岩石の実体撮影

岩石の実体撮影

同じ岩石の写真でも標本表面の実体写真になると薄片のように平坦ではないのでマクロ撮影ではわずかな奥行きでもボケてしまい絞りを目いっぱい絞っても全体に焦点のあった写真を撮るのは困難です。

撮影機材は拡大率に応じて、標準レンズにエクステンダーを取付けたり、マクロレンズを用いたりと様々ですが、綺麗な写真はなかなか撮れません。

ボケや陰影は対象の構造や立体感を浮き立たせるため写真の重要な要素ですがボケ面積ばかり大きくては見るに堪えませんから撮影の難しいところです。

スカルン中の柘榴石・方解石・灰鉄輝石の3色帯

スカルン中の柘榴石。多分灰鉄柘榴石

領家変成岩中の曹長石結晶。源岩は花崗岩か

珪岩の間隙に熱水反応によって再結晶したとみられる石英の微晶。腕が悪いので写真ではその美しさが伝わらないけれど、ルーペで覗くと、多数の隙間に無数の小さな石英結晶が成長してキラキラと輝き美しい

泥質岩源ホルンフェルス中の菫青石仮晶と紅柱石

泥質ホルンフェルス中の金属鉱物

角閃石斑レイ岩中の角閃石と斜長石


これらの石も山登りや旅行に出た折、近くの河川の河原で拾い集めたものです。自然の多彩さはそれに接するものの視線によってさまざまな光景を見せてくれますから興味の尽きることがなくいつまでも楽しませてくれます。