鈴鹿川・角閃岩

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角閃岩・角閃石ホルンフェルス

上写真は角閃石ホルンフェルス転石( 写真下中央の緑色岩 )の研磨台石。転石は暗青綠色だが研磨すると真っ黒になった。転石の状態から研磨後の表情を見極めるのは難しい

緑色岩の中には下の写真のように斑糲岩が角閃石ホルンフェルス相の接触変成を受けたと思われる石も見つかります。鉱物結晶の粒度が大きくほぼ全体が結晶質で先に上げた変玄武岩の緑色岩に比べると深成岩と火山岩の差があります。下写真の石などスカルン化した輝石塊のようにも見えますが、これは主に角閃石類と長石からなる緑色岩・角閃岩です。

鈴鹿川亀山大橋流・神辺小学校前の転石・緑色岩( 中央左。右は泥岩、中央上は角閃石斑糲岩 )  斑状の緑色鉱物と斜長石と思われる白色鉱物のモザイク状の石

原岩は角閃石斑糲岩かと考えますが詳しくは分かりません。鉱物を見るために薄片化しました。

石の見た目でも分かるが、有色鉱物はアクチノ閃石や輝石、白雲母、緑泥石等に変化していてあまり原形をとどめていない。斜長石も針状の緑泥石に変質したりしている

このような石は極稀にしか見つからないので、原岩の規模も極小さなものだと思います。先に上げた橄欖石を含む石にせよ他の転石と大きく違う性質の石を目にすると、一体どこからどんな経路でここまで辿り着いたのか不思議でも有り、いつもその石の原岩の位置を知りたいと思うのです。

斑糲岩起源の角閃石ホルンフェルス。変成の度合いによって結晶の粒度や組成が変化するので、上手くゆくと見栄えのする転石が見つかる