4:金雲母

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花崗岩類のマイカ・金雲母

サンプルK2 金雲母 この石の雲母には白雲母以外に黒雲母も共生しますが端成分の金雲母に近いものが多いようで、部分的に層の厚い部分は茶色、薄い部分では時に光の角度によってシート全体が黄色~黄金色に輝きます。雲母の別名キララの由来となる色です。

サンプルK2 白雲母と共生する金雲母。白雲母と相まって、その名のように光を反射して金色に輝く。

サンプルL 金雲母 津市美里町南長野の桂畑川の転石です。桂畑川は布引山地南部・笠取山を源流域とし転石には領家変成岩が大量にみられます。サンプルは中・細粒花崗岩質の生地のなかに3cm程の金雲母の結晶が含まれています。

サンプルL この石では雲母類以外は大きく成長した結晶が見当たりません。ペグマタイト質岩の一部と見られます


黒雲母は金雲母と鉄雲母を端成分とする固溶体ですから、その成分中には多かれ少なかれMg分を含み金雲母の性質を持っていて、風化してもその表面が鈍い金色を呈するようになります。あるいはこの雲母は黒雲母の風化が進んだ状態かもしれません。

山地の岩より破砕され風化して河川を下った鉱物粒子が最後にたどり着く海の海岸線には、当然無数の雲母類も存在します。波打ち際でも特に緩やかな水流のできる場所では、鉱物粒子が比重や形状によって選鉱されるので雲母類が大量に集まる場所ができます。風化された黒雲母は金色に輝くのでよく見るとなかなか美しいものです。

海岸の渚に集まった黒雲母。風化して金色に輝くが、もちろん金雲母の成分も持っている

次のページでは火山岩に含まれる雲母について取り上げてみます。

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