2012年2月6日 イノシシ追い込み
追い込みと言っても,イノシシの群れを谷間に追い込んで一網打尽,ってな訳ではない.当たり前だが.
実験の追い込みだ.と言っても,まだまだ先は長いので,追い込みというより,本格化といったほうが正しいだろう.何はともあれ,朝からPCRやら,ダイタミやら,シーケンスやら.ミトコン塩基配列の,L鎖を読むだけで今の目的が達成できることを確認したので,ある程度は進み具合がよくなった.それでもまだまだ先は長い.もっとも今は,卒論まとめ真っ只中なので,落ちついて自分のデスクワークを行うことも出来ないため,兎に角手を動かしているということの方がいいのかもしれない.
話は全く変わるが,カマスは美味い.魚のカマスだ.シーズンとしては,もう終盤かもしれない.最近スーパーで生カマスが少なくなった.でもシーズン中は,安く手に入る.カマスというと,一般には焼き魚にして食べることが多いのだろうか.だが,朝採れならば,刺身がいい.富山市内のスーパーで入手出来るカマスは,やや身がやわらかいが,それでも刺身は美味しい.ちなみに氷見のスーパーで買ったカマスは,身がしまって,さらに美味しかった.刺身がこんなに美味しいのに,なぜ店頭で刺身が並ばないのだろうか.身が柔らかい分,骨も抜きやすいのがいい.もっとも富山には他にも美味しい魚が多いので,カマスは後回しなのだろう.ちなみに,刺身以外の食べ方としては,もちろん焼き魚にしても美味しい.ただ骨自体はしっかりしているので,鰯のようにこんがり焼いて,頭から丸ごと,,,とはいかないのが残念.これ以外のお勧めは,カルパッチョ.美味い.そして更なるお勧めが圧し寿司.一晩圧しておくと,いい具合に脂がご飯に絡まり,なかなかの絶品.そして最後に,一夜干し.実は,今この一夜干しをいただきながら,書き込み中.美味い!
2012年2月2日 イノシシ三昧
結果的に、今日は朝からイノシシDNA実験に終始した。抽出はTSさんにRAの仕事として任せているので、私はPCRから。結果は良好。今日も三段泳道すべて成功!何度みても圧巻だ。ダイタミも2回。シーケンスRUNもスタート。順調だ。が、サンプル数が多いので、今のペースでも先は見えない。概ね2月いっぱいを目処に結果を出すことを考えればいいのだろうが、あまり時間はないだろう。サンプルの優先順位を見極めて、確実にやっていこう。
一方、夕方に少しだけイタセンパラ研究の今後を考えた。個別の課題というよりも、氷見のイタセンパラ全体を長期的に守っていく上で、どうすべきか、ということだ。断片的ではあるが、遺伝子解析の結果は見えてきている。そして課題も浮き彫りに。関連して、先の上田での希少魚会議の際に、なかなか有益な情報なども得てきた。特に、生息域外保全について、今からしっかりと対策を練っておく必要がありそうだ。もちろん、現在の保護池が重要なことは言うまでも無いが、今のままでは、遺伝的多様性の面でも、生息環境への適応の面でも課題はある。今年の飼育実験が、図らずも?有益な情報を含んでいたこともわかってきた。成長しないことにも意義がある、ってことまで言っておこう。いずれにしても、氷見のとるべき道は、小規模飼育、というのは間違っていないようだ。この辺も含めて、近いうちに全体像をまとめておきたい。
それから、将来(次年度以降)にむけてもうひとつ考えておくべきがイノシシだ。提供してもらったサンプルの遺伝子を調べる。これは当然継続だ。が、それだけでは先が見えている(というか見えない)。やはり現場が重要だ。それを実行する上で、意味あることが2つ動いている。1つは氷見市の協力。もうひとつは、新規助っ人メンバーだ。どちらも形にしていきたい。また、実行部隊としても「修士」にも期待だ。あわよくば(?)、卒論生もつけよう。でも適当な学生が来るかで決まってくる。
2012年2月1日 嵐の中の静けさ、、、?
卒論最終まとめにおける嵐のごとくの日々が間近に迫っている。今週はその前のつかの間の静けさ。ただ、外は嵐。というか吹雪。
月曜日から、デスクワークが多かったので、今日は実験からスタート。兎に角、イノシシを進めないといけない。実験は順調さ。30本強のPCR産物を、小さいゲルに三段で流し、すべてで成功したバンドが得られるとなかなか圧巻だ。ただ、個体数にすると、200個体くらいありそうなので、ちまちまとやっていかなければならないだろう。
今日のもうひとつの大仕事といえば、配属説明会。山崎研への配属希望者や関心のある学生向けだ。参加者は6-7名。先のアンケート調査からみると、もう少し参加しても良さそうだったのだが。学生の中では、だいぶ決まってきているのだろうか。もっともよそ様のことはどうでもいい。問題は、山崎研を希望する学生だ。くれぐれも、わかったつもりになって、学生だけで勝手に決めてしまうことだけは止めて欲しい。今のところ、個別にはどの学生とも会っていない。個別に話せば全てがわかるというものではないが、少なくとも当研究室に向いていない学生はわかる。そういう学生には、お引取りいただくことにしている。一番恐れることは、そういう学生が頭数だけで入ってくることだ。いずれにしても、明日以降、『学生が来たら』対応しよう。
それともうひとつのお仕事。Nさんの論文査読。先ほど自宅残業でようやく終わりました!明日にはファイルにコメントを書いて、返送しよう。できれば金曜日に打ち合わせをしましょう。
2012年2月9日 やっと来たと思ったら,,,
研究室配属希望の学生がやってきた.が,やりたいことを聞いたところ,あまりに考え方が偏っている.山崎研は自由研究や趣味の世界の受け皿ではないとだけ言っておきたい.今日来た学生にもそのことをはっきりと言った.そして,うちではやっていけないことも明確に伝えておいた.公式サイトに記載してある研究方針を理解できれば,このようなことはわかると思うのだが.今後もこのような学生がお断りしよう.最近は無いが,初期の頃にこのような学生を受け入れて,えらく苦労した覚えがある.私だけではなく,研究室全体(他の学生)に迷惑がかかる.さらに外部に迷惑がかかると,なおのことよろしくない.それだけは避けたいところだ.
それ以外のお仕事はと言うと,会議とイノシシ実験.イノシシはそこそこ結果が出てきた.しかし,サンプルはまだまだ多い.TSさんとS君がサンプル整理とDNA抽出をやってくれているので,ずいぶん助かっている.PCRの三段撃ちにも慣れてきた.今のペースが維持できれば,2月中には結果が出揃うかもしれない.これを機に論文にまとめたいのだが,他にもやるべきこと(書くべき論文)が目白押し.時間確保のため,来年配属学生ゼロっていうのもいいかも.本気か冗談かは御想像にお任せ.
それから,年度末に向けて,いろいろと頭の中を整理したい.新旧ひみラボ活動やら,イタセンやら,イノシシやら.だが今の時期はなんだかんだで毎晩原稿をお持ち帰り.週末になれば,少しはゆっくりできるだろうか.
2012年2月8日 第一関門突破!?
今日は卒論要旨の提出日.まずは何とか,全員提出.次は卒論本文とプレゼンだ.各自の状況に応じてやってもらえばいが,締め切りは容赦なく迫ってくることだけは忘れないように.
イノシシ実験の方は順調に進んでいる,ということにしよう.山崎研310と学科3130を適宜使いながら,確実にハプロタイプ決定が進んでいる.卒論が落ち着くまでの間に,なんとかやり遂げてしまいたい.それが終われば,心機一転,次なる年度に向けて新たな研究がスタートする,はずなのだが,今年は3月になってもまだ終わらない.ひみラボ報告会と,来年度に向けたひみラボ活動準備に,今の若者達にもう少し動いてもらう必要がありそうだ.
で,そろそろ気になるのが来年度の若者なのだが,,,全く音沙汰無し.研究室個別説明会の折に,希望者は来るように言ったのだが,その後誰も来ていない.今更気づいたことではないが,どうも『ぬるい』.学生の都合や勝手な解釈(思い込み)だけでは,痛い目をみることになるのだが...もっとも,こちらも早い段階から,ある程度この状況を予想していたところもある.そういう年代なのだろう.場合によっては,それに応じた次年度計画と卒論テーマを考えなければならないだろう.
2012年2月14日 他所様のことだが,,,
他学科の修論発表会に参加した.と言っても,時間がなかったので,副査を担当している1題のみ傍聴.で,はっきり言ってひどかった.これが修士か,というか,科学研究か,というレベル.関連分野の知識が全く無いようだったし,客観的な解釈もされていない.昨日も書いたように,データ解析もなっていない.そして最も大きな問題なのが,そのこと自体を本人も,指導教員も認識していない節がある点だ.兎に角,こうはなりたくないものだ.そして,周囲からこう思われないように,兜の緒を締めよう.
さて,今日も合間を見てイノシシ実験.ついに電気泳動4段撃ちをやった.どうにかなるものだ.そして,46サンプルすべてで成功したPCR産物は圧巻.PCR産物の精製も終わらせたので,後はダイタミとSQをちまちまとやっていこう.と思ったら,来月頭には報告書の提出を求められている.報告書では,出来るところまで.でもこれを機に,手持ち全サンプルのハプロタイプ決定は終わらせてしまいたい.来年度以降は,どのように研究を進めるかは,修士に進むS君の計画をみてから考えよう.
さてさて,その来年度の学生だが,今日も一人来室.今回はまともだった.ようやく込み入った話?をすることができた.その上で,第一希望とのことなので,一人確保!といったところだろうか.他の希望者は,今後来るのだろうか?
2012年2月13日 締め切り続々・・・
週末サボったツケがきたのだろうか,締め切り仕事を含めて,今週は大忙しだ.おまけに,フリーだったはずの明日に,他学科から頼まれていた修論副査の発表会があるとのこと.急遽渡された修論を読んで明日に備えた.もっとも,当研究室の学生が書いた卒論に比べると,よっぽど読むのが楽だった.繰り返すが,『楽だった』のであって,『読みやすかった』のではない.何が楽って,兎に角短い.そして内容がストレート.そもそもサンプリング・デザインからして難ありか.
それから夕方,以前の氷見での講演の要旨催促があった.わかっていたのだが,後回しにしていた仕事だ.もっとも今の時期,『御都合のよろしいときに書いてください』と言われたら,先送りになるのは当然.だって,都合のいい時なんてない.基本的に『仕事』は山積みだ.
で,その一方,Nさんの投稿論文,卒論2本を返却.そして卒論発表会.今のペースを守って,最後前走り抜けてもらいたい.もっともその先にも,いろいろとやることは待っているのだが.
さて,今日も今から自宅残業.兎に角,頼まれ要旨を仕上げてしまおう.
2012年2月17日 会議やら練習やら
今日の午前中は,昨日につづき修論の判定会議.研究室のカラーがでていた.修論にもいろいろあるものだ,,,とだけ言っておこう.
卒論発表練習も2回目.ずいぶんと形にはなってきた.しかし,何度もみていると,意外なところで見落としがあるので,どこかで一歩引いて自分の発表を見直しておいてもらいたい.
その合間を縫って,研究計画練り.大きくは進まなかったが,かなり具体的な計画が進んでいる.もう少し練っていこう.
2012年2月16日 修論を聞きながら,,,
今日は修論発表会.一日中,堅い椅子に座って修論を聞いていた.さすがに『疲れた』というのは,紛れも無い感想.ただ,今日も愚痴やネガティブなことを書こうとは思わない.ポジティブなことを書きたい.
そもそもこの修論発表会に参加することは職務だ.でも当然ながら,得るものも少なくない.一見,全く関係のない研究をやっているような他研究室の院生の発表の中にも,自分の研究に直結するアイディアが含まれている場合がある.今日もこの辺を意識して,話を聞いていた.特に,遺伝子発現関連は,ヤツメ科研費研究に直結する.すぐにでもやってみたくなるアイディアを思いつくこともある.そして,今夜の自宅残業は,そんな思いついたアイディアをまとめ,近々の研究計画を練ってみた.やるべきこと,やりたいことは盛りだくさんだ.で,いつもながら時間がない,,,という現実もあるのだが.
もちろん,それらアイディアは,卒論・修論研究,今の時期ならば新規テーマ決め,にも直結する.ということで,来年の卒論テーマのひとつは,ヤツメ飼育だ.兎に角餌を潤沢にあげて,太らせよう.ヤツメの場合は,そもそも大きくすることが課題だ.その中で1つ思いついたのが,ひみラボで餌tなる珪藻を湧かすこと.そして,珪藻がたっぷり含まれるであろう『水』を利用すること.そう,プールだ.プールにヤツメと砂を入れたかごを沈め,成長をみる,なんてのも面白いだろう.もちろん飼育実験の基本は,1番教室にヤツメタンクをひたすら並べることになるだろう.はやく実行したくなってきた.そしてこれを嬉々としてやってくれる学生が来てくれるといいのだが.
2012年2月15日 修論は続く,,,
明日は生物学科(正確には生物学専攻)の修論発表会.今日は開いている時間に副査を頼まれている論文に目を通した.二本あるのだが,いろいろな面で違いが明白.片方は,生理系の研究なのだが,型にはまった研究というか何と言うか.幾つかのテーマ・実験があるのだが,考察がいずれも数行で終わっている.それも考察と呼ぶのもどうかと思うもの.結果の繰り返しと解釈,それも可能性を挙げるだけ,で終わっている.端的な,,,というのがせいぜいだろう.もう一方は,昆虫系.と言えばわかる人にはわかるだろう.こちらはしっかりとした論文であった.明日の発表が楽しみだ.
そういえば,今日も配属希望の3年生が一人来た.希望と言っても,うちの若者に聞くところによると,上記の昆虫系の研究室との間で迷っているとか.山崎研と昆虫研(とりあえずそう記しておこう)との違いは何であろうか.大きく見ると,生物進化を扱っている点で共通している.違いはと言えば,時間・空間スケールでみたときに,山崎研はマクロ,昆虫研はミクロということだろうか.もちろん,どっちが良いとかではない.どちらの視点も大切だ.それともうひとつの違いと言えば,昆虫研は男臭い,山崎研はオヤジ臭い,,,配属決定の参考になるだろうか?
2012年2月20日 前夜
明日は卒論発表会.恒例の前日会場練習と,プレゼンファイル提出を無事完了させた(ようだ).ここまでくれば,私の役割もほぼ終わり.あとは学生達に本番を任せるだけだ.
2012年2月21日 卒論発表会当日
明日は,『学生達に任せるだけ』とか言いながらも,やっぱり疲れていたようだ.ブログも中途半端なところで,力尽きていたようだ.
そして,今日がその卒論発表会.例年になく,『学生任せ』で,気楽に構えていた気がする.それとは裏腹に,学生達は例年になく緊張していたようだが.ま~,でも概ね無事に終わった,と言う感じ.
今年の卒論発表会を振り返ってみると,総じて会場は静か.学生に活気が無い.3年生も院生も.それから,発表の中で目立ったことといえば,統計がめちゃくちゃ.一昔前は,統計処理を全くやっていなかったが,私も含めて結構指摘したため,最近は猫も杓子も統計処理.今時だから,インターネットで簡単に統計の情報が得られるのであろう.だが,本当にわかっているのか?と思うものもしばしば.特に目立ったのが,統計結果の解釈がいい加減.良く出てきたのが,『有意ではないが,違いが見られた』というもの.わざわざ統計処理をして,有意で無いといいながら,違いを言うとは.その『違い』は往々にしてグラフから読み取っている.でもグラフなんて,作り方一つで,いかようにも『違い』を表現できる.極端な例として,50の値と100の値を示す2本の棒グラフを考えよう.軸の値の範囲(最大値)を100にすれば,2本の違いは明確だろう.でも軸の最大値を1000にしてみれば,50と100の区別はつきづらくなる.でも,どちらも同じ50と100の値を示しているグラフだ.結局のところ,その違いが,見た目では良くわからないので,数字がもつ意味をある根拠に基づいて判断しようとして統計処理をするはずなのだが,その結果を全く無視している場合が多い.いかがなものか.
それはさておき,今日はNさんのプレゼンも急遽組まれた.即席山崎研ゼミだ.外部からT先生とIさんにも御来室いただいた.というか,どうやらIさんが言い出したらしい.でも忌憚の無い意見交換ができたので,非常に有意義な時間だった.このような中身の濃いゼミを今後も行っていきたいものだ.その今後といえば,ここ数日は自宅残業で,イタセンパラ計画を練っている.特に,長期的な視野にたった域外保全について.そのために,久しぶりに『保全遺伝学入門』を読み直している.今更ながら,いい本だと思う.今欲しい情報が網羅されている.これを機にじっくりと計画を練っていこう.もちろん,イタセンだけではなく,全般の計画練りが進行中.で,その計画を実行してくれるかもしれない『若者』が概ね決まってきた.今後の出入りがあるかもしれないので,まだ確定ではないが,今のところ3名.でも全員女性...力仕事はS君に任せよう.でも二人は院志望だとか.楽しみだ.しっかりとしたテーマを考えておこう.
最後に,今日は元気なのでまだまだ書くが,元気の秘訣?であるエクササイズを先週末から再開している.と言っても,アキレス腱痛の再発がこわいので,ペースを落として,時間も短め.それでも筋肉痛を感じるようになったので,何もやらないよりは,体にいいのであろう.野外調査も近いし,少しずつペースをあげていこう.
2012年2月22日 みんなで仲良く,,,
卒論発表会の次の日.なんとなく,『終わった~』感が漂っている.ま~,それ自体はそんなものなのでいいのあが,『まだ終わっていない』ということだけは,忘れないように.発表会準備で気づいた点や,これまでの指摘を参考に,しっかりと直してもらいたい.次の稿が完成とは限らないので,そのつもりで.
一方,私の方はというと,つかの間ののんびり気分ではあるのだが,すでに次へ動き始めた.今日はイノシシ実験以外は,もっぱら計画練り.それも新規配属学生の顔がある程度みえてきたので,ここの学生を想定しながら,テーマを具体化.とりあえず,3名として,来年度のキーワードは,
みんなで仲良く,魚(無顎類を含む)を育てよう!
に決定(初めて12ポイントを使ってしまった).ということで,全員に飼育をやってもらう.が,どれも飼育は目的ではなく,過程だ.詳しくはおいおい書くが,飼育の先にある繁殖だったり,生活史決定だったり,形質変化だったり.そしてそのさらに先には,進化やら環境適応やら.院希望の学生が多いので,最初から修論テーマ,場合によってはその先も考えての計画練りを行った.
そんなことを考えていたら,TSさんからも将来の研究テーマに関する相談を受けた.そこで,急遽考え,簡単な説明の図を作って本日終了.
ということで,今夜もこの後自宅残業で,,,と言いたいところだが,今日は無し.今からサッカー観戦だ!
2012年2月24日 言いたい放題
外回りの仕事が多かった.まずは朝から魚津へ.魚津市博物館協議会なるものに参加.魚津市が管轄する3つの博物館の活動に対して,意見を言うのが主な目的.基本的に建設的な意見を述べるようにしているが,活動報告や計画などを聞いていると,ついつい言いたいことを言ってしまう.もっともそれがお役目なわけだし,そのお役目のために呼ばれたのだから,遠慮なく言うようにしている.最後に事務方から,将来の博物館のあり方を今後検討していく旨の発言があったが,くれぐれも目先の財政課題だけで博物館を手放すことが無いようにしてもらいたいものだ.合理化・効率化だけで博物館を手放す(法人化やら三セクやら)のは,市民から文化を奪うことにもなり,市としての役割を放棄するようなものだ.もちろん,博物館の方たちも『市民のため』ということを今まで以上に理解していただきたい.と,言うのはいいが,大学人へも全く同じことが言われている.わが身を引き締めよう.
昼に魚津から富山へ戻り,その足で水産試験場(正式名称は変わった)の研究成果発表会に出席.漁協の方々を始め,予想以上に参加者が多かった.で,ここでも言いたいことを言わせてもらった.だって,どのような質問・コメントでもいいというので.実は,今日の会とは直接関係ないが,この試験場の何とか委員もやっている.半分はその立場で,半分は研究者の立場でコメントをさせていただいた.そもそも,今回この発表会に参加したのは,訳がある.下心といってもいいかも.今回は招待されたわけではない.そもそも案内ももらっていなかった.でも2日前に,たまたま試験場のHPでこの発表会のことを知った.ではなぜ試験場のHPをみていたかというと,その日にも書いたが,TSさんの将来計画のためだ.端的に言えば,水産資源の遺伝的管理,これをやるためには水産試験場の協力が不可欠だ.そこで,情報収集のために出向いた.もっとも,共同研究の話をしようかと思っていたが,こちらが未だ具体化していないため,今話をしても先方も対応に苦慮することが予想されたので,今回は深い話は見送り.それに,先方には先方のやり方があるし,仮に今共同研究を始めて,遺伝子解析を急に請け負うことはできない.ということで,もう少し様子をみよう.
そんなこんなで,終わったのが16時.それから大学に戻って,2時間弱が今日の仕事時間だ.とりあえず,イノシシDNAと計画練り.卒論とNさんの原稿は,週末にどうにか読み込もう.
ところで,朝魚津に行くために,JR駅に着くと,親子連れの乗客が目立った.子供の方は,見るからに高校生.『そうか~,受験シーズンも本番だもんね~.東京の私立でも受けにいくのかな~』と他人事のように考えていたのだが,,,明日は国立の前期日程ではないか.かく言う私も休日出勤.
2012年2月23日 内定
来年度の山崎研配属学生が実質的に決まった.本日が内定日.以前書いたとおり,全員女性.個別に会ったときには三者三様だったが,今日まとめてあってみたら,とりあえずはまとまっているようだ.これからも協力してやっていってもらいたい.
さて,今日は午前中会議,午後は広報誌の取材.そのため建設的な仕事がほとんどできなかったが,急な事務仕事などに対応.自宅残業では,イタセンパラ保護関連の全体構成を練ってみた.まだ途中段階だが,それなりに方向性が見えてきた.当然ながら,遺伝的多様性が中心的課題なのだが,これまでとはやや違う見方をする必要がありそうだ.
さてさて,明日は明日で,学外仕事が多い.午前中は魚津で会議.午後は富山に戻って研修会に参加.大学には夕方に戻ってくる予定.バタバタと過ごしそうだ.
2012年2月28日 1日得した
気がつけば2月も終わる.オリンピックイヤーのため,1日得したのがせめてもの幸いだ.そんな中,今日もばたばたと,でもそれでいて,やることはやった一日.
まずイノシシの実験が終わった.これまでに提供いただいたほぼ全個体のミトコンドリアDNAを読み終わった.実に累計800個体を超えている.期間にして5年間だ.さすがにこれだけやると,いろいろと面白いことがみえてくる.地域ごとにみると,県外のある地域では,この5年間でハプロタイプ組成がほとんど変わっていない.かと思えば,県内のある地域では,2つのハプロタイプが年とともにいれかわっていた.これならば報告書もことかかない.
その後は助成金申請書類書き×2.これまでに使った書類や文章が活用できるかと思いきや,結局ほぼすべてを新たに書いた.これが終わったのが夕方.その後に卒論の最終チェック.これで予定していた仕事が終わった.
そこでようやく自宅残業でNさんの論文直しに取り掛かることができた.せっかくなので?,『卒論書きのポイントその10』を採用.詳しくは山崎研公式HP参照.っていうか,早い話が飲みながら直した.で,期待通りの直しが出来たと思う.明日,清書して返送しよう.でも明日は明日でやることはあるので,送れなかったら御容赦を.
2012年2月27日 100年後のイタセンパラ
今から100年後,国民的人気のネコ型ロボットが誕生しているはず(?)だが,そのとき,氷見のイタセンパラはどうなっているだろうか?そんなことを今夜の自宅残業では考えていた...
ネコ型ロボットはともかく,保全の世界では,『100年で遺伝的多様性の90%を維持』という目標値をしばしば目にする.理想としては,繁殖適応度に影響を持つ遺伝子の多様性を議論すべきだが,それが容易ではなので,繁殖云々の多様性を映し出しているであろう中立遺伝マーカー(マイクロサテライトDNAとか)に注目して研究を進めることが多い.でもここで,90%維持する遺伝的多様性って,何だろう.単純にヘテロ接合度だけであらわすことはできないだろう.このような値(遺伝的多様度!)は,遺伝的浮動により,世代ごとにいくらでも変動する.それよりもその大元となるアリルが大切だろう.仮に計算上のヘテロ多様度が維持されていても,アリル(特にプライベートアリル)が一度失われると,二度と復活することはないと言ってもいい.イタセンパラの継代飼育をする際にも,アリルの存続に目を光らせた方がいいのだろう.
そんなことを考えさせられたのが,今夜の自宅残業.要するに,助成金の申請書類を書いていた.といっても大した額ではないが.時にしてこの手の助成金は申請することに意義がある.今夜のもそんな感じだ.
ということで,またまたNさんの論文は先送り.すんません.
2012年2月29日 卒論提出日
すっかり忘れていた,,,わけではないが,それに近いものがある.昨日までに各自の卒論を最終チェックを済ませたので,私の中では既に終わっていたようなものだ.あとはほっておいても提出するだろう,という安心感もあった.何はともあれ,お疲れ様.
で,そんな卒論を忘れさせるほど,今日も大忙し.昨夜の自宅残業で片付けたNさんのイタセンパラ論文のコメント清書をして,メールで送ってしまおうと思ったのだが,,,自分の字が読めない.普段の汚い字なら難なく読めるのだが,今朝目にしたのは『一杯ひっかけた』時の字.久しぶりに『理解不能なものをみた』という信号を私の脳が送っていた.そんなこんなで,メールを送り,多少の事務仕事を片付けたら午前中が終了.午後はようやくイノシシ報告書に取り掛かったのだが,十分に対応できない間に博士論文公聴会+会議.結局イノシシ報告書はこの後の自宅残業でやることにしたい.
そして,これまた半ば忘れていたのだが,明日から山崎研にとっての『新年度』がスタートする.新卒論やらなにやら,考えておくべきことは盛りだくさんなのだが,最近その時間をもてていない.そして明日は久々のひみラボ.とりあえず,片付けでもやっていこう.