テーマ
「多元的自己」
問題意識
現在の若者の友人関係について、広く浅い希薄な友人関係であるや、SNSの流行により友人間のコミュニケーションのあり方が変化したといわれている。
このことに興味をもったため、友人関係について調べると、「多元的自己」という概念を見つけた。
「多元的自己」とはどのような自己なのか、またどのような特徴や影響があるのかについて調べたい。
基本概念
「多元的自己」
●菅原健太「高校生における自己の使い分けと友人関係の使い分け」より
・「様々な自己を使い分けつつも、それらが全て自分らしいと感じられるような」新たな自己意識
・使い分けても親密でありうる関係性が存在する
・いずれの自己も真であるような新たな自己の構造が生まれつつあり、それこそが使い分ける複数の関係性を、いずれも親密なものとしうるもの
・「自己が未定的であり確立的である」奇妙な状態
・「多元的自己論」とは、浅野智彦や辻大介、岩田考などを中心とした考え方であり、いずれにも共通するのは、
①現代においては単一の・確固とした自己とは異なる、複数の・可変的な自己が現れていること
②しかしそのような自己は、通常想定されるような不安定な自己とは異なること の指摘である。
浅野はそのような自己について「個々の文脈においてそのつどの自分らしさを表現していながら、そしてそのことを大切なことと感じながら、それらの間には必ずしも一貫性が保たれていないような」自己としている。
(浅野智彦「友人関係における男性と女性」1995 より)
●辻大介「若者の親子・友人関係とアイデンティティ」より
・浅野智彦 1999 「親密性の新しい形へ」より
「複数の自分のどれもが本当の自分であるというような」多元的な自己
・辻大介 1999 「若者のコミュニケーション変容と新しいメディア」より
自我構造の模式図
・一元的自我:その中核から離れた「部分をもってする付き合い」は「心の深いところ」や「本音」を隠した表層的で希薄な対人関係。全面的で親密な関係がある一方、部分的で表層的な関係もある。
・多元的自我:複数の中心を持ち、複数の円(identities)がゆるやかに束ねられた自我構造。部分的な関係は同時に表層的でない関係でもありうる。
●木谷智子、岡本 祐子「青年期における多元的自己とアイデンティティ形成に関する研究の動向と展望」より
・浅野智彦 1999 「親密性の新しい形へ」より
「ひとつの自己のイメージによってはとらえきれないものであり、場面ごとに出てくるいくつもの自分のどれもがそれぞれに自分らしいものである」
・辻大介 2004 「若者親子・友人関係とアイデンティティ」より
「場面において異なる自己をもつこと、明瞭な自己意識をもつこと」が定義
「本当の自分が複数ある」が概念
つまり、多元的自己とは…
①複数の自分があり、そのどれもが自分らしい
②しかも、その自分らしさがどれも明確・親密である
主な研究者と論文
・辻大介
現職:大阪大学人間科学研究科 人間科学専攻,准教授,専任
研究内容、専門分野:コミュニケーション論、メディア研究、社会学
所属学会:関西社会学会、情報通信学会、社会言語科学会、日本マス・コミュニケーション学会、日本社会学会
論文:2004「若者の親子・友人関係とアイデンティティ : 16~17歳を対象としたアンケート調査の結果から 」(以下辻論文とする)
・浅野智彦
現職:東京学芸大学人文社会科学系社会科学講座社会学分野、教授
専門分野:自己論、物語論、若者文化論
学会における活動:日本社会学会、関東社会学会、日本社会学理論学会、国際社会学会の会員。日本社会学会理事(2015年〜2018年)、関東社会学会理事(2005年~2009年、2011年~2015年)、日本社会学理論学会理事(2006年~2011年、2014年〜2016年)。国際社会学会第34研究委員会の副会長(2010年~2014年
論文:1999 「親密性の新しい形へ」 『みんなぼっちの世界ー若者たちの東京・神戸90's・展開編ー』41-57 恒星社厚生閣(以下浅野論文とする)
辻論文の調査結果のまとめ
●概要
首都圏30㎞内に在住し、親と同居する16~17歳を対象
層化2段無作為抽出法によって選び出した800人に対して、2002年に調査票を郵送で配布・回収
有効標本数387票(有効回収率48.4%)
●設問(自己意識に関する)
「はい/いいえ」の2択式の設問
①私には自分らしさというものがある =自分らしさの感覚
②どんな場面でも自分らしさを貫くことができる =自分らしさの一貫主義
③自分がどんな人間が、はっきりわからない =自己像の不明確感
④どこかに今の自分とは違う自分があると思う =”仮の自分”感覚
⑤本当の自分は一つとは限らないと思う =多元的自己感覚
⑥話す相手によって本当の自分と偽りの自分を使い分けている =本当/偽の自分の使い分け
⑦話す友達によって、自分のキャラ(性格)が変わることがよくある =キャラクター切り替え志向
●結果
・自己意識に関する諸項目の関連と男女差について
自己像の不明確な者は、自分らしさの感覚は持ちにくく、自分らしさの一貫性も乏しい。また、”仮の自分”感覚が高く、本当/偽の自分を使い分けるものが多い。
キャラクター切り替え志向では、多元的自己感覚、本当/偽の自分の使い分け、ともに有意な正相関がみられるが、後者の相関値のほうが高く、相手によって自己呈示が変わるのは、複数の(本当の)自己よりむしろ、仮面的な役割演技をする/しない面がより大きい。
「⑤多元的自己感覚」と「②自分らしさの一貫主義」、「③自己像の不明確感」に相関がみられない。つまり、自己が多元的に感じられるからといって、必ずしもアイデンティティの動揺や拡散につながるわけではない。多元的でありつつも、安定したアイデンティティを保ちうるということだ。
・アイデンティティの3類型の分布
アイデンティティ”不定型”=「③自分がどんな人間か、はっきりわからない」に肯定
アイデンティティ”多元型”=「③自分がどんな人間か、はっきりわからない」に否定、「⑤本当の自分は一つとは限らないと思う」に肯定
アイデンティティ”一元型”=「③自分がどんな人間か、はっきりわからない」に否定、「⑤本当の自分は一つとは限らないと思う」に否定
と3つにラベリングすると…
自分らしさの感覚:多元型≒一元型
自分らしさの一貫主義:多元型>一元型
”仮の自分”感覚、本当/偽の自分の使い分け:不定型>多元型>一元型
よって、多元型は一元型と同等の安定したアイデンティティとみなすことができ、不定型(アイデンティティの未確立)とは区別されるべきものだといえる。
しかし”仮の自分”感覚からでは、不定型と一元型の中間にあたる値が示されているため、一元型よりアイデンティティの不安定につながるところもあるようだ。
・自己意識と親・友人との関係について
重要となるのは、親とのあいだで被理解感や信頼感が得られるかどうか。
不定型は、親子関係・友人関係のいずれについても、満足度や被理解度感・信頼感などが概して低く、また、友人に対する場合に対面よりも電子的コミュニケーションに親和的で、携帯電話によって家族(親)を疎隔する傾向にある。
多元型も、友人との電子的コミュニケーションに親和的だが、親との関係満足や被理解感・信頼感は高く、携帯電話によって家族(親)を疎隔する傾向も不定型よりは弱い。
●まとめ
多元型のアイデンティティ(複数の自己の並立)は、従来のアイデンティティの拡散や動揺(自己の未確立)とは区別されるべきもの。
多元型のアイデンティティを有する者は、対人関係、特に親子関係における満足度や被理解感・信頼感が、一元型とは同程度かそれ以上に高い。(複数の自己に拡散することなく、安定したアイデンティティに束ねられていることが起因するのかもしれない)
浅野論文の研究結果のまとめ
●概要
青少年研究会が実施
1992~1993年にかけて杉並区と神戸市の若者(16~30歳)を対象
友人と付き合っていくときに取られる基本的な態度、方向性に関して
●結果
・質問項目(詳細な記載なし)どうしの関連の強さのもとに判断すると、友人関係のパタンについて3つの要因(因子)を取り出すことができる
(それぞれの因子と関連の深い特性(質問項目に基づく)について記述する)
①遠心志向因子
少数の友人より、多方面の友人といろいろ交流するほうだ
ひとりの友人との深いつきあいを大事にするというよりは、浅く広くつきあう方
友人の数は比較的多い
=「社交的」
②求心志向因子
友人関係はあっさりしていて、お互い深入りしない
友人といるより、ひとりでいる方が気持ちが落ち着く
友人と一緒にいても、別々のことをしていることが多い
=「内向的」
③状況志向因子(=多元的自己)
つきあいの程度に応じて、友人と話す内容は違うことが多い
いろいろな友人とつきあいがあるので、その友人同士はお互いに知り合いではない
ある事柄について、我を忘れて熱中して友人と話すことがよくある
→回答者全体の1/3を占めている
(ちなみに他の2つの因子ポイントをそれぞれ一位とするグループもほぼ全体の1/3ずついる)
つまり、今日の若者のほぼ1/3程度が、多重人格になじみやすいようなスタイルで友人とつきあっているのではないかと推測できる
・状況志向因子(多元的自己)について
なにを意味しているのか
(1)自己の複数性
つきあいの程度によって異なる顔をみせることができる
つまり、複数の自己を使い分ける能力が相対的に高い
(2)関係の相互隔離
彼(女)が、ある友人と結んだ関係は別の友人とのそれからは切り離されている
つまり、複数の友人が相互に重なり合わないよう隔離されている
それゆえ、相手の不信を招くことなく複数の自己の使い分けが可能
(3)その都度の没入
だからといって、彼(女)たちがいつでも相手に対してクールに距離を取り、仮面をかぶって役割演技ばかりしているのかというとそういうわけでもなく、
相手との関係に没入し、熱中して話をする機会も相対的に多い
・状況志向因子と自己の多元性との関連
※表中の+(-)は各質問項目(に対する肯定的な回答)と因子の得点との間に正(負)の関係があることを、そして*の数はその関連の強さをそれぞれ表している
結果
状況志向因子の強い人たちは、場面によって異なる自分を使い分けている
しかし、彼(女)らは同時に「どんな場面でも自分らしさを貫くことが大切だ」と考えている
したがって、それら複数の「顔」は単なる役割であったり、本当の自己を隠す偽りの自己あるいは仮面のようなものではない
複数の「私」の間で「自分がどんな人間かわからなくなることがある」
明確な自己イメージをひとつに限定できないけれども、どの自己もそれなりに自分らしいのだから「自分らしさがあると思う」
●まとめ
・今日の日本社会に生きる若者のかなりの多くの部分が多重人格になじみやすい友人関係を志向している
・新たな問題点
通常、他人との関係の結び方を考える際には、本当の自己/偽りの自己、演技する主体/演じられる役割、内面/外見、素顔/仮面という構図で考えることが多いが、
研究結果からは、複数の自分のどれもが本当の自分であるのというような「私」、したがって、上の二項対立からはあふれだしてしまうような「私」のあり方が存在する。<新しいアイデンティティの形>
今後、親密さについて考えようとする者は、それを適切に理解するために、これまでとは異なった構図を用意する必要がある。
友人関係希薄化説と多元的自己
浅野論文より
・これまでの通説の前提としてきたのは、「内面」の「深み」に秘められた「本当の自分」をどれだけ相手に見れることができるかの程度によって、相手との付き合いの浅さ深さを計っていた
・今日の若者の友人関係が「浅い」ものに見えるとしたら、それは要するに「深さ」という次元を想定して見ているから(その尺度の内部では)「浅く」見えるということだけのこと
しばしば人は、「本当の自分」という消失点からものを見ることが自然で自明な事態となっている
そのようなペースペクティブのもとで見るからこそ状況志向型の人間関係は「浅く」みえるのである
単一の消失点(「本当の私」)が分裂し多元化してしまえば親密さにおける〈深い/浅い〉という「奥行き」をもった親密さに比べて劣っているとか価値がないなどということは決してない
多元的自己の自明性についての社会学的根拠
浅野論文より
・これまで親密な関係が取り結ばれる場が、主として家族、夫婦、恋人など生活の広範な文脈を共有していた
その意味で包括的な関係の場に限られていた
その関係から離脱することは非常に困難であったため、その内部で首尾よく生きていくためには、
各人がどのような人間であるのか、自分にも他人にもはっきりとわかるような一貫した同一性をもつことが強く強要された〈=包括的コミットメント〉
しかしいまやその包括性は少しずつ解体しつつある。それに代わって、包括的ではないが親密であるような関係がゆっくりと広がりつつある
参入、離脱の比較的容易な関係において、生活の文脈を限定的、選択的にのみ共有するような親密性〈=選択的コミットメント〉
・<選択的コミット>とは
①人間関係があくまでも限定された文脈の中でのみ取り結ばれることを前提にしている
つまりその場では、自分のすべてを見せなくてもよい。
その場に参加しているときの「顔」だけで親しくなれる
②そのような関係が参入離脱の自由なものとしていくも並び立っているということを前提としている
ひとつの関係が気に入らなければ、いつでもそこに出て行ってもうひとつの別の関係に入れるという選択可能性が保証されていること
ある集団を離脱してしまえばその集団内でのできごとは次の集団にまで持ち越されない
③そのような関係をほかの目的のための手段としてだけ利用するのではなく、関係をつくっていく過程それ自体を楽しもうとする、コンサマトリー(即時充足的)な志向性をもっている
それ(手段)の享受が目的であるような関係を目指すもの
例:パソコン通信のチャットやフォーラムの書き込みは何らかの意思伝達ではなく(もちろん情報伝達を主として目指している場合もなくはないが)、メッセージのやりとりそれ自体を楽しんでいるものが多い
・これらの3つのポイントは、<自己の複数性/関係の隔離/その都度の没入>という状況志向因子の3ポイントを重なりあう
このような関係の変動に相伴って「唯一の本当の自分」という固定された消失点はしだいに溶け去り、いくつもの「私」、どれもそれなりに自分らしい複数の「私」へとほどかれていく。たったひとつの中心だった「私」は、いくつもの中心へと散開していく
★しかし、現在でも「本当の自分」を何か非常に価値のあるもの、人として当然獲得すべきものとみなすような規範的視線だけは根強く残存している
また、「本当の自分」ということばは、目指すべき価値として欲望を喚起し、人を突き動かすものでありながら、その内実は全く空虚であるようななんとも奇妙な記号である
多元的自己が影響した(ネガティブな)事例
浅野論文より
阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件
震災地域へボランティアに出向いた若者と教団に帰依した若者とはともに現代の若者のある種の典型を表現している
彼らはいずれも、若者を理解するための従来の枠組みをつき崩し、大人たちの間に困惑(正負両方の色合いを含みながら)をもたらすような存在
一方においてはまじめな若者が教徒となり他方においては茶髪の若者がボランティアへと出かけて行ったわけだが、
それはまじめ「なのに」、茶髪「なのに」っそうしたわけではなく、むしろ「だからこそ」そうしたというべきものなのだ
外見は内面につり合い、内面は文脈を超えて予見しうる一貫性や同一性をもっているはずだ、という信念であった信徒/ボランティアたちは、
このような同一性への信念がもはや根拠を持ち得ないものであるということを決定的に示した
文献リスト・メモ
20160524
社会学文献データベースで検索
「自己意識」検索
山内,乾史 (Yamanouchi,Kenshi),1996「大学生は変わったか」,米川,英樹 / 江原,武一(編) (Yonekawa,Hideki / Ehara,Takekazu (ed))『自己意識とキャリア形成』: 187-204,. //JPN →付属図書館、県内図書館なし、借用
メモ:アメリカ合衆国の高等教育機関の優秀性と平等性の相克からの脱却を論じていた。大学生のことではなく、大学という教育機関の在り方について論じていた。
菅原,健太 (Sugawara,Kenta),2011「高校生における自己の使い分けと友人関係の使い分け (<Contributions> The Self and Selection of Friendship in High School Students)」,『現代社会学研究 (Contemporary Sociological Studies)』24: 43-61,北海道社会学会 (The Hokkaido Sociological Association). //JPN →電子ジャーナルにあり、入手
メモ:若者の友人関係は、複数の関係性を横断しながらも、そのいずれかが真/偽であるとはせず、そのいずれにおいても親密さを感じるという新たな心性が生まれている。(希薄化ではない)
「多元的自己論」:「様々な自己を使い分けつつも、それらが全て自分らしいと感じられる」 新たな自己の構造であり、これが、使い分ける複数の関係性をより親密にさせる。自己が未定的なものとして確立させる。
いずれも自己も自分らしいという新しい自己の構造(多元化自己論)ができたため、自分の友達同士は知り合いではないという奇妙な構造ができた。
友人関係の使い分け(複数の異質なグループをまたぐ)は、複数の関係性の中で複数の自己が必要が提示される形式になってきている。
複数の関係性に応じて自己を使い分けるというよりは、複数の関係性に応じた自己が立ち現われ、しかもそれが確固とした自己の一つであることを妨げないという「構え」が背景に存在する
辻,大介 (Tsuji,Daisuke),2004「若者の親子・友人関係とアイデンティティ : 16~17歳を対象としたアンケート調査の結果から (<特集> 家族や地域社会における人間関係に見られる倫理観・価値観の変化) (<Changes in Ethics and Values on Human and Social Relations within Family and Community> Young people's identities in their relations with parents and friends : An analysis of questionnaire survey data of 16 and 17 year-olds)」,関西大学社会学部(編) (The Faculty of Sociology, Kansai University (ed))『関西大学社会学部紀要 (Bulletin of the Faculty of Sociology, Kansai University)』35(2): 147-159,関西大学 (Kansai University). //JPN →辻大介さんのHPにあり、入手済み
「自己形成」検索
干川,剛史 (Hoshikawa,Tsuyoshi),1992「自己・コミュニケーション・アイデンティティー : 現代社会における自己形成と共同性構成の問題 (Selbst - Kommunikation - Identitat : Probleme der Selbstbildung und Gemeischaftlichkeiskonstitution in der modernen Gesellschaft)」,『現代社会理論研究 (The Journal of Studies in Contemporary Social Theory)』2: 69-77,現代社会理論研究会 (The Society for Contemporary Social Theory). //JPN
「友人選択」検索 →平松,闊
平松,闊 (Hiramatsu,Hiroshi),1990「友人選択のモデル」,平松,闊(編)(編) (Hiramatsu,Hiroshi (ed))『社会ネットワーク』: 52-70,福村出版. //JPN
平松,闊 (Hiramatsu,Hiroshi),2003「類は友を呼ぶ? : 友人形成過程に影響を与えるメカニズムの解明に向けて (Rui wa Tomo wo Yobu? Yujin Keiseikatei ni Eikyou wo Ataeru Mekanizumu no Kaimei ni Mukete)」,『甲南大学紀要. 文学編; 社会科学特集』126: 1-20,甲南大学 (Konan University). //JPN
「大学生 友人」検索
大谷,信介 (Otani,Shinsuke),1994『大学生の友人ネットワークの実態』松山大学社会調査室. //JPN →CiNiiなし。所蔵図書館不明(報告書?)
20160601
CiNiiで検索
「大学生 自己意識 社会学」検索
現代若者の意識分析 : 大学生の友人関係観と自己意識との関連An Analysis of the Mind of Today's youth : The Implications of Self Awareness and Attitudes Toward Friendship Among College Students
穆 旭明 関西大学大学院人間科学 : 社会学・心理学研究 73, 61-82, 2010-09-30 →20160601 富山大学OPACにあり
「自己意識」
大学生の自己意識に関する研究IV : 自己意識が文化的自己観に与える影響性(人格,ポスター発表H)
金子 智昭 , 河村 茂雄 日本教育心理学会総会発表論文集 (57), 686, 2015-08-19
大学生における公的自己意識・対人的自己効力感が対人恐怖に与える影響(一般演題)
河合 紗希 日本認知・行動療法学会大会プログラム・抄録集 (41), 198-199, 2015
大学生の自己意識に関する研究III : アイデンティティ形成過程および自尊感情との関連性(人格,ポスター発表H)
金子 智昭 , 河村 茂雄 日本教育心理学会総会発表論文集 (56), 888, 2014-10-26 →20160601 CiNiiPDFにあり、入手済
20160614
Amazonで検索
「自己形成 社会学」検索
自分ってなんだろう―現代日本人の自己形成 単行本 – 1993/3 わたなべやすまろ(著)
単行本: 190ページ 出版社: 日本エディタースクール出版部 (1993/03) 言語: 日本語 ISBN-10: 4888882045 ISBN-13: 978-4888882040 発売日: 1993/03
「自己 友人」検索
青年期の友人関係と自己―現代青年の友人認知と自己の発達 単行本 – 2010/2/26 岡田努(著)
単行本: 288ページ 出版社: 世界思想社 (2010/2/26) 言語: 日本語 ISBN-10: 4790714535 ISBN-13: 978-4790714538 発売日: 2010/2/26
青年期の自己表明に関する研究―中学・高校生の友人関係を対象として 単行本 – 2004/4/30 柴橋祐子(著)
単行本: 182ページ 出版社: 風間書房 (2004/4/30) 言語: 日本語 ISBN-10: 4759914358 ISBN-13: 978-4759914351 発売日: 2004/4/30
20160623
CiNiiで検索
「多元 自己」検索
青年期における多元的自己とアイデンティティ形成に関する研究の動向と展望 木谷 智子 , 岡本 祐子 広島大学大学院教育学研究科紀要. 第三部, 教育人間科学関連領域 (64), 113-119, 2015 →付属図書館にあり、入手済
メモ:消費社会による自己が関わる場所や役割の増加と分化が、自己の多元化の影響かつ背景。
外的なストレスを緩和できないことによるストレスが、内的な自己を統合できないことによるストレスを上回ったことが原因。
自己の複数の役割における葛藤や混乱が生じていても、社会的な適応のために多元的な自己を形成している可能性あり。
自己から派生する問題(自己を統合できないストレスなど)に関しては、自己の多面性はネガティブな影響を持つが、外的な要因から受ける影響に対してはポジティブな影響を持つ。
現代社会に適応するためには、多元的な自己を持つべき。
そのため、多様化した社会、多様な役割の中で、どうアイデンティティを形成していくかが重要。多元性とアイデンティティの統合をどう結び付けて理解していくかが重要。
小谷智子, 広島大学大学院教育学研究科D2
岡本祐子,広島大学大学院教育学研究科教授, 教育学博士,臨床心理士. 専門分野: 発達臨床心理学. 研究テーマ: 成人期のアイデンティティ危機と発達, 人生 の危機の心理臨床, プロフェッションの生成と世代継承性, 力動的心理療法. Erikson Scholar at Austen Riggs Center, USA
大学生の多元的アイデンティティと適応機能の関連 西田 若葉 , 沖林 洋平 , 大石 英史 山口大学教育学部 [編] ISSN:02860597 →付属図書館にあり、入手済
メモ:一元的自己は多元的自己に比べ、自律性・人生における目的・自己受容が高い。
また、複数の自己を仮面性のない本当の自己と捉えることで、人生の方向性や自らの発達に対する意識が《現在の自己投入》をしていないステイタスに比べて、相対的に高くなる。
多元的自己は自己を仮面性のある偽りの自分を持っていると意識し、一部の適応機能が達成と比べて相対的に低い。