古麗語の発音についての考察

 pf と bf、pv と bv は現代麗語ではそれぞれ /f/, /v/ と発音される。しかし、古代においてはこれは異なっていたはずである。このページでは古麗語でのレーゲン語の音韻、そしてそれがどのように移り変わっていったかを考察する。


・pf, bf, pv, bv

 古麗語の時代ではそれぞれ /pf/, /bv/ と綴り通りに発音していたとみられる。pv や bf は、綴りの変種であり、発音はそれぞれ /bv/, /pf/ であった。中麗語のときには既に /pf/ 以外は現代と同じ発音だった。

・母音

 現代麗語では、ao, ae, oe, ie, ue はそれぞれ /ɔ:/, /aɪ/, /ɔɪ/, /je/, /we/ と発音する。古麗語では、全て綴り通りに読んでいたとみられる。時がたち、玄歴1000年ごろになると ao, ie, ue は現在と同じ発音になった。これはタゴマスの文献より確定できる。ae, oe が現在と同じ発音となったのは、玄歴1200年ごろである。

・促音

 現代麗語に促音は存在しない。しかし、一玄歴1000年までの麗語には促音があったとみられる。促音化する規則はおおむね日本語と同じである。現代レーゲン語の modass などに見られる子音連続は、促音の名残だろう。

・hj

 hj 音(/ç/)は、レーゲン語本来の音韻である。綴りそのものはイェッタリン語から借用したものである。