守真太郎(北里大理)、日野雅文(NEC)、久門正人(金融庁)、高橋泰城(北大文)
二択の壺を用いた情報カスケードの集団実験を実施した。システムサイズ(被験者数の列の長さ)は50から63,サンプル数は200から400、被験者に与える情報の精度qは5/9,6/9,7/9,8/9の4ケース。被験者は自分の情報と、自分より前に選択した被験者の選択情報の2つのヒントをもとに選択し、正解するとリターンを得る。他の被験者の選択の選択に対する影響のモデル化(非線形ポリア壺過程)と最初の被験者の選択と後半の被験者の相関を最初の被験者からの距離tの相関関数として評価した。相関関数のスケーリングによる解析の結果、系の秩序変数はqの増加とともに正からゼロに変化し、系は相転移を示した。これは影響をモデル化した非線形ポリア壺の解析結果とも一致する。