佐藤優輝(筑波大),金澤輝代士(筑波大,JSTさきがけ)
金融市場では、売買符号時系列が長期記憶性を持つという経験則が存在する。この統計則の起源は、取引者の注文分割であるという金融市場のミクロな構造によるものだと考えられている。しかし、その定量的な実証分析は未だに行われていない。そこで本報告では、取引者の行動を実証的に分析し、マクロ現象である売買符号時系列の長期記憶性が発生するミクロ構造を明らかにするという研究の進捗について報告する。