2011年7月3日 地元との交流会報告
先週の金曜日,氷見連携研究室において,地元との交流会が開催された.連携研究室の活動状況の報告の後,意見交換,そして施設見学をしていただいた.その後は懇談会.地元の方々,どなたも好意的で,とても期待していただいているようだ.我々もこれまで以上にがんばらなければ.また席上で,出席いただいた理学部長から今後全学を挙げて連携研究室を盛り上げていく話をお聞きした.さまざまな研究室が入ってくると,今ほど自由にはできないかもしれないが,連携研究室全体の発展と,地域の活性化を考えるといいことだろう.ただ,他の研究室が来るまではさまざまな段階があるだろうから,兎に角,今は我々がしっかりと研究活動などを展開して,連携研究室を盛り上げていくことが大切だ!
さてその一環として,夏の臨海実験と公開講座を開講することが本決まりした.臨海実験は理学部生物学科2年生対象.泊り込みで実習を行う.さまざまな面で地元の方々にご協力をいただけるとのこと,今から楽しみだ.一方の公開講座の方も準備を進めている.こちらは2日間に渡り開催.初日は中学生,高校生を対象として,主に生物関連の講義と簡単な実習を行う予定.私だけではなく,理学部の生物系の2名の先生にお越しいただけることになっている.みなさん連携研究室での活動に興味を示していただいているのだが,なかなか具体化できないようだ.この公開講座の機会を有効に活かして,使い勝手を確認いただき,利用を前向きに検討してもらおう.
ところで,懇談会の夜,連携研究室に初めて宿泊した.想像していたよりも日中の暑さと湿気が残ったが,ぐっすりと眠ることができた.それと忘れられないのが,眼下の仏生寺川に乱舞する蛍.もうシーズンも終わりだろうが,最後にいいものを見ることができた.
7月中は大学講義もあるので,月曜と金曜の活動が続きそうだ.夏の準備を進めていこう.
2011年7月5日 思い立ったら吉日?
昨日の反省もあり,今日は今できると思いついたことを片っ端から取り掛かっていった.しかし,やるべきことが多すぎる.昨日先送りしたメール対応はほぼ終わったのだが,それでも大小さまざまな仕事が明日へ先送りされた.時間が足りないのか,仕事が多いのか.それとも仕事を増やしてしまっているのか?
例えば,今日はイタセンパラのマイクロサテライト分析の中で,一部実験が失敗していた集団があったので,その再PCRを行った.一部といっても50個体くらいある.各個体についてマルチプレックス1回と1プライマーのPCRを1回やることが必要だ.もちろんその後は310でRUN.さすがに久しぶりだったので,今日は20個体だけ.ただ,この手のデータは,それこそできるときに出しておくに限る.せめてPCRだけは,今週中に片をつけてしまいたいところだ.
冒頭では,主にデスクワークの多さを書いたのだが,実験もやるべきことは多い.共同研究で取り組むことになった秘密の生物(そこまで秘密ではないが)のマルチプレックスPCRも試さなければならないし,昨年から手付かずのイノシシSQもある.それが終われば,科研費研究のDNA分析も待っている(ちなみに科研費の飼育実験は既に進んでいる).いずれも秋までには目処をつけたいところだ.そしてもちろん,論文化も必要.最近は論文書きに集中する時間をもてていないので,生データばかりが溜まっていく.論文書きには日々の地道な努力で,文章を書き重ねていくことも大切だが,一方で短期集中で取り組むことも時には有効だ.そこで,お盆の時期に氷見連携研究室に篭り,一人論文書き合宿を張ろうと計画している.でも一人だとやっぱりさびしいので,どなたか一緒に合宿を張ってくれる方を募集中!
さて,話を戻そう.今日も幾つか新たな仕事の依頼が舞い込んできた.学外の何とか委員みたいな仕事の話もあった.ただ,さすがに多すぎると,責任もって役割を担うことができない.『名前だけだから』という考え方もないではないが,やはり納得のできない仕事は引き受けたくない.ということで,この仕事はお断りしよう.
2011年7月4日 いつかやろうと思っていると,,,
何事もやろうと思いついたときにやるべきだと実感した一日.
朝,予定通りに氷見に向かって自家用車で出発.順調に8号線を走っているとき,ふと燃料メーターを見ると,限りなくゼロに近いではないか!ガソリン給油を忘れていたのだ.そもそもガソリンがなくなってきていたことは,先週末から気がついていた.ただ,『次に乗るときに,自宅近くのガソリンスタンドで入れればいい』とついつい先送り.昨日も,『月曜日には氷見に行くのだから,出発してすぐに給油すれば,,,』と考えていた.が,いざ今日出発してみると,目的としていたガソリンスタンドはスルー.給油のことなど全く頭に無かった.ま~,何はともあれ,ガス欠になる前に気がついたから良かったものの,危ないところだった.
と,そんな事があったばかりにもかかわらず,夕方に310をRUNしようとしたとき,蛍光サイズマーカー入りのHi-Diが残り少ないことに気がついた.この準備には試薬の解凍などでそこそこ時間がかかる.これも今朝のRUNのときに,『次回やるときに,余裕を持って準備をすれば問題ないだろう』と高をくくっていた.が,気がついた時には,帰宅1時間前.もろもろの実験操作を考えると,時間的な余裕は乏しい.どうにか大急ぎで解かし,RUNは無事にできたものの,それ以外のお仕事をやる暇無く,帰宅の途へ.
と言うわけで,特にメールの返事が軒並み滞っていますが,ご容赦を.明日の朝一の講義の後に対応します.何事も余裕を持って,そして思いついたときにしっかりとやっておくべきだと改めて実感.
その一方で,氷見ではそこそこ集中して仕事に取り組むことができた.今後の氷見活動の準備だ.来週金曜日の十二町小学校でのお話の流れも整えることができ,夏の公開講座の小学生向けの方の話も固まった.どちらも他の機会にも使えそうなので,同じネタでよければ,いつでもお声をおかけください.
ところで,今週来週とこまごました用事が入ってしまったので,次の氷見行きは来週の金曜日になりそう.そろそろ海に下見に行きたいのだが.
2011年7月3日 思い出したように
久しぶりにポートランド滞在記を書き足した.4月20日のできごとだ.思い出しながらなので,大して書くことがないだろうと思っていたのだが,記憶をたどりながら,すらすらと書き進めていくことができた.ちなみに,その日の夜のことをもう少し書く予定.
2011年7月7日 わかってはいても...
人間とは,失敗をしてしまうものである.時に,その結末がわかっているにも関わらず,失敗を繰り返してしまうものである.今日も私は失敗を繰り返してしまった.どのような結果になるかはわかっていたのだが...
と,書くと重い話のようであるが,なんてことは無い.昼飯のカップラーメンの話だ.
今の時期のお昼時は,暑い.このご時世なので,研究室のエアコンはつけていない.その暑い部屋の中で,熱いカップラーメンを食べると,汗だくになる.そしてその汗はなかなか引かない.そしてその暑さは不快以外の何者でもない.こんなことはわかりきったことだ.しかし,私はお昼時のカップラーメンが好きだ.やめられない.さすがに最近はカロリーコントロールをしていることもあり,ノーマルサイズのカップラーメンを食べることは少ない.それでもスープ代わりにミニサイズのカップラーを毎日のように食べる.そして今日も食べてしまった.そして今日は午後から高校訪問があり,そのためにスーツを着ることになっていた.今の時期のスーツ着用はただでさえ不快さを上昇させる.その上,カップラーメンを食べて体温を上昇させては,,,結末を想像するのは容易だ.が,やめられなかった.そして,予想通りの結末を迎えてしまった.
毎年のことなのだが,この時期にスーツを着て働いている方に敬意の念を隠せない.いくら最近はクールビズだから,ノーネクタイでいいと言われても,私にはとても真似のできないことだ.
さて,いつもどおりの話に戻そう.今日は上述の通り,高校訪問を行った.八尾高校だ.今年は学部の入試委員になっていることもあり,この役がまわってきた.このような形での高校訪問は初めてだ.大学(学部)の説明自体は事務で用意してくれた資料を用いて,およそ1時間行った.その間,生徒さんは熱心に聴いてくれていた.さらに私には心強い見方がいた.対応いただいた進路指導の先生と,途中からご参加いただいた教頭先生が,富大理学部のご出身の方々だった.それも生物学科出身.私は立場上,「理学部」全体の紹介をしなければならず,生物に突出した話はできなかったのだが,むしろ高校の先生が生物学科を押してくれた面もあった.感謝感謝.
明日は金曜日.よって氷見!,,,といきたかったのだが,会議が入ってしまった.そして来週もずっと会議やら講義やらが続く.結局,次に行けるのは来週の金曜日になりそうだ.その日は十二町小学校でお話をする.しっかりと準備をしていこう.一方で,大学で溜まっていた仕事もずいぶんと片付いた.明日も会議の合間は実験などなど,自分の時間を有効に活用していきたい.
2011年7月12日 学会登録完了
本日締め切りの日本水産学会秋季大会の参加登録および要旨提出が無事に完了した.もっとも無事ではあったが,得意の締め切りギリギリだ.私の発表とTSさんの発表が予定されている.TSさんは学会デビューだ.私の方はといえば,発表ネタは,現在論文執筆を目論んでいるカワヤツメ集団解析.そして楽しみなのは,学会よりも実質初めての訪問である長崎だ.かつて対馬列島には調査のために,博多から船で渡ったことがあるのだが,長崎本土は初めてだ.とはいえ,観光する時間はない.当たり前だが.それでもかつてTSさんがお世話になった佐世保の試験場を訪問することを計画している.が,学会直後に開催される富山大学の理学祭(理工ジョイントフェスタというらしい)に参加するため,もしかしたら強行軍で戻ってこなければならないかもしれない.ポスター発表の担当時間がいつかにもよるのだが,調べたところだと長崎駅を14時に出れば,その日の深夜に富山に着くらしい.8時間くらいひたすら電車に乗ることになるが,これくらいならばどうにかなるであろう.
もっとも,先のことを考えることも大切だが,今週末の氷見・十二町小学校での講演もしっかりと準備が必要だ.テーマは生き物同士のつながり.もちろん,イタセンパラを中心に話を構成する.小学生相手なので,堅苦しいスライドを並べるよりも,対話形式で進めていければと思う.そしていつものことだが,もし説明不足などがあれば,また呼んでいただこう.当初の予定通り,今年度は氷見に相当の時間をかける予定だ.それ以外は自分の論文が2報もだせればいいだろう.
2011年7月11日 Pで始まる魔法の言葉
おそらく,幼稚園児を持つアメリカのお母さんだったら,pleaseと答えるだろう.何事も明確に言うアメリカだ.人に何かをお願いしたり,自分の意思や希望を通したいとき,会話の中に必ずpleaseをつける.この一言があるのとないのとでは,相手の対応が全く違うとか.まさに魔法の言葉だ.
一方,生物学を始めたころの日本の大学生にとってはどんな言葉が当てはまるだろうか?おそらくprobabilityだろう.「確率」と訳しておけば,とりあえずは無難だろうか.統計のときに出てくるP値などのPだ.今日,このP値について,学生と盛り上がった(?).そもそもP値とは何ぞや?ということだ.『ある事象,あるいは対立仮説が起こり得る確率』とか『有意水準』とかの関連説明がなされるだろう.ここで詳しく述べるつもりは無い.ただそれよりも,ふとわが身を思い起こしてみると,似たような経験があった.
それは私が大学4年生のときに,研究室に配属されて行ったはじめてのゼミ論紹介の時のことだ.一通りの発表はしたのだが,先輩や先生からメタメタにされていた私.その中で,1つの図を出した.確か,ヤツメの体サイズ同類交配の論文だったと思うのだが,交配した雌雄の体サイズの関係を示した図に対して質問を受けた.そのグラフは,横軸に雄の体サイズ,縦軸に雌の体サイズをとってあり,グラフの中には幾つかのプロットが打たれており,そして右上に上がる直線が引かれていた.先輩が,『その直線は意味があるのか?』というようなことを質問した.いや,おそらくもう少しまともな聞き方をしたはずなのだが,私にはそのようにしか理解できなかった.そしてその意味がわからず,答えに窮している私に,先輩が次の一言.『P値はどうなっている?』.ただ,これを言われても何のことかさっぱりわからなかったのだが,図の説明文を注意深くみると,『P<0.0001』と書いてある.当時の私には何のことかさっぱりわからなかったが,Pの値を聞かれていたので,そのまま『Pは0.0001よりも小さいです』と答えた.するとそれまで厳しい突込みを入れていた先輩が,わかった,といわんばかりの顔をして,おとなしくなったではないか!結局そのときの私には何故先輩がおとなしくなったかはわからなかったが,私にとっては紛れも無く,Pで始まる魔法の言葉であった.
さて,山崎研の若者達は,『当然』ながら上で使われたPの意味がわかるであろう.ふっふっふ,ゼミが楽しみだ.
さてさて,今週は講義やら会議やらが多い.その一方で,自他の学会要旨の締め切りもある.もろもろの仕事に取り掛かろうとしたのだが,クーラーの無い居室が暑くて,集中できない,,,と思っていたのだが,なんとなく慣れてきたかもしれない.外を歩くときは帽子をかぶり,部屋では水分を十分にとり,そして昨日買った金魚柄の扇子があれば,案外どうにかなるかも.ただ,絶対に譲れないものがもうひとつ.それは,だら~っとした服装.前も書いたが,Yシャツとスーツ用スラックスでは,こうはいかない.着古したくらいのよれよれTシャツorポロシャツに首巻タオル,これならば暑さもずいぶんと楽になる.ということで,これから益々私の服装がだらけていくので,乞うご期待!...?
2011年7月21日 大型研究費申請
久しぶりに大型研究費の公募への申請を準備している.当たれば億単位だ.もっとも複数年,複数メンバーの総計だが.それでも大きい.そして公募の性質上,個人研究ではなく,研究チームを編成しての応募だ.ここ数日は,チーム構成を練り,候補者にお願いメールを送り,そして概ね了承をいただいた.もう一人くらい加えたいと思うが,なかなかのドリーム・チーム(夢に描いたようなすばらしいチーム)だ!と言いたいが,ドリーミング・チーム(夢見ているチーム)といったところだろうか.いやいや,これは洒落として,なかなかのメンバーをそろえることができたと思っている.特に縁故採用はない.もちろん,どなたも存じ上げている人ばかりだが,ほとんどの人とは,初めての共同研究だ.
メンバーが集まったところで,次に行うべきは,申請書類の作成だ.もちろん,大枠は描けているのだが,詳細を詰めていく必要がある.もちろん共同研究者からもさまざまなアイディアを出してもらうが,まずはこちらから方向性を示さなければならない.ただ,締め切りは8月上旬.それまでもろもろも「お仕事」があることを考えると,当面の自宅残業は申請書書きで決まりだ.久しぶりに真剣に取り組もう.
さて,そんなことをやりながらも,自分の研究も進めている.今日,ようやくイタセンパラ・マイクロサテライトの310RUNが終わった.これからアリル拾いと当然ながら解析をやっていかなければならないが,まずはひとつ仕事が片付いたといったところ.そして次なるは,,,と思ったのだが,今日も雑多な『お仕事』に追われた.論文書きなんかは,お盆の氷見合宿に丸投げを決め込んでいる.でもむしろ,お盆には本気でこれに取り組もう.
ところで,今週末(土,日)は,プライベートで温泉宿泊旅行に行くことになった.久しぶりなので楽しみだ.予約した旅館は,海に近く,海の幸が美味しいのはもちろん,何でも『どぶろく』が飲めるそうだ(もちろん合法).で,行き先は,,,氷見.洞窟の近くのお宿.楽しみだ.
2011年7月20日 ゼミ日程変更と大学院生募集
ある程度予想はしていたのだが,来週予定されていたゼミ1日目に,会議がはいてしまった.ということで,27日から28日に変更.参加できる人は参加してね.もちろん山崎研の4年生は全員参加が基本.カレンダーは変更済み.その他,カレンダーに予定を加えておいたので,詳細はそちらを参照。
それともうひとつ,近々大学院の募集(出願)が始まる.ということで,ギリギリではあるが,大学院生大募集!なお,出願を希望する方は,山崎研公式HPの関連項目(こちら)を参照のこと。当研究室でこれまで対象としてきた研究分野や生物は幅広いし,今後も機会があれば広げていきたい。例えば,今後を考えると,二枚貝とか,海産無脊椎動物,場合によっては海藻とかに興味のある学生も歓迎。修士課程だけではなく,博士課程もあります!社会人入学(制度上,博士課程のみ)も対応可能(実績有り)!ただし,特定の生き物が好きだから,それを研究したい,というような狭い了見の学生は受け入れない(断った実績有り!)ので,そのつもりで。
2011年7月19日 魚津へ
久しぶりに仕事で魚津へ.臨海実験で行う魚津実習のために,漁協へ挨拶(調査同意もらい)と水族館へ依頼書類の提出を行ってきた.最近はなかなかまとまった時間が取れないため,今日行くことができてよかった.これで臨海実習の準備,特に事前の書類や手続き関連は終了.あとは直前に細々とした準備を行うだけだ. ただ,直前といってもあと三週間後には本番だ,,,いやいや,三週間もあればまだまだ大丈夫,といつもの悪い癖がでてしまいそうだ.
そこで今日は夏休みの予定を練ってみた.正確には,夏休みに目白押しのお仕事をどの順番で対応し,片付けるかを練った.個々の予定はカレンダーに書いてある.8月もかなりぎちぎちに予定が入っているが,どれも自主的・主体的に取り組むことばかりなので,楽しみなものばかりだ.一番の楽しみはやはり氷見の夏合宿だろうか.参加・来室・差し入れ,大歓迎!ただ,時期が時期だけに,『いろんなもの』が訪ねてきたりして.もっともナガモノ以外ならば,私は平気だ.
2011年7月18日 スマホ
スマートフォンのことだ.今日,購入した.そもそも今まで使っていた携帯の買い替え時期になっていたので,次なる機種選定をしていく過程で,せっかくだから,というか,新し物好きの私だから,ということで,購入の運びとなった.もちろん,ちゃらちゃらしたものではなく,防水・防塵のものだ!
で,使ってみたのだが,,,機能が多すぎる.それでも機種変更後に使ってみたかった,GPS機能やら,インターネット機能やらを設定した.そしてもちろん,着信と着メールのサイレント設定も...これだけならば,スマホを使う意味がないのでは,,,と突っ込みを入れられそうだが,ま~,多めに見てもらおう.でも一番は,大きな画面で,パワポが見れる,ってことだろうか.
ちなみに,ここまで書くからには,この書き込みもスマホから,,,と思ってためしてみたのだが,文字入力が上手くいかなかった.さてさて,高いおもちゃにならないように,いろいろとつかっていこう.
2011年7月15日 小学校へ
今日の午後は,氷見の十二町小学校へ.イタセンパラ教室の一環で呼んでいただいた.1時間弱の話を生徒さん相手にさせてもらった.そして今日のテーマは『生き物のつながり』.当初は遺伝子の話をしてほしい旨の要望もあったのだが,準備の過程で遺伝子の話をする前に,幾つかの段階を踏んだ方がいいと判断し,変更させてもらった.そして『生き物』といっても,やはり中心はイタセンパラなので,二枚貝とのつながりに始まり,二枚貝の成長に必要なハゼ類の話,そしてイタセンパラたちの餌を供給する田んぼやそれを取り巻く森の話へと,生き物だけではなく,生き物と環境とのつながりへと話を発展させていった.もちろん小学生相手なので,小学生が理解しやすいような話の流れと話し方にする必要がある.そこで,従来のスライドを説明するだけのプレゼンではなく,対話型のプレゼンへ変更した.実は,私にとって,ここまで対話型を意識したプレゼンは始めてかもしれない.今回意識した点としては,まずスライドの枚数.従来だと1枚1分の計算だが,今回は1枚3分を意識して作成した.そして1枚あたりの情報量,特に文字数はできるだけ減らした.そして小学生向けを意識して,すべての漢字にはふりがなをつけた.そんなこんなの準備の甲斐あって,そして何より,生徒さんたちの積極的な参加もあって,自分の中では上々のプレゼンができたのではないかと思う.大げさな言い方をすれば,新しい自分を見つけた,って感じだ.ただ,これがどこでもできるとは限らないだろう.今回お邪魔した小学校,そしてクラスには,これまでも野外実習で訪れたことがあり,生徒さんたちも私を覚えていてくれた.もちろん,先生方の協力もあった.結局のところ,人と人との『つながり』があって,上手くいったプレゼンだっただろう.う~む,何だかいい感じにまとまったな.今後も呼んでもらえれば,遺伝子の話や外来生物の話などをやりたい.
一方,午前中は,氷見の漁協を訪問した.大学の臨海実習で海に入る許可(同意)をいただくためだ.富山の海で行う臨海実習は,今年で4回目になる.漁協にお邪魔するのも4回目だ.そしてようやく顔を覚えていただくことができた.またそれ以外にも,標本採集でさまざまな協力をいただけることになった.少しずつではあるが,人脈を広げることができるのはうれしい限りだ.なんと言っても私は水産(学部)の出だ.漁師さんに好意を持っている.憧れと言ってもいいかもしれない.今後も末永く,この関係を深めていきたい.
さて,終わってみれば,今日も充実した一日.そして一週間.ただ,論文書きが進んでいない.また新規プロジェクトの申請を予定しているんだが,その準備も進んでいない.来週こそは,,,時間があればがんばろう.でも論文書きは,夏合宿までお預けかな?
2011年7月22日 イノシシ,,,は,また今度
いつもどおりの金曜日を過ごした,と言いたいところだが,全くの逆.まず午前中は,JAの広報誌の取材を受けた.出版担当の会社の社長さんがなかなかの話し好きで面白かったが,農業の視点から私の研究の意義付けが聞かれたり,答えたりして,なかなか実りのある取材だった.考えてみれば,最近力を入れているイタセンパラにしても,イノシシにしても,農業,特に田んぼと深い関係をもっている.
午後は,高校教員向けの大学入試説明会に出席.私一応,入試委員なもので.ちなみに,変な誤解をまねかないように書いておくが,入試委員といっても,何の権限もない.特段の極秘情報を知っているわけでもない.変な期待?をしないでいただきたい.
で,夜はしっかり自宅残業.例の大型研究費申請の文書練り.なかなか楽しい.方向性も見えてきたような,こないような.ただ,今はイメージを膨らませる段階なので,気が楽だ.思いつくがままに,アイディアを書き出している段階なのだが,なかなかいいアイディアが出てくる.もっともこれを正式な申請書に書き込む段階になると,煮詰まったりするのだが.
さて,明日は『氷見』だ.プライベートだが.
2011年7月22日 クマとイノシシ
富山県庁から,昨年度のクマとイノシシの捕獲状況が発表されたようだ.このニュースを目にしたため,そして日頃の研究とも直結するため,通勤早々から書き込み.
詳しい数字は,県庁発表や新聞紙面で確認いただきたいが,昨年のクマの捕獲が前年比5倍くらい!と出ていた.当時から大量出没がいわれていたし,出没が落ち着いていた前年との比較なので,数字自体に今更驚くことはない.ただ気になるのは個体数.それも昨年だけではなく,ここ10年のこと.大量出没がない年でも100前後で推移している.もちろん狩猟を本業とされている方もおられるであろうから,数の多寡のみをここで問題にするつもりはない.やはり私の立場で考えるべきは,遺伝的多様性,そしてクマの存続性だ.
富山県におけるクマの個体数は,幾つかの推計がなされているが,その数が県全体のものと考えればいいのか,地域の違いを考慮する必要があるのか,で随分と違うはずだ.ただ多く出される数は,1000に満たないものだ.となると,単純に考えれば,毎年生息個体数の1割くらいを捕獲(駆除)していることになる.もちろん,出生や移入・移出を考えなければならないので,数の議論は難しい.ただ,出生率がそこそこ高く,数は維持されているとしても,やはり気になるのは遺伝的多様性.血縁度の高い個体同士の交配が続くと,多様性が低下することは否めない.いつだったかの学会発表で,県内の雄クマはそこそこ動き回っているので,血縁度にそこまで縛られない交配がされていると聞いたような覚えがある.ただこれも全体の個体数が減ってきては,多様性低下に対する効果は薄いだろう.
そして遺伝的多様性の低下が生じているとするならば,やはり考えなければならないことは,集団の存続性だ.よく言われるところでは,病気などが流行った場合,それに対する抵抗性が乏しいと,個体数が激減する状況に成りかねない.そしてこの抵抗性の高さは,遺伝的多様性の高さによって補償されるというのが,学問上も一般的な考え方だ.
だから,新聞紙上では個体数を話題にするし,野生動物保護の施策の中では,捕獲上限など,やはり個体数を考えた対策を設けている.それはもちろん必要なことだ.ただ私のような研究者は,遺伝的多様性をいかに維持していけるか,を考えていかなければならないのだろう.もちろんそのためにも個体数や生態に関する情報は不可欠だ.そしてこれまでもいろいろな機会に話を聞く限りでは,富山には山の中にはまだまだクマがいる.となると,将来に向けて考えるべきは,それらのクマが,今まで通りの繁殖ができるように,もし雄が動き回るので有れば,動き回れる環境の確保,というのが必要だろう.行動範囲の確保は,生活できる場を確保するということにも他ならないので,当然ながら餌採りや子育てにも役立つはずだ.
むやみやたらと山にクマの餌をばらまくことは,無知でばかげた自己満足なだけの行為だ.木を植えるにしても,空間的にみてクマにどのような効果があるかを事前に考えることが必要だ.このようなことを考えるための基礎情報を,そしてもちろん,実際のクマの遺伝的多様性がどのようになっているのかを,上の視点を持ちながら調べる必要があるであろう.と,ここまで書いたが,今の当研究室には,そこまでやる余力はない.とりあえずは,提言まで,ということにしておきたい.もちろん,研究の場はある.我こそは!と言う人は,是非大学院においで下さい.
さて,次にイノシシであるが,,,時間がなくなったので,また今度.
2011年7月30日 追い込み
申請書作成がいよいよ大詰め,,,と言うわけではない.もちろん,これはこれで今日も時間を見つけては直していた.全体の構成直しもさることながら,文章を短くすることが必要だ.現段階では規定の枚数を軽く上回っている.そしていざ読み直してみると,明らかに重複している箇所などがあるので,これはばっさりと削除することができる.その一方で,説明不足で言葉を足さないといけない箇所も多い.特に自宅残業で箇所は,むしろ文章量が増えてしまった.ま~,まだまだ見直す機会はあるし,細かいことは後回しにして,兎に角全体に目を通そう.
ところで,研究をやっていると,マスコミ対応をすることがちょくちょくある.様々な催しものの取材であったり,世間が興味を持ちそうな研究成果の取材であったり.こちらから売り込むときもたまにある.このマスコミ対応も,立派な仕事だと思っている.それに自分の研究をアピールする場でもあるので,機会があれば積極的に活用するようにしている.もちろん自分の中でのルールもある.特に研究成果の公表は,活字,つまり論文になってから,マスコミにも知らせるようにしている.でも催しもの関連ならば,その場でのアピールが重要になる.日を違えるとインパクトがなくなり,マスコミ受けもしなくなるようだ.それと,今時は大学でもマスコミで教育研究活動が取り上げられると,業績まではいかないが,好評価を得ることには違いない.今後も基本的には取材関連は歓迎.こちらもがんばって対応しよう.
2011年7月29日 ゼミin氷見(その2)
ゼミ2日目.無事に終了.
今日もゼミ以外は,もろもろの書類書きに追われた.来週のDNA実習のためのマニュアル作りに多くの時間を割く予定だったのだが,結局できたのはゼミ後の1時間のみ.それでもどうにか形になった.それ以外は,研究費申請書直し.昨日までにつくった草稿をはじめから見直し,全体の整合性をとったり,すっきりさせたり.たたき台があるので,やりやすいかと思いきや,なかなか時間がかかる.やはりこの手の文章書きは,やり始めると中途半端には終わらせたくないし,なんと言っても,審査員に『この文章は,読みにくいな~』と思われてはしゃくだ.このようなプライドが必要なのか,そうでないのかはわからないが,少なくとも自分で納得がいく文章に仕上げたい.幸いにも,まだ1週間の直し期間がある.じっくり,しっかり,そして手早く直していこう.
それはそうと,やはり今のような氷見での活動では,落ち着かない.どうしても5時には出なければならず,じっくり,というより,まったりと過ごす時間がとれないのが残念な限りだ.来週・再来週と氷見連携研究室で開催する臨海実験の準備や本番で慌しくすぎると思うが,それが終わればお盆休み.そして私の氷見ライフが始まる.そうなったときに,じっくりと過ごそう.基本論文書き(時々イタセン餌あげ)に集中するが,煮詰まったら散歩をしたり,昼から温泉にいったり(期間中は『休暇』です),D論を書いていたころのような生活を送りたいものだ.
2011年7月28日 ゼミin氷見(その1)
前日からの大雨の影響を考慮して,臨海実習の下見こそ中止にしたものの,ゼミ1日目を予定通り氷見連携研究室でおこなった.
久しぶりの氷見だ.ゆっくりと室内を散歩したいところだったのだが,今日の私にはやるべきことがあった.そう,例の申請書書きだ.実は昨日,朝から大学で申請書を書き,午後はずっと別の会議.夕方から動物生態研究会に参加.さすがに疲れがでたのか,知恵熱か,夜自宅に戻った時には,体がなかなかの高温に.無理して自宅残業をやろうかとも思ったが,先を考えて早めに休むことに.結局これがよかったのか,今日は朝からすっきりとした頭で,限られた時間の中で申請書書きを効率よく進めることができた.
そしてどうにか,と言うか,かなり無理をしたが,夕方にはすごい大雑把ではあるが,申請書類ができた.ここで,本来であればじっくりと読み直すところなのだが,時間がない.特に,早めに共同研究者に申請内容を知らせ,必要に応じてコメントをもらいたい.ということで,言い訳をたっぷり書いたメールと共に,共同研究者に原稿を送信.一週間以内に,それぞれの担当研究についての詳細な計画を考えてもらい,その間,私も全体的な直しをしていく予定だ.
これで,少しだけ時間のゆとりができた.そこで次は,明日締め切りの信州魚類研究会の講演要旨の作成に取り掛かった,,,と言いたいところなのだが,それは今からの自宅残業でおこなう.どこかで書いた要旨をつぎはぎしながら,形を作ってしまい,明日の朝には送ってしまおう.
明日は氷見ゼミ2日目.時間的なゆとりがあることを期待したい.
2011年7月26
日 申請書書き
頭痛は概ね改善した.ただ,今日は天候の関係もあり,予定されていた氷見実習の下見は延期.木曜日の午前中に行こう.
さて,講義や会議を済ませた後は,申請書書きに没頭した.いざ書き始めると,書けるものだ.全体で6ページ分を書くところで,イントロ部分で既に2ページまできた.あとは勢いで書いてしまおう.ただ,今の段階では単に書いただけ.当然ながら今後の読み直しが必要になる.が,細かいことを考えずに,書けることを書いてしまう方がいいことは,これまでの経験からわかっている.ということで,今週中は自宅残業もすべて申請書書きにあて,週末には仮完成の形で共同申請者に送ってしまおう.今のペースならば,悪くは無い.見直し期間も十分だ.しっかりとやるべき時にやってしまうのが,何事でも大切だろう.
さてさて,ついこの間7月になったばかりだと思ったのだが,気がつけば終盤だ.う~む,決して時間を無駄にはしていないつもりではいるのだが,やはり無駄も多いのだろうか.ま~現実と理想との兼ね合いをつけながら,やるべきことをやっていこう.
明日は予定では生態研.ただ,申請書書きの進捗状況次第では,大学に残ってパソコンと向き合うかも.ちなみに午後は会議で完全につぶれるので, 御用の方は,午前中に.でも仕事の邪魔はあまりしないでね.
2011年7月25日 頭の痛い週明け
締め切り仕事は盛りだくさんだし,学生のゼミ要旨はなかなか完成に近づかないし,頭が痛い,,,ということではなく,文字通りに頭痛がする.どうやら昨日の海水浴で,熱中症になってしまったようだ.確かに,海で泳いでいる中,帽子もかぶらずに炎天下で過ごしてしまった.熱中症対策の重要性を痛感した.今年の臨海実習の事前講義では,『経験者』としてその重要性を学生に伝えよう.
さて,今朝大学の居室に入り,パソコンを起動すると,,,つかない.一度電源を切り,再度つけると,『ぴーぴー』と言う音が.ついにパソコンが故障した.ここ最近,起動後すぐに再起動が始まったりすることが続いており,もしや!?と思っていたのだが,やはりそうだったか.そして通常ならば,ここで取り乱して,データーが~!とか,締め切りの仕事が~!とか,なるのだが,実はこの手のトラブルは経験済み.実は以前にもまったく同じ症状を経験したことがある.原因は,内臓メモリのゆるみ.
もちろん,修理の仕方もわかっている.おもむろにパソコンの側面を開け,内部を露出.ここで,ファンまわりにものすごいホコリがついていたので,これをきれいに除去.結果的に空冷性能も改善されたはずだ.エアコンと一緒で,エコに貢献するのであろうか.そして肝心のメモリへ.まずは一度手を洗って静電気をとりのぞいたのち,一度メモリをはずして,再度セット.これでOK.原状回復して電源を入れると,ホコリを除去した分だけ,いつもよりも快適なモーター音と共に,正常に起動した.もちろん,その後も順調.
ちなみに,因果関係が難しいが,今朝のパソコン不調には,別の理由もありそうだ.それは今日の夕方に納品された新規パソコンの存在.実は以前にも,新しい(今の)パソコンが来たのと同時に,古いパソコンが壊れたことがあった.パソコン同士,焼きもちをやいているのだろうか.白い服着た女の人が『以前も誰か連れてきたの?』と踏み切りで聞くあのシーンのような感じ.
ただ,今回はそのようなこと?が無いように,現在のパソコンはそのまま文章書きとネット関連で使い続けることにして,新規パソコンは画像とプレゼン用に使うことにしている.そもそもの購入理由が,現在のパソコンではメモリが足りなく,画像ファイルの扱いに時間を要したり,写真を沢山はめ込んだパワポファイルの扱いにも難があった.でもこれからは,ばりばりにプレゼンづくりができるはずだ!
ところで,これとは別に恥ずかしい失敗も.9月の海外学会の申し込みをしたのだが,どこをどのように書けばいいのかわからないところがあり,適当に書いていたら,私の文章が学会のHP上にコメントとして残ってしまったではないか...もちろん,つたない文章が,,,さらに恥の上塗りで,メールアドレスまで書いてしまった.恥ずかしい~.変なメールが来ませんように.
というわけで,細かいこと?をいつまでも考えても仕方がないので,いっぱい飲んで忘れるとしよう.で,今夜のお供は,週末に止まった氷見・小境海岸のお宿で購入した『どぶろく』.宿で食前酒として飲んで美味しかったので,晩酌用に2合を追加注文.さらにはお土産用に5合ほど購入.どぶろくだけの持ち帰りもできるみたいなので,今度近くに行ったときにも買いたいくらいだ.