阪上雅昭(京都大),野中哲士(神戸大)
本研究では,ロクロによる土器成形過程を変分オートエンコーダ(VAE)による潜在空間表現として解析し,文化的多様性の定量的理解を試みた.輪郭形状を楕円フーリエ変換で特徴化し,VAEで潜在空間に埋め込み,DTWにより成形経路をクラスタリングした.先行研究で示されたように,異なる共同体の陶工は未知の型式を成形しても文化圏固有の軌道を示すことが明確に確認できた.本研究ではさらに,VAEの潜在空間とデコーダー解析を通じて,その形態発生過程の構造的多様性を可視化した.