴らし 

庭は花咲く 

地上の楽園 これぞ美しき国

チェコ、我が家よ チェコ、我が家よ!


稲妻がタトラを走る 稲妻がタトラを走る

いざ鎮めん 消える時 我らは蘇生す

いざ鎮めん 消える時 我らは蘇生す

長く眠りしスロバキアよ 長く眠りしスロバキアよ 

稲妻鳴り、地(じ)震わせれば 目覚め告ぐ

稲妻鳴り、地(じ)震わせれば 目覚め告ぐ


註:チェコの国歌「我が家何処や」とスロバキア国歌「稲妻がタトラを走り去り」をそのままつなげた歌です。

ユーゴスラビア社会主義連邦共和国国歌

子らの心臓も、また脈打つなり

スラブの魂は 永く生きなん

地獄の脅しも徒らなり

地獄の脅しも徒らなり

岩砕き、木を折り、地 震わせよ

我らは巖(いわお)のごとく立ちたり

裏切者どもは地獄へ行かん

裏切者ども地獄へ行か

モンゴル人民共和国国歌(1961~1991)

 人民の勇気[を]奮う 人民共和国ぞある

 雄大に美しく 栄えある広きモンゴル

 永遠に繁栄誇り 強く豊かなれよ


註:旋律は今の国歌と同じです。

アフガン民主共和国国歌(1978~1992)

熱烈なれ 聖なる太陽よ!

自由の太陽よ! 幸運の太陽よ!

嵐をくぐり 果てに着きたり

暗黒の道も 光の道も

勝利の道も 兄弟の道も


熱烈なれ 聖なる太陽よ!

自由の太陽よ! 幸運の太陽よ!

革命の祖国 労働者の手に

獅子の遺産は 農民のもとに

労働者の時 今始まりたり


熱烈なれ 聖なる太陽よ!

自由の太陽よ! 幸運の太陽よ!

平和と愛を 世界に望む

自由を求む 労働者のため

麺麭(めんぽう)を求む 衣食住をも


註:麺麭=パン

大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国国歌

 神は敵の上にあり 下人どもの救い手なり

 神は敵の上にあり 下人どもの救い手なり

 信義と武器で国守り 真実は手に光るべし

 共に 歌え

 アッラーフは偉大なり 謀略の上にあり

おお、世界よ見上げて聞け 敵は占めんと来たりたり

おお、世界よ見上げて聞け 敵は占めんと来たりたり

 もし我(われ)殺されれば 共に敵を倒さん

 共に 歌え

 アッラーフは偉大なり 謀略の上にあり

侵略者に災いあれ 神は奴らの上にあり

侵略者に災いあれ 神はらの上にあり

我が国よ共に歌え 「偉大なる神よ 蹴散らせ」と

共に 歌え

アッラーフは偉大なり 謀略の上にあり


アッラーフは 偉大なり

アッラーフは 偉大なり

モザンビーク人民共和国国歌 / モザンビーク共和国国歌(1975~2002)

 勇者は銃持ち 抑圧を打倒せり

 全人民よ集え ロヴマからマプトまで

 帝国主義と戦い 続けて勝利せん

(万歳、モザンビーク! 万歳、モザンビーク!

 万歳、国旗よ――国の象徴!

 万歳、モザンビーク! 万歳、モザンビーク!

 汝のため戦わん)

国は墓となる 資本主義と搾取の

モザンビーク人民よ 労働者と農民よ

労働に従事し 常に豊かなれよ

※( )内繰り返し


補足:フレリモ(FRELIMO)はモザンビーク解放戦線のことです。フレリモは、かつてモザンビークがポルトガルの植民地だったときに、独立を求めて戦った武装組織でした。フレリモは今もモザンビークの与党です。

スペイン王国国歌(アルフォンソ13世時代)

栄光あれ、至上の光に 満たさるる王冠よ

万歳、万歳、国の未来よ 眼差しに寛容あり

不滅の旗幟――王位と黄金(こがね)

心身とも旗にあり

紫色(ししょく)と金(きん)――希望と得物

汝は渇望の徴(しるし)


註:「満たさるる」の部分ですが、「満たさる」は"soberana luz"の部分に、「る」はその後の"que"の部分に対応しています。気をつけてください。

スペイン国歌(フランコ独裁政権時代)

甦る祖国の子よ)

※( )内繰り返し

祖国に栄光あれ 蒼き海の流れにて

祖国に栄光あれ 陽の道を知りたる国に

※( )内繰り返し

(共に立ち歌わん 次なる労働と平和に)

※( )内繰り返し


 (万歳、スペイン! 兵(つわもの)を取れ

甦る祖国の子よ)

※( )内繰り返し

祖国に栄光あれ 蒼き海の流れにて

祖国に栄光あれ 陽の道を知りたる国に


註:最初の(万歳、~祖国の子よ)の部分は、一回しか歌わない場合もあります。

スペイン王国国歌(公募歌詞, 不採用)

万歳、スペイン! 皆で声合わせ 心一つ歌わん

万歳、スペイン! 谷から海まで 兄弟愛の賛歌を

栄光あれ、自由民を 受け容れる術 知る国と

歴史に民主、平和、正義、偉大さ 与える子に

オーストリア帝国国歌

註:試験的に、語彙も含めて古語で書いてあります。仮名遣いは旧仮名、漢字は旧漢字です。


領(し)るに氣高く 華に立ち給ふ

愛は永遠(とわ)の小枝で 輪を編みて送る

 神よ 護り給へ 我らが良き帝を

 神よ 護り給 我らが良き帝を

高御座(たかみくら)が脚は 彼の忠實(まめ)なるを

帝が紋所(もんどころ)は 正しきを示す

 神よ 護り給 我らが良き帝を

 神よ 護り給 我らが良き帝を

民を虐(しへた)げざりて 幸いならす

これこそ帝の 辿りで望みなれ

 神よ 護り給 我らが良き帝を

 神よ 護り給 我らが良き帝を

國と人を率(ゐ)りて 我ら華に立てり 

我ら勞(いたは)りを聞き 千代に歌ふべし

 神よ 護り給 我らが良き帝を

 神よ 護り給 我らが良き帝を

<訳註>

領る:統治する。

杖:王笏のこと。ここでは皇帝の影響力や権力を表す。

高御座:本来は天皇の座られる椅子のことだが、ここでは皇帝が座る椅子。

辿り:思慮。思考。

勞り:功績。

ドイツ帝国国歌(非公式)

皇帝万歳!

(光る帝座に 歓喜に満ちて

民の愛 受ける 皇帝万歳!)

 ※( )内繰り返し

敵わず

(祖国と人 これへの愛ぞ

海の巖(いわお)と 座を護る)

※( )内繰り返し

消ゆまじ

(帝のため 勇みて立ち

血を流し戦わん 国のため)

※( )内繰り返し

引き上げん

(丈夫(じょうぶ)の善行は 帝座の下

永遠(とわ)に朽ちざる 忠烈なり)

※( )内繰り返し

6. 皇帝ヴィルヘルム 民と人の

 誉れよ!

(光る帝座に 歓喜に満ちて

受ける 皇帝万歳!)

 ※( )内繰り返し

バイエルン・レーテ共和国国歌(ドイツ語版インターナショナル)

権利、火口より照り 今こそ破れ

抑圧者を追い払え、奴隷よ醒めよ!

無は今や耐え難し 皆、全てとなれ!

(民よ、合図聞け 最終闘争へ

インターナショナルで 権利を得よ!

民よ、合図聞け 最終闘争へ

インターナショナルで 権利を得よ!)

我らを救うは 我らのみなり

貧民の権利なく、富豪の義務なし

我ら僕(ぼく)なりしかど 恥耐えるまじ!

※( )内繰り返し

怠け者よ退け 世は我らがもの

血は烏や鷹の 餌なるまじ

奴らを払えば 太陽は光る!

※( )内繰り返し

ドイツ民主共和国(東ドイツ)国歌

汝のため 尽くさん ドイツ 一つの国

意志に団結し 苦境を克己せん

我らは 成功し 美しき陽が

ドイツにて 輝くべし

世が望む平和を 共に 求めん

団結あれば 敵は一掃され

平和の光 差す

かくして母が 息子の死 悼まぬよう

自由の 世代が 信義を 生み出す

若人よ 我らと 最善を尽くせ

ドイツは 甦り 美しき陽が

ドイツにて 輝くべし


註:二番の最後の部分の意味は、「母が二度と息子の死に目に会わないような世界にしよう」というものです。

ロシア連邦旧国歌(歌詞は非公式)

万歳、万歳 祖国ロシア! 時も 嵐も越え

太陽は 祖国を照らし 未来は 希望に満つ

古き モスクワのクレムリンの 上に 二頭の鷲の旗が靡(なび)く

聖なる声が響く

万歳、ルーシ! 我が祖国!

ロシア帝国国歌(歌えるようになりました)

栄光の為 治めよ

敵の恐怖に 正教の皇帝よ

主よ皇帝に加護を

大地に 与えよ

支配者に誇りを 弱者に救いを

民に平穏を 全てを与えよ

主よ護り、護り給え

調和の治世を 静寂の力を

そして敵(かたき)を 追放せよ

与え給え、与え給え!

善き未来のため 幸に謙遜を

悲しみに耐える力を 

大日本帝国国歌

君が代は 千代に八千代に

さざれ石の いわおとなりて

苔のむすまで


註:日本国国歌と同じです。

清国歌

金甌(きんおう)を鞏(かた)め

天幬(てんちゅう)を承(う)け

民物 鳧藻(ふそう)を欣(きん)し

同袍 喜びて

清時 幸遭(こうそう)す

真に 熙皞(きこう)たり

帝国 蒼穹(そうきゅう)を保たん

天 高高(こうこう)と

海 滔滔(とうとう)と


補足:歌詞の書き下し文と同じです。

民主カンプチア国歌

真紅の血 カンボジアの地に流るるは

偉大なる農民の 革命戦士の血

激怒と勇気を生み 戦わす

4月17日に 奴隷より解放せり

万歳! 栄光の4月17日!

大いなる意義持つ勝利!

アンコール越え! 

団結し 良きカンボジアを築かん

民主主義、平等、正義よ


補足:民主カンプチアは、1975年にポル・ポト率いるクメール・ルージュにより建国された国です。原始共産主義という非常に極端な共産主義の実践により、知識人とされた人々や反体制派が虐殺されました。1979年、ベトナム軍の侵略により崩壊。4年間の虐殺や失策によって当時のカンボジアの人口の4分の1が消滅したといわれます。

カザフスタン共和国国歌(1992~2006)


(鷲よ、高く舞い上がれ 民を蘇らせよ

 英雄は民から 強さは団結にあり)

南アフリカ共和国国歌(1957~1994)

木霊鳴る永遠の 山々より

牛車の軋みは響き 呼び声をいざ上げん

南アフリカ[よ]

恐れず呼び声に 応えて立たん

汝に生き、死なん 南アフリカ!

 過去の栄光より 先の願いより

 意志、労働、想いより 我らが一生に

 愛し、忠実(まめ)なるは 他にはなし

 我らは誇る 汝の名の貴きを

 その名に懸け動かん 祖国の子らよ

愛の春にも 悲しき秋も

結婚の鐘鳴るも 棺立つも


アメリカ合衆国国歌(非公式、1831~1931年まで)

父たちの眠る地 始祖の誇る地

全ての山から 自由よ響け

岩と 小川を 森と丘を

心は天のごとく 歓喜に満つ

自由の歌を

声を上げて 息を合わせ 岩をも破り

果てに響かせ

自由の光で 地が栄えんことを

 父らが神よ 守り給え


ブラジル帝国国歌

祖国の子よ今ぞ 母の歓喜を見ん

自由は始まれり ブラジルの地平線で

自由は始まれり 始まれりブラジルの地平線で!


勇猛のブラジル人 隷属の恐怖遠く

祖国の自由か さもなくば死ぬか

祖国の自由か さもなくば死か!


背信の狡猾の 我ら鍛えし鎖

さらに強き手あり ブラジルは嘲笑(わら)えり

さらに強き手あり 手あり ブラジルは嘲笑(あざわら)えり


勇猛のブラジル人 隷属の恐怖遠く

祖国の自由か さもなくば死ぬか

祖国の自由か さもなくば死か!


敵意をはっきと見せる 邪悪の隊恐るな 

汝の胸と腕(て)は ブラジルの壁なり

汝の胸と腕(て)は 胸と腕ブラジルの壁なり


勇猛のブラジル人 隷属の恐怖遠く

祖国の自由か さもなくば死ぬか

祖国の自由か さもなくば死か!


祝賀あれブラジル人 剛健の歓喜ともに

国家間の宇宙から ブラジルは輝く

国家間の宇宙から 宇宙からブラジルは輝く!


勇猛のブラジル人 隷属の恐怖遠く

祖国の自由か さもなくば死ぬか

祖国の自由か さもなくば死か!

連邦国家を構成する国家の国歌

トゥヴァ共和国国歌

 サヤンの頂に 乳撒く我、トゥヴァ人

 我、トゥヴァ人 雪山の息子なり

 我、トゥヴァ人 銀なる川の娘

響くフーメイに 魅せらるる我、トゥヴァ人

 我、トゥヴァ人 雪山の息子なり

 我、トゥヴァ人 銀なる川の娘

進歩を目指し 国持つ我、トゥヴァ人

 我、トゥヴァ人 雪山の息子なり

 我、トゥヴァ人 銀なる川の娘


註:オボーは標柱の一種であり、フーメイは歌唱法の一つです。

補足:トゥヴァ共和国はロシア連邦を構成する共和国の一つです。モンゴルの近傍にあります。

カラカルパクスタン共和国国歌

汝はそのごとく美しく 目標は平和と幸福なり

農夫の父祖の息、地にあり サイガの香、砂漠を走る

「カラカルパクスタン! カラカルパクスタン! 汝の名よ!」

心の底より叫ぶ!


註:ジャイフン(Jayxun)はカラカルパクスタンの地名です。サイガはウシ科に属する偶蹄類の動物です。

補足:カラカルパクスタン共和国はウズベキスタン共和国の西部の多くを占める自治共和国です。

未承認国家の国歌

※「国名」は、当該の未承認国家が自称するところの名を示します。

中華民国国歌

三民主義 党是なり

国建て 大同へ

爾ら 模範たれ

精励せよ 忠実たれ

一心一徳、貫徹せよ


補足:中華民国は、台湾島および現在中華人民共和国が実効支配している地域のほぼ全域、及びモンゴル国が実効支配している地域の一部などを国土と主張する(ただし、実効支配しているのは台湾島や金門島などごく一部の地域に限る)未承認国家です。中華人民共和国からの政治的圧力もあって、中華民国を国家承認している国は30以下ですが、事実上の国交をもっている国は多数あります。

東トルキスタン共和国国歌

解放の途上で 流れし我等の血 我らは汝のために犠牲とならん

我らは汝のために犠牲とならん

血と人生捧げ汝を救えり 血と人生捧げ汝を救えり

我らは常に救いを信じたり 我らは常に救いを信じたり

我らの戦は汝のために 世界を導きし勇ましき英雄よ

世界を導きし勇ましき英雄よ

我ら汝の顔を血で洗わん 我ら汝の顔を血で洗わん 

永遠に朽ちざれ 我らはテュルク人 永遠に朽ちざれ 我らはテュルク人

アッティラ、チンギス、ティムール 世を震わせたり

アッティラ、チンギス、ティムール 世を震わせたり

血捧げ名誉聞け 我らは子孫なり 血捧げ名誉聞け 我らは子孫なり


補足:アッティラは5世紀に活躍したフン族(中央アジアやコーカサスに住んでいた遊牧民族で、後にヨーロッパへ大移動を行った)の王です。チンギスはモンゴル帝国初代皇帝であるチンギス・ハンのことです。ティムールはモンゴル帝国の後継国家の一つであるチャガタイ・ハン国の軍人であり、後にティムール朝(現在のウズベキスタンで興った王朝)を建国しました。

補足:東トルキスタン共和国は、現在の中華人民共和国、新疆維吾爾(しんきょうウイグル)自治区にあたる地域にあった国です。中華人民共和国によって滅ぼされ、編入されました。

アフガニスタン・イスラム首長国国歌

我らは血を流して守る 殉職者たる 英雄の家を

殉職者たる 英雄の家を

我らは血を流して守る 殉職者たる 英雄の家を

殉職者たる 英雄の家を

石と木は珠玉のごとし 石と木は珠玉のごとし 

石と木は珠玉のごとし

薔薇のごとく赤き血は その上に流さる

薔薇のごとく赤き血は その上に流さる


補足:アフガニスタン・イスラム首長国は、アフガニスタン・イスラム共和国の崩壊をもって、イスラム原理主義組織ターリバーンにより2021年8月に建国が宣言された国です。2022年10月現在、世界のどの国からも国家承認されていません。

北キプロス・トルコ共和国国歌

恐るな この紅き旗は ゆめ消えず

祖国に燃ゆる 最後の火 輝ける民族の 星なるは

我らの 我らが民族のもの

新月の旗よ 我ら贄(にえ)とならん

勇ましき我らに微笑め 血に価値を与えよ

独立は 神を信ずる者たちの権利


補足:北キプロス・トルコ共和国は、トルコの支えのもと、1983年にキプロスからの独立を宣言して生まれた国です。北キプロスを国家承認しているのは、トルコだけです。北キプロスの国歌はトルコの国歌と同じ「独立行進曲」です。

ソマリランド共和国国歌

永遠(とわ)なる平和あれ 永遠(とわ)なる平和あれ 

美をもたらす高揚する旗に 永遠の平和と称賛に生きん

喜びて礼をせん、平和あれ 喜びて礼をせん、平和あれ

国のため命捧げし 英雄たちよ 国のため命捧げし 英雄たちよ

記憶へと礼をせん、平和あれ 記憶へと礼をせん、平和あれ

成功の担い手の帰還を 成功の担い手の帰還を

復活の象徴のため 信頼ある憲法のため

団結と愛をもち迎えん 団結と愛をもち迎えん

ムスリムたることとその主権と ムスリムたることとその主権と

平和あれ、永遠なる平和あれ 平和あれ、永遠なる平和あれ 

永遠なる平和あれ、ソマリランド! 永遠なる平和あれ、ソマリランド!


註:ソマリランドの「ド」は子音だけです。「ソーマーリラーン」のような感じ。

補足:ソマリランド共和国は、ソマリア連邦共和国の北部を領土と主張する未承認国家です。皮肉にもソマリア本土よりも治安は安定しています。

沿ドニエストル共和国国歌

栄光あれ沿ドニエストル 友情もまた固し

子として愛持ち 永遠(とわ)に結ばれん

庭を工場を町を 野を都市を讃えん

栄光の長年に 祖国の労注ぐ

幾年にも 祖国の名を継がん

祖国に忠実たらん 真実への[ように/ごとく]


註:最初の「沿ドニエストル」は、「ニエ」を一音節で歌い、「ス」は無声音化します。ENDONYESTOORU のように歌います。

補足:沿ドニエストル共和国は、モルドバ共和国の東部の一部を実効支配する未承認国家です。 

ドネツク人民共和国国歌

労働の地は人生と自由 神の護りこそあれ!

(栄光あれ、人民共和国、愛する鉱山、ドンバスよ!

 栄光あれ、自由精神で 我らを結びし国!) 

スラブの統一と兄弟愛に 我ら無私に忠実ならん!

 ※()内繰り返し

聖なる人民の国は 希望と信念持ち咲かん!

 ※()内繰り返し


補足:ドネツク人民共和国は、2014年に親露派組織が一方的に建国を宣言した、ウクライナのドネツク州を領土とする国家です。2022年9月に行われた、極めて形式的な住民投票の結果、ロシア連邦に併合されました。

ルガンスク人民共和国国歌

我らが不滅の国は 歴史に跡を残す!

雷轟けども 国のため立たん

祖先の栄光護らん 正義の勝利あり!

(ルガンスク人民の 共和国(くに)は自由なり!

 昇る陽の光 険しき道々

 ルガンスク人民の 共和国は自由なり!

 地の力と 民の意志と 神と!)


補足:ルガンスク人民共和国は、2014年に親露派組織が一方的に建国を宣言した、ウクライナのルガンスク州(ルハンシク州)を領土とする国家です。2022年9月に行われた、極めて形式的な住民投票の結果、ロシア連邦に併合されました。

ノヴォロシア人民共和国連邦国歌

神の下に平等なる、自由なる人の自由の地

栄光あれ、此(こ)れ創る民! 我らの愛する国に!

万歳、ノヴォロシア、人民と人種が力を合わせ!

主は我らを勝利へ率(い)る 輝かしき高みへと

栄光あれ、身捧げし民! 国に永久(とわ)の栄光あれ!

万歳、高貴なるノヴォロシア 兄弟たる人民の家族!

偉業をなす幸の時、愛は平和の地で勝利す!

栄光あれ、これ創る民! 我らの愛する国に!

万歳、ノヴォロシア、人民と人種が力を合わせ


補足:ノヴォロシア人民共和国連邦は、ウクライナに存在する親露派組織により建国が宣言された連邦国家です(2015年に事実上消滅)。国歌はウクライナ・ソビエト社会主義共和国国歌の歌詞を部分的に変更したものです。

補充コンテンツ:国歌以外の讃歌、軍歌、思想歌など

欧州連合讃歌/歓喜の歌

(歓喜の歌)

歓喜、神の霊感よ 楽園の乙女よ

熱く酔いしれて 聖所へ入る

時の離ししを 魔力は結ぶ

翼休む場で みな兄弟に


友の友になる 快挙遂げし者

優しき妻ある者 歓喜を合わせん

魂分かたるる 者ある者も!

これ能わざるは 泣き、歓喜の輪を去れ


希望と栄光の国(Land of Hope and Glory, イギリスの愛国歌)

2. 希望と栄光の 自由の母

 いかに称えん 母たる汝を

 より広大に 大地よあれ

 神に汝が 強からんことを

  強からんことを


大統領万歳(Hail to the Chief, アメリカ合衆国大統領のための賛歌)

国のために選ばれし 大統領に敬礼を

我らは協調を誓い 貴き呼び声に応えん

祖国を偉大ならしむ 汝よ、これを遂げぬべし

我が国の司令官よ――大統領よ、万万歳!


統べよ、ブリタニア(ルール・ブリタニア, Rule, Britannia!, イギリスの愛国歌)

 蘇れるブリタニア

 「これぞ国の証なる」と守護天使は歌えり

 ブリタニアよ、海を統べよ

 我らゆめ奴隷とならじ

フリードリヒ大王擲弾兵行進曲(Fridericus Rex Grenadiermarsch)

千の陣で二百個中隊の 擲弾兵ら薬莢を取る

千の陣で二百個中隊の 擲弾兵ら薬莢を取る

シュレジーンにグラフシャフト・グラッツ 宝なる民を認めざれば」

シュレジーンにグラフシャフト・グラッツ 宝なる民を認めざれば」

ロシアはプロイセンに迫りくる 我らの勇猛なるを示せ!」

ロシアはプロイセンに迫りくる 我らの勇猛なるを示せ!」

祖国ドイツとは何か (Was ist des Deutschen Vaterland, ドイツ統一の愛国歌)

ライン川の葡萄の地? ベルト海峡の地か?

否、否! 我が国はさらに さらに大(おお)かるべし!

マルシの大地か? マルクの鍛冶の地?

否、否! 我が国はさらに さらに大(おお)かるべし!

砂丘の砂地か? ドナウの流るるか?

否、否! 我が国はさらに さらに大(おお)かるべし!

スイスかチロルか? 喜ばしき地なり

されど否! 我が国はさらに さらに大(おお)かるべし!

そはエスターライヒぞ 勝利と栄誉の地か?

否、否! 我が国はさらに さらに大(おお)かるべし!

独語の聞く限り 神に歌い上げん!

それのみ! それのみ! それこそドイツなれ! ドイツよ!

9. それこそドイツよ! 神よ照覧あれ!

 ドイツの勇気を 我らは故郷を愛す!

それのみ! それのみ! それこそドイツなれ! ドイツよ!

ドイツよ! ドイツよ!


註:「エスターライヒ(Österreich)」とは、オーストリアのことです。

補足:1813年に発表されたドイツの愛国歌。当時、統一されていなかったドイツ語圏の国々を一つにまとめることを歌い上げています。

アンゴラは我らのもの(Angola é Nossa)

(アンゴラは 我ら[の]……)

(アンゴラは 我ら[の]……)

……

(アンゴラは 我ら[の]!)

(アンゴラは 我ら[の]!)

ポルトガルの民よ 再び努力し

戦い、裏切りを砕け

正しさにこそ価値がある

「アンゴラは我らの!」 わが国の血肉よ

怯まず守り 戦え、勝利まで!

「アンゴラは我らの!」 わが国の血肉

怯まず守り 戦え、勝つまで!

敵を 恐れず罰そう

縛り、蹴り飛ばし、勝ち、砕き、叫ぼう

アンゴラは我らの、我らの 我らのもの!

アンゴラはポルトガル!


補足:この曲は1961年に発表されたポルトガルのプロパガンダソングです。当時ポルトガルの海外州(という名目の事実上の植民地)だったアンゴラが独立しようとしたことをうけて作られました。

ルーマニア大隊よ、カルパチアを征け(Treceți, batalioane române, Carpații)

※{}でくくられた部分は実際にはほとんど発音されない部分です。ルーマニア国歌の一番の、"barbarii de tirani"(バルバーリ・デ・ティラー)の"ni"をほとんど発音しないのと同じです。

大隊よ、カルパチアを征け 花と葉を武器と{し}

勝利も兄弟も汝を待ちたり 

カルパチアを踏破せんとする心と共{に}


アルデアルが我らを呼ぶ 希望は我らにの{み}

家族に口づけせよ、子よ 戦は来たれば

家族に口づけせよ、子よ 戦来たれば


進め、大いなる統一へ 不当なる境(さかい)破(や){れ}

カルパチアを越えよ アルデアルをぞ欲する

カルパチアを越えよ たとい生き埋めにせられど{も}


念願の統一果たし 皆アルバへ行かん

民全てが肯(うけが)えたり これ皆の意志ぞ

民全てが肯(うけが)えたり これ皆の意志


モルドヴァ、ムンテニア、アルデアル

ルーマニアの地なり

母国の自然なる連合 これぞ良き理想

母国の自然なる連合 これぞ良き理想


補足:カルパティアとは山脈の名です。アルデアルはトランシルヴァニア(ルーマニア中央部~西部の地域名)の別名です。ムンテニアはルーマニア南東の地域名です。

赤軍に勝る者なし

断固と強く 握れ銃剣 その堅き手もて!

止まりなく 向かうべし 最後の死闘へ!
断固と強く 握れ銃剣 その堅き手もて!

止まりなく 向かうべし 最後の死闘へ!

スターリン・カンタータ(Кантата о Сталине)

自由の鷲の 飛ぶところ

聡きスターリン 愛するスターリン

その歌、人民が歌わん

聡きスターリン 愛するスターリン

その歌、人民が歌わん

抑圧の世界を 震わせる

いかなる立場も 境界線さえも

この歌 止めるは 叶わず

いかなる立場も 境界線さえ

この歌 止めるは 叶わず


祖国の歌(Широка страна моя родная, わが祖国は広大なり)

広大なる祖国は 良き自然に溢る

他に知らずかくも 自由なる所を

モスクワより果てにまで 南より北まで

人は長のごとく 広き祖国に立つ


自由と広大は ヴォルガのごときなり

若人は前途あり 老人は敬わる

広大なる祖国は 良き自然に溢る

他に知らずかくも 自由なる所を


畑(はた)果てなく広く 街は多くあり

されど「同志」の言(こと)は まさに掛け替えなし

この呼び声を聞けば いづこもわが故郷

肌の色で別なく 誰もがみな家族

広大なる祖国は 良き自然に溢る

他に知らずかくも 自由なる所を


註:ヴォルガは川の名前です。

補足:これは、1936年公開のソ連映画「サーカス」の主題歌として作られました。この映画は、アメリカでの人種差別に耐えかねてソ連に移住した黒人女性が、ソ連人の温かみに触れていくという内容です。「肌の色で別なく(直訳:我らには黒人も有色人種も別のものでなく)」という歌詞は、それを反映しています。

進め( В путь)

我らの道長く 兵士よ奮え!

聯隊旗が靡いて 指揮官は先導す

兵士よ、さあ前進!

あなたのために 手紙も書こう さらば、征かん!

兵士よ、前進!


勇ましき兵士の 隊は鷹のごと

我らは戦いで 得し栄光とあり

兵士よ、さあ前進!

あなたのために 手紙も書こう さらば、征かん!

兵士よ、前進!


我らに来たるは 勉強と勤労の日

長く栄えるは 我らの街よ!

兵士よ、さあ前進!

あなたのために 手紙も書こう さらば、征かん!

兵士よ、前進!

ワルシャワ労働歌(ポーランド語版) 

堂々と旗を掲げよ 敵の嵐 狂えども 

暴虐が 振るわれども 明日が確かならずとも

これぞ全人類の旗 聖なる声、復活の歌

労働と正義の勝利に 全人民の夜は明けん

ワルシャワへ 血と正義の 聖戦へ 進みゆけ

ワルシャワへ 血と正義の 聖戦へ 進みゆけ


註:「聖なる声、復活の歌」は間髪入れずに歌います。「勝利に」の「に」はちょっと付けるように歌うとよいでしょう。

連合軍の歌(ワルシャワ条約機構軍の歌)

 平和と幸の為 激戦へと征(ゆ)く

 攻撃にはソビエト、[中国/ハンガリー]、ポーランド、

 チェコ、ルーマニア、ブルガリアの

 [戦士が応えん/数多が応えん]

(友よ、友よ 常に備えよ

 友よ、友よ 隊伍を組め

 陽の下の 子の微笑みと

 自由労働のため 戦場へ征かん)

兵の労働と知は 攻撃に応えん

敵に原爆あれど 我らは知るなり

心臓にさらに意味あり 腕(て)は火を振るうと

 ※( )内繰り返し

3. 労働灯 照る地を 敵に触れさすまじ

世界の半分が 拳を突き上ぐ

 戦の橋頭堡で [団結し進まん/死の火へ進まん]

 軍の団結こそ 地球を救え

 ※( )内繰り返し


 補足説明:当初は中国が入っていましたが、中国とソ連の対立が深まると、中国(原文 Китай)の代わりにハンガリー(原文 мадьяр)が挿入されるようになりました。

 註:[A/B]となっているところは、バリエーションです。「チェコ、ルーマニア、ブルガリアの」のところはかなり詰めて歌います。


歌唱祖国(中華人民共和国の愛国歌)

愛する故郷歌い 繁栄富強へ進もう

愛する故郷歌い 繁栄富強へ進もう)

山越え、原越え 湧く黄河長江越えて

広く美しい地 これぞ愛する故郷

勇ましく立ち上がれ 団結、友愛揺るぎなし

勤勉と勇敢 独立、自由はわが理想

多少の苦難の後 我ら解放を得た

平和と故郷を愛そう [攻め来る者は討ち滅ぼす/団結、友愛揺るぎなし]

東に 陽昇る 共和国は発展する

領袖毛沢東は 我らを導く

暮らし良くなりゆき 未来は万丈光芒

※()内歌唱

ああ、イラン(ای ایران, イランの愛国歌)

ああ、イラン 貴き大地よ 地は尽きざる泉

悪の遠からんを、汝に永遠(とわ)の不死を

ああ、敵が石ならば我は鉄 命が郷(くに)の贄たらんを

汝(な)が愛は我が使命 思いは共なり

汝なしに人生に価値はなし 永遠なれイランの地よ


山の石は宝玉で 土は金(きん)に優る

心、常に共に 汝(な)が愛なしに何をする

世界と天の回る限り 神の光が導くなり

汝(な)が愛は我が使命 思いは共

汝なしに人生に価値はなし 永遠なれイランの地よ


イラン、我が楽園よ 運命は汝より光る

我が身は燃ゆえども 汝が愛は放すまじ

汝の水、土、愛が我を成せば 汝が愛なくして我はなし

汝(な)が愛は我が使命 思いは共なり

汝なしに人生に価値はなし 永遠なれイランの地よ


最も偉大なる祖国(アル・ワタン・アル・アクバル、الوطن الأكبر、汎アラブ主義の歌)

ああ……


愛する祖国、げに偉大で 日を経(ふ)れば 栄光増し 

人生は勝利に満ち 花開きて自由となる

祖国、祖国……

愛する祖国、げに偉大 日を経れば 栄光増し

人生は勝利に満ち 花開きて自由となる

祖国、祖国……


祖国[よ]、愛、心を統べる 故郷、全てのアラブ人の

祖国[よ]、愛、心を統べる 故郷、全てのアラブ人の

革命の美を見て 究極の統一唱う 汝は偉大なり!

世の全てよりも 永久より[も] 偉大なり……


愛する祖国、げに偉大で 日を経れば 栄光増し

人生は勝利に満ち 花開きて自由となる

祖国、祖国……


甘し、心満たす栄光は 甘し旗飾る栄光は

甘し、心満たす栄光は 甘し、旗飾る栄光は

甘し、皆の団結は そは最も甘きなり

甘し、皆の団結は そは最も甘きなり

二つの海で聞こゆ マラケシュよりバーレーン

二つの海で聞こゆ マラケシュよりバーレーン

イエメン、ダマスカス、ジッダ 美しき歌[が]流る

アラブの統一なり


愛する祖国、げに偉大で 日を経れば 栄光増し

人生は勝利に満ち 花開きて自由となる

祖国、祖国……


国家主義は守る所 命を蠟燭と灯し

国家主義は守る所 命を蠟燭と灯し

平和なる者には楽園 敵には地獄なり

平和なる者には楽園 敵には地獄なり

攻撃後のベイルート 抑圧は何処?

攻撃後のベイルート 抑圧は何処?

人々は豊かとなり 港湾は語られん

アラブ諸国は勝利せり


愛する祖国、げに偉大で 日を経れば 栄光増し

人生は勝利に満ち 花開きて自由となる

祖国、祖国……


祖国よ、汝の革命よ アルジェリアで殲滅せよ

祖国よ、汝の革命よ アルジェリアで殲滅せよ

我ら殉職すれど 山の岩は闘わん

我ら殉職すれど 山の岩は闘わん

抑圧は消え失せ 我が手より消えき

抑圧は消え失せ 我が手より消えき

アルジェリアでもオマーンでもなく 革命や衰える?

アラブの勝利を除き


愛する祖国、げに偉大で 日を経れば 栄光増し

人生は勝利に満ち 花開きて自由となる

祖国、祖国……


祖国よ、勝利へ近づく 栄光の生涯こそ

祖国よ、勝利へ近づく 栄光の生涯こそ

パレスチナと南の地で 汝の自由取り戻さん

パレスチナと南の地で 汝の自由取り戻さん

我らは守る祖国 栄光なる祖国なり

アラブ人の祖国なり


愛する祖国、げに偉大で 日を経れば 栄光増し

人生は勝利に満ち 花開きて自由となる

祖国、祖国……


祖国は羨まるる楽園なり 栄光と魅力の溢る

祖国は羨まるる楽園なり 栄光と魅力の溢る

運河は汝の手に戻り 世界のために守る

運河は汝の手に戻り 世界のために守る

ダムを高め益を得よ その光生め

ダムを高め益を得よ その光生め

貴きは崇拝なり 汝は主権国家なり

尊厳あるアラブの国なるぞ


愛する祖国、げに偉大で 日を経れば 栄光増し

人生は勝利に満ち 花開きて自由となる

祖国、祖国……


ああ……


<註>

マラケシュ……アフリカ大陸北西端の国モロッコにある都市。

バーレーン……アラビア半島の東岸、ペルシャ湾に面する王国。

イエメン……アラビア半島の南岸に面する国。

ダマスカス……サウジアラビアの北にある国家であるシリアの首都。

ジッダ……サウジアラビア西岸の都市。紅海に面する。

ベイルート……地中海に面する国家であるレバノンの首都。

運河……エジプトに建設され、のちにイギリスに買収されたスエズ運河のことを指していると思われる。


補足:汎アラブ主義(パン・アラブ主義)とは、国家の枠組みを超えてアラブ民族として団結することを目指す思想運動のことです。エジプトで長期政権を握ったガマール・ナセルや、リビアで政権を握りジャマーヒリーヤ社会主義を実施していたムアンマル・カッザーフィー(カダフィ大佐)、イラクの指導者だったサッダーム・フセインなどは熱心な汎アラブ主義者でした。



フィクションの歌

オセアニア国歌(映画『1984年』より。架空の国歌です)

強さ、平和、知恵と勇気

世界を得るため 戦う

偉大なる革命を 

旗を掲げ 前を見よ

かってはなかった栄光だ


オセアニア、オセアニア、オセアニア! 汝に

行い、思いは 汝に


ハイキング・ソング(Hiking Song) (映画『1984』の挿入歌)

歌え、要塞の兵へと

戦場の兵士へと

蒼穹の空兵へと

実れる農民へ

我ら、未来の担い手

汝に誓う子なり

忠誠ある、恐れなき

献身、尊厳の死

忠実な党員へと

党是へと歌え

強き国、オセアニアへ

平和と勝利の国へ

万歳、オセアニア!(All Hail Oceania) (同上)

万歳、オセアニア! 大義は真にて華麗なり

万歳、オセアニア! その軍に勝利あり

祖国は消えず B・B、そばに立つ

我らを導き

彼方に届く真の光

万歳、オセアニア! 大義は真にて華麗なり

万歳、オセアニア! その軍に勝利あり

導き輝く

勇敢に進む

信頼、誇りを胸に

オセアニアよ、永遠に!


戦争は平和なり、

自由は屈従なり、

無知は強さなり。