過去のブログ 2010年 8-9月
2010年10月28日 悪夢ふたたび
今日は2回の講義とその合間の外回り仕事、そして科研費書類の提出、そして夜は生態研究会参加。こう書くと、実に内容が盛りだくさんだった気がする。確かに実務をこなすことができたし、生態研ではクマ対策として、予想以上に議論が盛り上がった。小さな研究会とは思えないほどの内容だった。白熱して、終わったときは夜の10時を回っていたので、多少疲れたが。
それと、昼の外回りの際に、ちょっと寄り道して調査道具を買い物。『クマスプレー』をゲットした!これでフィールドに出る際に気分が少しは楽になる。だが、夜の生態研での話を聞いていると、『ヘルメット』を被ったほうがいいようだ。来週の調査には間に合わないだろうが、早めに注文したい。山に入るような調査の時には、みんなで被ろう。おそろいだ!
そして、昨日に続いて悪夢が現実に。夕方、18時に講義が終わり、18時30分には生態研に向けて研究室を出なければならない。その少しの時間を有意義に過ごしていたのだが、そんな中で1本の電話が。来週行う野外調査のテレビ取材に関する打ち合わせだ。集合時間から撮影内容まで、結構詳しい打ち合わせを電話越しにした。それ自体はいいのだが、受話器を持つ私の目の前には、刻々と時を刻んでいくお湯入りのカップラーメンが、、、結局、昨日以上にふやけたラーメンで研究会前の空腹を満たすことになった。そろそろ3分というところで電話が鳴り、いやな予感はしたのだが、受話器をとってしまった。まさか「お時間大丈夫ですか?」と聞かれて、「今ラーメンができたので、後でかけなおしてください」とは言えないよな~。。。
2010年10月27日 こんな日もある
やることなすこと、すべてがイマイチな1日だった。
後期は木曜日のみに担当講義があるため、どうしても水曜日は講義準備の日になってしまう。そのため今日も2つの講義の準備に気をとられた1日だった。準備自体はまずまず満足のいくものができたのだが、どうしても他の仕事がまとまりを欠いてしまうのは否めない。
例えば、昨日から久々の実験として、とある『鳥』のDNA分析を開始。頼まれ仕事だ。昨日抽出したものをPCRした。が、結果はいまいち。そこで、DNA濃度を測定してみると、『0』、、、要するにDNAがまったく抽出されていなかったということだ。ま~、抽出法自体の開発が必要な実験でもあるので、この失敗そのものは大した問題ではないのだが、やはり気分はよくない。おまけに、明日以降の実験改良を考えていたら、分光光度計のセルを落として割ってしまった。買い換えなければ。。。
一方、来週から本格化するとある『魚』探しの野外調査。今日はその魚の情報収集も試みた。富山では『絶滅』と聞くことが多い魚なのだが、その根拠となる資料が乏しい。どうやら1930年代までさかのぼらなければならないことが書かれた文献は見つけたのだが、肝心の1930年代の文献を得ることができなかった。おまけに、隣県では沢山生息しているという情報が漠然とあったのだが、それもデマ。隣県でもきわめて少ないとのこと。結局のところ、富山県内において、生息の可能性が高い地域・水系というものは『存在しない』みたいだということがわかった。要するに、採れるも八卦、採れないも八卦。となると、勘が頼りだ。そんなことを考えながら地図を眺めていたら、いい場所が見つかった。来週はそこに行ってみたい。これでその魚が見つかったらすごいものだ。もっとも、クマが出てもおかしくない地域。近場で先週も目撃されているようだ。
当たり目に祟り目の最後。昼飯時、すぐに戻るつもりで廊下に出たら、学部長とばったり遭遇。現在話が進んでいる氷見の施設利用について、いろいろと指示をいただいた。大学の方でもいろいろとバックアップしてくれそうだとのことで、ありがたい限りだ。10分くらいだろうか、立ち話をした後に居室にもどった私を待っていたのは、ふやけたカップラーメン。部屋を出る前にお湯を入れていたのだ。すぐ戻るつもりだったのに、、、
明日は、もう少し形に残る仕事をやろう。とりあえず、科研費書類を完成させよう。
2010年10月25日 カツを食べ忘れた
体の調子も時間とともによくなり、エクササイズこそしなかったが、自宅残業も含めてほぼいつもどおりの日課をこなした。
結局日中は研究室でゆっくりと仕事をした。と言っても、最近の大仕事だったスナヤツメ論文の改訂を終わらせ、投稿先のCGへ返送した。もちろんweb上での作業。いつものことながら、「もう少し読み直すべきか、、、」との思いが尽きないのだが、『いつまでやってても、大して変わりない』と開き直って、思い切って返送してしまったのだ。もっとも、午前中は本文やレフェリー対応文などをしっかりと見直した。ま~、あとはなるようになるだろう。ちなみに私の好きな言葉は、『なせばなる。なるようになる。』だ。それはそうと、以前この論文を投稿したときには『カツ』を食べたのだが、今日は体調が十分に回復していなかったため、油っぽいものを食べるきが湧かず、カツは見送り。もしこれでリジェクトされたら、次回以降は必ず『カツ』を食べることにしよう。ちなみに昼飯は鳥そばとおにぎりとサラダ。
午後は会議に出席。その後、やや中途半端な時間が余ったので、メール対応に勤しんだ。それと野外調査の記録まとめ。時間のあるときにやっておくと、後が楽だ。そういえば、結局テレビ局からは連絡がなかった。ま~、取材を受けてもあまりうまい対応ができなさそうな内容だったし、明日の調査に行かなくてすんだし、善しとしよう。
明日はひさびさに実験だ。頼まれ実験がたまっている。1つ1つ確実にやらなければ。ただこんなに余裕をかましていると、もう一本の論文が帰ってきそうな。。。
2010年10月25日 風邪でダウン
土曜日は,合同希少種調査を実施.晴天にも恵まれて,クマも出ず,なかなかの調査だった.もちろん成果も上々.以前から調査を行いたいと考えていた流域をくまなく周り,幾つかの希少種の生息を確認.一方で,水路両岸がコンクリで固められていたり,1mの落差工が多数設置されているなど,生息地の悪化,分断化は避けられないようだ.そしてお決まりの外来魚も.今回発見された希少種の今後が懸念される.
ところで,調査から帰宅した後,熱を出し,風邪でダウンしてしまった.最近では例のない週3日の調査による疲れや子供からもらったウィルスのせいだろう.結局,日曜日までずっと寝込んでいた.幸いにして今朝はまずまず回復.リハビリしながら,ゆっくり仕事をしよう.ただ,まだまだ病み上がり.明日予定していた調査は,天候不順も加味して,中止にしたい.その代わり,金曜日はゼミを延期して,イタセンパラ調査!
2010年10月22日 調査週間
今週は調査が続く。今日も氷見へ行ってきた。イタセンパラ調査だ。なかなか良いものを見せてもらった。ただ、今日得たデータについても、今後の詳細な解析が必要だし、今後もまだまだデータの蓄積が必要だ。いずれにしても『世界初』ともいえる内容を含んだ、貴重なデータであることには違いない。問題は、誰がどうやってまとめるか?だ。もちろん、関係のない第三者に任せるつもりはないので、『我々』でやるべきだが、私は時間が無いし、学生も難しいだろう。やはり氷見のNさんにやってもらうべきか。いずれにしても論文になるほどのデータ処理までには時間がかかりそうだ。これに対して、部分的に『美味しいところ』をマスコミを含めて、広く発表するのも一策かもしれない。ただその際には、氷見やNさんに前面に出てもらい、地元の自然をしっかりとアピールしてもらうべきだろう。山崎研は協力者で十分だ。
さて、明日も朝から調査。県中央部の河川が対象だ。特にタナゴ類の生息現況がよくわかっていないので、この辺を明確にできればいい。もちろん、私の本職であるヤツメも確認したいところだ。
こんな中、論文直しがどうにか進んでいる。今朝の調査前と、先ほどの自宅残業とで、一通りの読み直しはできた。これならば月曜日には返却できそうな感じ。月曜日の昼飯は、『カツ』にしよう。
2010年10月21日 仮完成×2
体力的なつらさは残るが,そして準備の大変さは不変だが,一日2回の講義にも慣れてきた.特に,1限(8:45~)と5限(16:30~)の時間帯の担当なのだが,その間の時間の使い方に慣れてきた.
そして今日は,止まることを知らない事務仕事を片づけた後は,科研費書類作成を再開.どうにか仮完成までこぎ着けたので,事前確認のために事務提出.ついで,スナヤツメ分散論文の直し.レフェリーから求められていた再解析を追加して,本文改訂もどうにか形になった.これも仮完成ということにしたい.週明けまでに読み直して,完成させたいところだが,結構文章をいじっているので,再度の英文校閲が必要かも.全体の構成も見ながら判断しよう.ただ,さすがにそろそろもう一報の投稿論文も戻ってきそうなので,来週上旬には方を付けたいところだ.
ところで,クマ出没が止まるところを知らない.もっとも今が出没シーズンまっただ中なのだが,当初の予想通り(以上?)に出没件数が多いようだ.遂に市役所前にも出たとか.何故なのだろう?もちろん,お決まりの要因を指摘することは出来るが,ここでは敢えてちょっと違う視点からみたい.つまり,『今時のクマ』ということだ.『今時の若者は~,,,』というのは,言われてみたり,言ってみたりするフレーズだが,クマにも当てはまるところがあるのではないだろうか.要するに,昔だったら,山に餌が無くなったからといって,おいそれとは人里へは降りていかなかったのに,今時のクマは生まれた時から「ヒト」を知っている.物心ついたころから,生息地周辺には道路が通っていて,車が走っていて,遊び場の木の上からは建物が見える.ヒトへの警戒心が『昔』のクマとは違うと言えるだろう.そのため,『今時』のクマにとっては,人里に下りてくることに躊躇が少ないのかもしれない.ちなみにこの考えは,私のオリジナルではなく,どこかで聞いたことを参考にしている.いずれにしても,調査中に出会いたくないものだ.ちなみに,今日の夕方,とあるテレビ局から取材に関する問い合わせがきた.当初予定していた調査と関連していたのだが,『クマのためにその調査を躊躇しています』と正直に答えておいた.もっとも今後の状況次第では,『その調査』へも行くかも.
2010年10月20日 仕事が詰まってきた
野外調査が増えてくると、どうしてもデスクワークが滞ってしまう。論文直し、科研費書類書き、そして講義(×2)の準備、これらが今週の最優先課題だ。しかし、野外調査のデータ、特にデジタルデータや標本の整理も早めにやっておかないと、後でややこしくなることも経験的にわかっている。結局、今日も朝一の仕事は、昨日の調査のまとめだった。次に現実問題として、明日の講義準備。使いまわしのスライドでしのぐ腹積もりだったのだが、微妙に内容が違ったり、話の構成が違ったりするため、そしてついついスライドをビジュアル化したくなるため、これらの対応で時間がかかってしまう。結局、明日1限目の講義準備は大丈夫として、5限目の教養講義は一通りのスライドを並べた状態。直前にも手を加えよう。ただ、論文直しも科研費ものんびりしてはいられない。これらも明日中に目処をつけたいところだ。
ところで、クマ騒動が続いている。特に昨日調査で訪れた県東部では、「今朝」出没したとのこと。そのため、今日は対応のために、市内が大変なことになっているとか。一日遅かったら、調査もできなかったかも。そして今日の件も含めて、最近は海辺でもクマが出る。これではどこに行くにしても、調査の際には気をつけねばならないようだ。
2010年10月19日 出会わず
結果的に、クマに出会うことは無かった。だが近場にはいたとかいなかったとか。やはり今の時期には、うかつに川に入ることはできないようだ。しばらくは町の近くで調査をやろう。
そして今日は、予定通りに午前中は県東部へ。ねらいはズバリ『カンキョウカジカ』。北大の出身研究室からの頼まれものだ。水族館の方の案内もあり、場所はよかった。が、そもそも密度が低いようだ。結局5個体を採集。っと思ったのだが、最後の一匹が、バケツにいるうちから動きが違う。それまでのカンキョウカジカは、割とのんびり動くため、バケツ内では簡単に素手で捕まえることができた。ところが最後の一匹は、ひたすら逃げ回る。そしていざ捕まえてみると、頬のあたりに棘が。どうやら『アユカケ』のようだ。とりあえず全個体の鰭をエタノール固定して、現地に放流した。北大でのDNA分析結果で種判別を確定してもらおう。
そして午後、氷見へ。保護池調査の手伝いの後、フィールドへ。とある調査の試しを行った。で、結果は良好。金曜日に本調査を行うことにした。良い結果が得られることを期待したい。うまくいけば、『世界初!』だ。大げさだが。
さて、調査は楽しいのだが、研究室に戻ると仕事が山積み。明日は授業の準備をやらねば。科研費書類は今夜のうちに。
2010年10月18日 週明けダッシュ!
週末はほとんど仕事にならなかったので、週明けの今日は仕事に専念した。ただ、やるべきことは盛りだくさん。もろもろ考えた末、スナヤツメ論文の改訂を最優先した。が、、、大学で待ち構えていたのは、大量の「お仕事」メール。そして催促の電話。先週金曜日に野外調査に出ていた間に仕事メールがわんさか届いたのだ。最近、金曜日のメールは少なかったので安心していたのだが、やはり授業が始まると、何かとせわしなくなるようだ。結局、11時ころまでメール対応。これで事務仕事は大方片付いた。ここでいつもなら、昼飯まで流すのだが、今日は短時間でも無駄にはできないと、論文直しに勤しんだ。その甲斐あってか、夕方までには後一歩のところまで到達。ネガティブコメント対応の再計算をスタートさせて、今日の作業は終わり。結果は明朝には出ているだろう。ただし、明日は朝から野外調査の予定。
まずは頼まれていた「カジカ」を採集しに行く。富山県版レッドデータ改訂のための現地調査も兼ねているのだが、「カジカ」が取れたらDNA標本用に鰭だけ持ち帰る。あとは体サイズ等を記録したら放流だ。その後は氷見でイタセンパラ調査。今月はこの手の調査が続きそうだ。ただ、やはりクマは怖い。今日も「カジカ」情報を得るために、水族館の方と電話で話していたら、「カジカ」が多いところはクマも多いとのこと。う~む、頼まれサンプルは少しでいいかな。
帰宅間際、とある新聞社から電話があった。何でもイノシシ対策として、『飢えさせる』のだとか。どのようにするのか、イマイチわからない。何をどうやって飢えさせるのだろうか。コメントを求められたので、野生の餌の過度な利用による生態系への影響とか、他地域への移動とかの『問題点』を多数指摘しておいた。それにしても、何のことやらよくわからない。
さて明日は、クマを『遠く』から見たいような、見たくないような。
2010年10月15日 充実の調査
実に久しぶりだ。やり遂げた!という充実感を伴う調査は。
午前中はNさんを含む氷見市の方々が来室され、理学部長を交えて意見交換。来春から、氷見の施設を山崎研で利用できる方向で話が進んでいる。詳細は未だ書けないが、イタセンパラをはじめとした研究が発展することが大いに期待される。
そして午後は氷見でのイタセンパラ調査。かなりしっかりとした調査を行った。そして収穫も盛りだくさん。ただ、これこそ近々論文化を目指すのだろうから、今は詳細は内緒にしておこう。
2010年10月14日 講義2つは疲れる
今日は1限目に学部講義、3-4限は会議、5限は教養講義。ほぼ拘束されっぱなしだった。講義は立ちっぱなし、しゃべりっぱなし。会議も今日は(?)気を抜けない内容だった。さすがに疲れた。夜の日課である子供の寝かしつけの際に、私も一眠りしてしまい、目が覚めた後はボーっとしてしまい、何もやる気がおきない。よって、自宅残業とエクササイズは無し。
ところで、教養講義だが、狭い部屋に100名くらいの受講者。立ち見も出た。でも意外にも居眠りする学生が少なく、こちらはスライドを使いながらひたすらしゃべっているのだが、結構しっかりと聞いてくれている。となると自然とやる気がでて、さらに熱がこもったしゃべりに。これはもちろんいいことなのだが、結果的に体力の消耗が激しい。でも来週もしっかりとやろう。
さて、明日は氷見でイタセンパラ調査だ。午前中は関連する案件で、打ち合わせがあるかも。空いた時間に科研費申請書類を完成させてしまおう。
2010年10月13日 講義準備
今日は午後の教授会以外は、明日の講義の準備を中心に行った。特にスライド準備。朝一の生態学の講義は教科書があり、その図を使うので、そこまで時間はかからなかった。一方、夕方の教養講義の準備はなかなか大変。明日の話題は「野生生物の現状と課題」。今後、生物多様性の各階層における詳しい話をするので、まずは現状を理解してもらうのが狙いだ。ただ、話すことは多い。とりあえず、生物多様性に対する3+1の危機、を軸に話をすることに決めたのだが、関連するスライドを探したり、作ったりするのに時間を要した。もちろん今週から始まったMOPの話題もいれる必要がある。
ところで、明日の講義にも関連するのだが、クマについて少し。最近、出現が多発しているツキノワグマのことだ。今年は、いわゆる「どんぐり」が不作で、クマにとっては餌不足になり、それもあり人里への接近・出没が増加しているとのこと。ところで、富山のクマの個体数は、今後どう変化するのだろうか?あるいはこの100年でどう変化してきたのだろうか。今朝、こんなことを考えながら、歩いて大学に向かっていた。
一般には、あるいは西日本では、人間活動の活発化により、クマ個体数は減少している、との認識だろう。富山も概ね同じ状況と考えられている。では、100年前の富山にはわんさかクマがいたのだろうか?イノシシ関連で聞いた話では、江戸末期から明治にかけてはイノシシはそこそこいたが、大正から昭和初期には、ほとんど出没しなかったとか。なぜならば、山が丸坊主。薪として利用するために木々を伐採したり、山を切り開いて農作物をつくったり。見方によっては、山は今よりはるかに荒れて(木がなかった)いたらしい。そして大型哺乳類は格好の食料だろうから、見つかったら狩猟されていたのだろう。そう考えると、今のクマは、100年前から同じ個体数を富山で維持してきたのだろうか。あるいは近隣から移入したか、それとも戦後に急速に個体数増加を遂げたのか。それを明らかにするには、文献資料も重要だが、遺伝子解析も有効かも。ただ、かなり短いスケールでの集団履歴(デモグラフィー)を解析する必要がありそうだ。
そして今後、クマ個体数はどうなるのだろうか。減少の一途をたどるのか、あるいは個体数減少によって空きニッチが生じ、これを利用して(一時的に)指数関数的な個体数増加が起こることも可能性としてはある。ただ、仮に餌や空間の資源があったとしても、生息地の分断化などの影響は今後ますます顕著になるだろう。これも伴い、アリー効果などにより十分な個体数回復が見込まれないかもしれない。
それはさておき、われわれの活動には現実的な問題がある。野外調査をどこまでやっていいものだろうか。氷見のイタセンパラ調査とか、湧水ヤツメ調査とかはさすがに大丈夫だろう。一方、今後本格化する予定だった、希少種調査で山に入る予定がある。大丈夫だろうか。実際には、クマにであったり、襲われたりする確率はそこまで高くないだろうが(例年よりは高いだろうが)、万が一にも襲われては大問題だ。県から「警報」まで出ているのに、無防備に山に入って、、、と怒られるだろう。もちろん私も学生も実害を受けるのは嫌だ。当面は様子をみながら、安全そうな場所での調査を続けよう。
2010年10月12日 連休明けも盛りだくさん?
やったこと自体は多かったのだが、全体に生産性は低かったかも。まずはようやく科研費書類を書き始めた。昨年の不採択申請書があったので、それをベースに書けばすぐに書けるだろうと高をくくっていたのだ。が、いざ書き始めてみると、当然ながら採択されるように内容も書き方も改めなければならないし、なんと言ってもやりたいことが次から次へと出てくる。今日のところは、研究目的の2ページを文字でびっしりと埋めた段階で終了。明日以降に他の部分も書きながら、推敲していこう。
実験は学生任せ。一緒に学科の3130を使いにいった。310でPOP4を使うよりも、さすがにきれいに読める。塩基配列はこれで大丈夫だろう。あとはフラグメント解析さえできれば。
その他は、週末の調査計画を練った以外は、講義の準備。大学では教養講義のスライド作り、自宅では学部講義のノート作りに勤しんだ。いよいよMOPが始まったので、新着情報を適宜講義で紹介していく予定。教養講義はまさに生物多様性がテーマなので、実にタイミングがいい。それと、やはりご時世なのか、受講者が多い。今日の時点で102名の受講だ。2年前は40名もいなかったのだが。
さて明日は、午前中は学生の3130の確認と午後には会議。空き時間を有効活用して、科研費と講義ノートの準備をしよう。論文直しも終わらせてしまいたいのだが、、、
2010年10月11日 連休盛りだくさん
今は連休最後の夜。この三日間は盛りだくさんだった。オープンキャンパスは、3年生がほとんどこなかったみたいなので、研究室としてはイマイチ期待はずれだったが、同時期に砺波高校の先生・生徒さんが来室。遺伝子実験の説明をした。
そしてその夜は、山崎研10周年を祝うパーティー、、、と書くと聞こえがいいが、要するに山崎宅のみである。博士課程のNさんご家族にも参加いただき、またOBOGのA君、Nさんも遠路?参加してくれた。なかなかの盛り上がり。
で、今日は家族で釣りへ。近場の四方漁港でサビキ釣り。型は小さいが、メジナ、アジ、クロダイを合計29尾。なかなかだった。すべて持ち帰って、刺身にして美味しくいただいた。
明日から研究再開。週末の調査にむかって準備を進めていこう。
2010年10月8日 ダイエット!?
最近、お腹の周りがちょっと気になり始めた。そのため軍隊式エクササイズを再開したことは以前書いた。今のところ、継続中。余分な脂肪が無くなることが期待されるし、筋力アップによってこれからの野外調査にも有益なはずだ。そして今夜は、エクササイズの後に下半身浴なるものをやってみた。残り湯につかるだけなのだが、とりあえず15分くらいつかってみた。すると風呂から上がって1時間経った今でも汗がにじみ出てくる。効果テキメンか?もっと長時間つかればいいのだろうが、さすがに時間がないので、今日はこれくらい。
ところで、今日は講義も会議もなかったので、久しぶりに朝から論文直しに取り組むことができた。その甲斐あって、1人のレフェリーのコメント対応を残すのみ。もっともそのレフェリーは唯一ネガティブなコメントを書いている人なので、求められている再解析を含めてまだ時間がかかりそう。だが、同じ時期に投稿したカワヤツメ論文が、さすがにそろそろ戻ってきそうなので、今のうちに論文直しを仕上げておきたい。
ということで、しばらくは実験をやらないかも。実験が一区切りついているのが幸いだ。だが、やるべき実験は多数ある。早め早めに対応しよう。
明日は理学祭が開催される。私もちょっと顔を出すが、それと同時に県内高校の先生と生徒さんが来室。毎年行っている遺伝子実験の指導だ。そしてそれらが終わった夕方には、山崎宅飲みを開催する。研究室メンバー全員とOBOGが参加してくれる予定。盛りだくさんな一日になることが期待される。
2010年10月7日 講義開始
私が担当する講義は今日が初日。1限目は生物学科3年生向けの生態学に関する講義。ただし、1単位講義のため、今日はガイダンスのみで早く終了。来週から本番だ。一方、5限目は教養講義。こちらは初日からみっちりと話をしてきた。ちなみに内容は生物多様性。2年前にも担当したのだが、そのときは40名にも満たない受講者だった。それに対して今日は70名くらいはいただろうか。生物多様性への関心の高さが伺える。ただし、COP10を控えて関心が高まるのはいいことだが、COP10はあくまでもスタート地点だ。少なくともCOP10から2年間、日本が議長国としての責任を負う間に、国内で生物多様性に関する法整備や規制などが進むことが予想される。そのような認識が大切、ということが、今日の講義の主目的だった。何はともあれ、久しぶりの講義は疲れた。
講義の合間は、論文直しに集中することができた。と言ってもようやくイントロ対応が終了。明日もできる限り進めたい。
2010年10月6日 来客
大学時代の後輩が来富した。魚のフェロモンを主に研究している。今日の午前中はその対応。そして4K会議。
4Kとは、このサイトでは書いたことが無かったかもしれないが、富山大学の研究プロジェクトのひとつとして、標高3000mの立山連峰から水深1000mの富山湾まで、高低差4000mを対象とした研究がなされている。私もこれに参加しているのだが、略して4Kプロジェクトと呼んでいる。もっともこの呼び方は私だけだろう。今日の会議では、今年度のフォーラムなどの話し合いがされた。
午後は、共同研究で行っている認知度の高い淡水魚類のシーケンス結果をまとめた。ミトコンドリアDNAのctyb領域の全長を読んだ。部分的にはいろいろな生物で読んだことがあるのだが、全長となるとはじめてかも知れない。約1000bpなのだが、3分割して読んでいる。といっても、真ん中が約1000bpもあり、3130さま様だ。
さて、明日はいよいよ講義が始まる。とりあえず、準備はできたので、気が楽だ。それにしても、講義も大切だが、いい加減に論文を直さなければ。幸い実験はひと段落したので、明日の空き時間は論文直しに取り組もう。
2010年10月5日 機嫌を損ねた?
山崎研の強力な武器であるABI310シーケンサー.最近も連日稼働させ,シーケンスやらマイクロサテライトやらのデータ取りに頑張ってもらっている.ただ,今年の卒論生は全員310を使用する研究をやっていて,だんだんとその実験も本格化してきた.そして私も次から次へと実験をこなしている.それと共に,310のレーザー出力が,徐々にではあるが低下している.そこで,負担を低減させるために,シーケンスを大学共通機器でやることにした.ABI3130だ.残念ながら16本ではなく4本キャピラリーなのだが,これでも随分と楽ができる.ということで,今日から使用開始.今のところ経過は順調なようだ.
3130は別の建物にあるので,途中経過を見終えて,研究室に戻ってきてみると,,,なんとイタセンパラ・マイクロを稼働させていた310のレーザーが止まっていた.なぜだ?さすがにレーザー切れになるほど劣化はしていないはず.多少部屋の空気がこもっていたので,機械の温度上昇によるストップか?それとも『浮気』をしたことで,機嫌を損ねたのだろうか.そういえば,以前にも新しいレーザー管の購入を決めたとたんに,レーザーが切れたことがあった.考えてみると,310は,山崎研では私に次ぐ古株だ.私も愛着をもっているので,RUNボタンを押した後,『がんばれよ』と心の中で語りかけながら,モニターの右上を軽くたたくのを習慣としている.『失敗しないでね』というおまじないみたいなものだ.
何はともあれ,まだまだ310には頑張ってもらわなければ困る.先ほど改めてRUNしたものが,明日の朝,無事に完了していることを祈りたい.
2010年10月4日 再開
大学では、今日から講義再開。構内に学生が沢山いた。ただ、4月の時ほどの混雑さは無かった気がする。みんな慣れてきたので、自分の受ける講義のためだけに構内を動くようだ。4月の段階では、何するわけでもなく、廊下とかにたむろしている印象が強かったのだが。
さて、私の講義は木曜日に2つだけ。「だけ」と言っていいだろう。何せ、前期には毎日講義があり、加えて学生実験もいくつか担当していた。それに比べれば、後期は楽だ。ただ、講義の準備はしっかりと行う必要がある。特に生物学科向けの講義は、新たに担当するもの。毎晩、自宅残業として、ノート作りに勤しんでいる。1単位講義であることと、教科書があることが、せめてもの救いだ。
ところで、再開というと、今日から約1年ぶりに再開したことがある。それは夜の運動。一時期流行った軍隊式エクササイズを再開した。約30分の運動だが、汗だく。終わった後は、二度目のお風呂に入って、さっぱり。そして二本目のビールを、、、運動の意味があるのだろうか?で、1年間前は、臨海実験に向けて体を引き締めることが運動の目的だったが、今の目的は明確。メタボ対策だ。お腹周りがかなり気になってきたのだ。これまでの経験上、1週間も続けると、ずいぶんと引き締まる。継続は力だ。これからの野外調査に向けてもいい準備になるだろう。バリバリ動いてやるぜ!