興津 良太さん(2018年卒業)
興津 良太さん(2018年卒業)
興津 良太さん(2018年卒業)
神奈川県 横須賀市役所 北下浦行政センター在籍(2021年9月時点)
私は現在、地方公務員として横須賀市役所に勤めています。業務内容は、管轄地区の町内会の管理、観光協会の事務局、あるいは社会福祉協議会や民生委員、児童委員協議会など、外郭団体の事務局機能などがあります。
今の職業を選んだきっかけは、昨今ではSDGsをよく耳にしますが、学部の中で、サステナブルツーリズムやエコツーリズムなどの授業でそうしたことを勉強していたことです。2年生の時にゼミ活動の一環で発展途上国への研修旅行に参加したのですが、現地で出会った地域住民の方が「自分の生まれ育った土地に感謝している、その土地のために自分の力を還元して守っていきたい」とおっしゃっていたことが忘れられず、「自分の土地を守るという持続可能な形があるんだな」と、まさに授業で学んだことを実感した瞬間がありました。
その時から、自分の生まれ育った地元の人や土地など、そういうことに自分も貢献したいと思い始め、帰国してから引率してくださった先生にその思いを伝えたところ、「公務員なんていいのでは?」との一言をいただきました。そこから公務員を目指そうと思い、3年生の春から公務員試験の勉強を始めました。今でも、この途上国への研修旅行が自分の仕事の原点だとよく思い出します。
国際観光学科で学んだことが、現在の仕事にどのように役立っているかというと、何をするにしても観光と関連しているな、と感じることが今の仕事で多々あることです。観光学を勉強する前は、旅行に行くことが観光だな、くらいに感じていたのですが、学科で学んでいくうちに、観光地を守っていく保全活動だったり、経済的な側面から地域を活性化することだったり、あるいは人を輸送する飛行機や電車だったり、お客様を笑顔にして帰っていただくホスピタリティだったり、と多くのことが観光に繋がっている、と感じ、観光という概念が変わったことはすごく良かったです。観光的側面、つまり多方面から物事を捉えることができるようになり、仕事でも1つのタスクに様々な観点から取り組めています。
地元の話ですが、高齢化と人口減少がすごく進んでいる横須賀市で、それでも住み良い街をつくるために何をしたらいいか、と考えることが多々あります。何をしたら住んでいる方々を満足させられるか、訪れる方々にどうしたらこの土地を魅力に思ってもらえるか、そういったことを考えながら仕事をしている時にも、大学での4年間の学びは役立っています。例えば、社会福祉協議会や民生委員児童委員協議会の仕事は、専ら福祉のことと捉えがちですが、ホスピタリティで勉強していたことが案外役に立っていて、社会福祉の対象の方々に、どのように要望に寄り添い満足いただけるサービスを提供できるのか、などと考えることができます。
それから、勉強とは関係ない話ですが、国際観光学科で、本当にいい仲間がたくさん出来たことは、かけがえのない宝となっています。やはり旅行が好きだったり、流行に敏感だったりなど、自分と同じ価値観や趣味をもった仲間がたくさん出来たので、今でもその仲間と遊びに行ったりして、こうした仲間は一番の財産になっています。