フィンランドはこんな国です


4年生女子 

・なぜ私が留学したか

私は3年秋学期から4年春学期までの間フィンランドのヤムク応用科学大学に交換留学をしています。交換留学では東洋大学に在学したまま、学内プログラムでは最長の1年間、海外で専門分野について学ぶことができます。また、留学先の授業料が免除される上、東洋大学からの奨学金支給もあり、金銭的な負担が少ないです。

留学先を選んだ理由は、持続可能な観光について学び、視野を広げたいと思ったからです。フィンランドでは観光分野でも環境問題に積極的に取り組んでいることや、ヤムク応用科学大学ではアジアの観光を取り扱う授業があること、また多くの国から留学生を受け入れていることを知り、日本や観光について、自分が常識だと勘違いしていたことについて、違う環境で育った人の考えに触れることができると思い、留学を希望しました。

 

・日本との違い

実際に留学に来てみて、特にいいなと思ったことは多様性とその受け入れです。少なくとも、大学のある町、ユヴァスキュラでは留学生や移民の方が多く、様々な年代、国籍の方がいらっしゃいます。例えば、学食でも街中のレストランやファストフード店、スーパーでも、アレルギー表示と同じようにビーガンなどの様々な食事制限のための表記・選択肢があり、ただいろんな人がいるだけではなく、それを受け入れている社会が素敵だなと感じています。言語面では、スーパーやバスなどでも英語が通じるので日常生活で困ることはないです。友達と集まって私以外全員フィンランド人のときも、フィンランド人同士の会話でさえ英語を使ってくれたり、私がフィンランド語を話すとなるべく簡単な言い回しで返してくれたり、日々彼らの温かさを感じます。

逆に難しく感じたことは、フィンランドはセルフサービスが多いことです。はじめはそれを知らず、勝手に自分でしていいのか、誰に聞けばいいのかわからないこともあり、少し困りました。またワークライフバランスの良さから、お店の営業時間や学校の対応時間などは短めで、必要なものがすぐ手に入らない事があるので、余裕を持つことが必要でした。ただ、全体的な文化に関して、特にほかのヨーロッパ諸国と比べると、人との距離感などは日本と近いと思います。


・留学経験を踏まえて

フィンランドに留学にきて、たくさん旅行もして、いろんな国のいろんな価値観を持った人と関われたことで、「自分が本当に価値を感じること・したいことはなにか」を初めてちゃんと考えることができたと思います。今後について、卒業後の進路について、具体的に決まっていることはまだありませんが、日本で今まで見てきた生き方がすべてではないということに気が付けたので、もし日本で就職をしたとしてもその先の自分の人生における選択を、周りの環境や状況を言い訳に諦めないようにしていきたいです。

 

・最後に

1年もの間、世界のどこかのもう一つの大学で、違う文化に浸りながら勉強できるのは大学生の特権です。留学の間に人生が大きく変わる、という人はそう多くはないかもしれませんが、今後の人生を変えうるできごとにはなると思います。私にとっては、より多くの選択肢があることに気が付き、自分自身を知り、留学前とは別の方向へ舵を切るきっかけになりました。少しでも興味のある方はぜひ、学部・大学の授業やサポートを活かして、機会をつかんでいただきたいです。