人間一人に含まれる
原子の数
人間一人には何kgの原子が含まれるだろうか。計算してみよう。
山野美容芸術短期大学のこのページによると、人間は、水が60%であり、残りは、炭素原子が50%、酸素原子が20%、水素原子が10%、窒素原子が8.5%、カルシウム原子が4%、リン原子が2.5%、カリウム原子が1% などから構成されるようだ。以下、これが正しいと仮定して進める。
人間の体重を 100n [kg] とする。小数点以下が増えるのは面倒なため、このように設定する。
先述のデータを基にすると、この人間には、
水が60n
残りは
炭素が20n
酸素が8n
水素が4n
窒素が3.4n
カルシウムが1.6n
リンが1.0n
カリウムが0.4n
それ以外が1.6n
含まれていることになる。単位はすべて kg である。
以後、それ以外にあたる1.6n をすべて硫黄原子と仮定し、H=1.008, O=16.00, C=12.01, N=14.01, Ca=40.08, P=30.97, K=39.10, S=32.07, アボガドロ定数(NA)=6.022*10^23
とすると、 この人間に含まれる原子の数を計算できる。有効数字を四桁にするのは無駄であるかもしれないが、このまま進めていく。原子の個数は、
(60/18.02+20/12.01+8/16.00+4/1.008+3.4/14.01+1.6/40.08+1.0/30.97+0.4/39.10+1.6/32.07)*n*NA
≒59.244n*10^23≒5.924n*10^24(個)
である。
100n=Nとすれば、体重 N [kg] の人間に含まれる原子の量は、およそ
5.9N*10^22 (個) である。