ロイベルハイテス

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ロイベルハイテスの概要

 ロイベルハイテス(rroiberrhaites)とは太球世界においてごく稀に発生する、異常に生命力が高い生物である。漢訳では超生命者という。

 ロイベルハイテスの全人類のうちの0.05~0.08パーセントを占めると言われている。動物のロイベルハイテスもおり、1~3パーセント程度存在する。

 ロイベルハイテスは玄歴1345年に紋令の生物学者である醍李羅擊(だいり・らげき、ゲンツィ・ナトゥン)が提唱した概念であり、レーゲン語のrroiberrhaitesは紋令語の「極異命物」の訳語である。

驚くべき生命力

 先述のとおり、ロイベルハイテスの生命力は異常なものである。これを箇条書きにして挙げると、

・肝臓だけでなく、全ての臓器が自己再生する。ただし、肝臓以外の再生速度は遅い

・擦り傷を作っても2日で完治する

・20メートルの高所から飛び降りても頭から落ちなければ骨折で済む

・車に轢かれても致命傷を負わない

・指程度ならば失っても再生する

・3~5分間全力疾走できる(普通は数秒、長くても50秒が限界)・

・10分間は息を止められる

・視力が極めて良く(平均で3.5)、眼精疲労を起こさない

・がんに罹患しても確実に治る

・体の蛋白質が非常に変性しにくい=火傷、凍傷を負いにくい(-30℃~80℃まで耐久)

・3日連続で眠らなくても支障が出ない

など、とても驚異的である。

 動物のロイベルハイテスは非常に厄介で、特に熊は危険と言われる。きわめて獰猛な性格に体力の高さが上乗せされるので、1匹殺すまでに何百人も死ぬことはよくある。例を挙げると、1585年には、3体一気に現れるという異常事態が発生し、機関砲で倒されるまでに290人が死亡した。

 なぜこれほどまでに強いのかは、タンパク質の異常変異が原因とする説がある。

ロイベルハイテスの社会的立場

 ロイベルハイテスと発覚した人(動物)はまず保健省ロイベルハイテス管理庁にその旨を報告し、リストに登録されなければならない。この登録は親などが行ってもかまわない。そして1年に1回、定期的な検査を受ける義務が生じる。

 政治的な扱いはこれだけだが、世間一般での扱いはそれだけには留まらない。

 ロイベルハイテスと発覚した人は、怒らせないように丁重に扱われることが多い。家族すらも距離を置くことがあるという。ありていに言えば、「浮く」とういうことだ。

 日常生活では、内心他の人と本心で友達になりたいのに、向こうがなかなかなろうとしてくれないなど、精神的に打ちひしがれるような出来事がよくある(もちろん、ふつうに人間関係を築くロイベルハイテスもいる)。体力は充分すぎるほどにあるので体育では大活躍だが、「お前は生まれた時から強いからいいよな」と嫌味を言われることもある。頭は普通の人よりよいが、それでも努力は必要である。

 このような社会環境に置かれるためか、ロイベルハイテスに利他的な人間は少ないとされる。

 この環境を苦として自殺を試みたとしても、体が余りにも頑丈なため、死ねることはあまりない。首を吊ったが5分経っても意識を失わず、苦痛のあまり暴れているところを発見される、などの例が挙げられる。幸いにも、社会にはロイベルハイテスの支援を行う組織が多く存在しているため、それらの助けを借りればよい。

 就職においては、ロイベルハイテスは実のところ、かなり有利である。体力が高いので、肉体労働をはじめ、デスクワークの多い職業でも重宝される。頭がいいので、頭脳労働においても実力を発揮する。ただし、周りの人々からは嫉妬されることもままある。

 ロイベルハイテスが犯罪を犯した場合、威嚇・制圧のために機関銃の携行が認められる。逮捕された後は、通常の犯罪者同様に裁判を受ける。裁判中は常に大口径小銃を装備した3人以上の監視員がつき、暴れた場合はその場で殺害する。

 投獄される際には特別に堅牢に作られた独房に収監される。脱獄を防止するため、常に2人以上の小銃を持った看守が監視する。これらは超生命者関連法にて定められている。

 死刑囚となった場合は、確実に殺せるように、小銃ではなく機関砲を用いる。脱走を防ぐため、死刑執行の通知からは常に5人以上の監視員がつく。

ロイベルハイテスの有名人

・ジュレーク=メルテス=ハイドレ(Jureek=Merrtes=Haidrre)…レイトガイジェンの軍需省大臣、元広報庁副長(1643年1月に退職)。1602年生まれ。子供の頃から世間を操りたいという理由で政治家になりたがっていたようである。

1628年に立候補し、新人にもかかわらず多数の票を勝ち取り当選。1633年に軍需省大臣に就任する。

今は3度の暗殺未遂を難なく乗り越え、ヴェクラムダー総統と共に国家を運営しており、「ジュレークが普通の人間だったらレイトガイジェンは全く違っていただろう」とまで言われている。

なお、ロイベルハイテスであるからか、皮肉家で性格は悪いとよく評される。「内閣最低のクズ」と言われたことすらある。

・ツァーヴィリクト=ショイムン(Qaavirrikt=Xoimn)…俳優。1601年生。1621年、映画「ラシェントの攻防」で主人公ボンディンサーロ役を演じ一気に有名になる。

その後は主にアクション系の映画に出演し、1628年にレイトガイジェン映画名誉賞を獲得。現在もロイベルハイテスであることを活かし、危険を伴うアクション系の撮影によく起用されている。

ロイベルハイテスにしては珍しく、明朗で裏のない性格をしており、ファンや業界人からの人気も高い。彼の「たべののー!(Xepuuuu!)」というセリフは流行語となった。

・ハプツメー=ドヴィクフィル(Hapqmee=Dovikpfil)…物理学者。1569年、イェッタリンに誕生。少年時代から科学に強い興味を持ち続け、必死の勉強によりカンゲルヤーク中央大学の物理学部に入学。

大学卒業後は物理学者となり、1607年にパリティ対称性の破れを3人の同僚とともに証明し、翌年国民栄誉賞とザイレツィヌス物理学賞を受賞した。

1610年、著書「原子核物理学について」を出版。この本は現在でも参考書として活用されている。

その後も物理学者として活動を続けるも、1631年、サルヴァイン130墜落事故で死去。享年62歳。

・ガラヴィルム=ガラヴィルメス=ショイクミシュ(Galavirm=Galavirmes=Xoikmix)…軍人。1595年生。家が貧しかったため、幼少期は苦労したといわれる。その後はスポーツ選手を目指して名門校であるユーツディ大学に入り、日々練習に励んでいた。

彼が大学2年生であった1410年に第一次世界大戦が勃発。ロイベルハイテスであることを注目され、政府から任意の召集令状を受け取り、もとより戦い好きの性分だった彼はこれを受託。早速かなり前線のゼパリアスに送り込まれ、途中一時重体になったが、五体満足で生還した。

その後は軍人として生きることを決意し、1413年に勃発した第二次世界大戦にも参加。このときはすでに中尉にまで昇格しており、同盟国に「陸上の隼」と呼ばれ尊敬された。

その後も様々な戦争に参加し、今でも名指揮官として有名である。1639年に高齢を理由に退役。最終階級は大佐。