08 ランダムネットワークにおけるマスク着用の混合パターン付き感染症モデルの解析

渡邉大夢,長谷川雄央(茨城大)

本研究は、マスク着用者同士が隣り合う傾向が感染症抑制にもたらす効果を調査する。マスク着用者と非着用者からなるランダムネットワーク上のSIRモデルにおいて、大規模感染の出現確率とその平均サイズ、感染しきい値、平均感染サイズを導出した。マスク着用者と非着用者が隣り合う傾向が強いほど感染しきい値は高くなる(マスクの効果は高くなる)。また、感染力が高いときの平均感染サイズの計算からは、中途半端にマスク着用者同士が隣り合う傾向がある場合にマスクの効果を弱めてしまう結果が得られた。