テーマ「新潟市のガストロノミーツーリズムの取り組みについて」
【問題意識】
新潟市は現在、新潟食の陣、新潟酒の陣などの食に関するイベントの開催や食育・教育ファームの推進、東アジアの国々やスペインなどと食を通じての国際交流をはかるなどの様々な食に関する取り組みを行っている。そのようなまちづくり・観光事業の一環として行われている古町花街地域やレストランバスなどの体験型ガストロノミーツーリズムに焦点を当て、その可能性について考察していきたい。
【基本概念】
・ガストロノミーツーリズム…ガストロノミーは「美食学」、「美味学」を意味し、ブリア・サブァランの美味学が基盤にある。
したがってガストロノミーツーリズムは学術的に用いられる傾向がある。例えば、ガストロノ
ミー・ディスティネーション(美食の目的地)、ガストロノミー・ヘリテイジ(美食遺産)などであ
る。しかし学術だけでなく、一般に美食を求める観光としても用いられている。
【主な研究者】
・尾家建生(オイエタテオ) 大阪観光大学観光学部観光学科教授。
研究キーワード:地域観光学、観光政策論
・玉置桃子(タマキジュンコ) 関西外国語大学外国語学部准教授。
・安田亘宏(ヤスダノブヒロ) 西武文理大学サービス経営学部サービス経営学科教授。
研究キーワード:フードツーリズム、コンテンツツーリズム、エコツーリズム、観光政策、観光 マーケティング、観光まちづくり
・佐原秋生(サワラシュウセイ) 西武文理大学客員教授。
・菊池俊夫(キクチトシオ) 首都大学東京都市環境学部 自然・文化ツーリズムコース
都市環境科学研究科 観光科学域教授。研究キーワード:持続的農村システム、社会的持続性、土地利用変化、ルーラルティ、ルーラルツーリズム、プロダクティブエイジング
●Cinii Articles
2017.4
検索語:ガストロノミー
・尾家建生 ガストロノミーの現代的意義 入手済み
・玉置桃子 現代のイタリアにおける農村観光のパラダイムについて-その形成に至るルーツの発見- 入手済み 読んだ
・ジャン・ヴィトー、佐原秋生訳 『ガストロノミー美食のための知識と知恵』、東京:白水社、155p. 入手済み
・佐原秋生 学としてのガストロノミ 入手済み
・尾家建生 地域の食文化とガストロノミー 入手済み
検索語:尾家建生
・尾家建生 フード・ツーリズムついての考察 入手済み 読んだ
・尾家建生 美食都市とフードツーリズムの形成 入手済み 読んだ
検索語:フードツーリズム
・安田亘広 フードツーリズムと観光まちづくりの地域マーケティングによる考察 入手済み 読んだ
検索語:フードツーリズム
・尾家建生 フードツーリズムにおけるレストランの役割
・益田、秋山、野村 ヨーロッパ・日本における地域産品を活用したフードツーリズムの形成に関する研究
2017.12
・フード・ツーリズムにおける差別化要因としてのガストロノミー
-都市型と地方型を軸として- 村上 喜郁(2017.12.7読んだ)
・ガストロノミーとフードツーリズム開発
尾家建生・玉置桃子・村上喜郁(2017.12.7読んだ)
2018.1
・構想案における「ガストロノミーの定義」に関わる解釈の施行
:概念のイメージ化 玉置桃子(2018.1.11読んだ)
●TV
2017年5月17日放送『おじゃMAP‼』
「日本初のレストランバスに乗って、新潟の旬の食材を食べつくすツアー」 見た
2018年3月29日放送『カンブリア宮殿』「安い・快適・安全」で顧客満足!バス業界に新風を吹き込む交通革命 4月14日見た
●『おじゃMAP‼』
・野菜→シェフ自ら農家に出向くほどのこだわり
・新潟市越前浜エリア
ワイナリーが多い理由 海の近く、ほとんど積雪がない、夏は非常に暑い
砂地なので水はけがいい、雨が少なく日照時間が長い
→ワイン用ブドウの栽培に向いている
・ワイナリーを見学した後の料理に調味料としてワインが使用されていたり、カブの収穫体験をした後の料理がカブのポタージュであったりと、体験した先のものを料理に取り入れている。知識を得る→実際にその味を体験するという流れ。
●【新潟シティチャンネル】新潟の旬を満喫 レストランバスの旅 さわやか新潟
・交流人口の増加による地域の活性化が狙い。
・地域の食文化×観光 ガストロノミーツーリズム
・地域の食材を生かした料理が消費者と生産者をつなぐ。
・レストランバスの一番のポイント=生産者を訪ねる
・提供 新潟市、企画 新潟市広報課、製作著作 BSN65
2018年08月14日
おはよう朝日です(ABC朝日放送)
2018年08月07日
ゆうがたサテライト(テレビ東京)
2018年02月02日
チチンプイプイ(大阪毎日放送)
2018年01月26日
チチンプイプイ(大阪毎日放送)
2017年10月08日
http://tvkko.jp/111428
2017年05月20日
虎ノ門市場(テレビ東京)
2017年05月17日
おじゃMAP!!(フジテレビ)
2017年04月07日
スッキリ‼(日本テレビ)
2017年03月17日
みんなのニュース(フジテレビ)
2016年06月17日
モーニングショー(テレビ朝日)
2016年05月04日
ワールドビジネスサテライト(テレビ大阪・テレビ東京)
2016年05月03日
めざましテレビ(フジテレビ)
2016年05月03日
Nスタ(TBS)
2016年04月30日
おはよう日本(NHK新潟)
2016年04月25日
モーニングチャージ!(テレビ東京)
2016年04月01日
ワンダー(関西テレビ)
2016年03月15日
スーパーJチャンネル(テレビ朝日)
【レストランバスについて】
・バス車内で食事を楽しみながら旅・移動ができるもの。
・開発に2年間を要した。
・1階には冷蔵庫やシンクなどのキッチン設備(オール電化、水が使用できる)、2階には乗客25名が着席できるダイニングテーブルや座席を配備。
・安全性に配慮した開閉式屋根の装備、夜間走行用の各席のライトも配置。
・対面式で4名にすることも可能。
・初回運行は新潟県で、2016年4月30日。
・農園での収穫体験と観光で地域の食を楽しむコースを企画している。
・2017年6月現在7種類のコースがあり、価格は6480~18900円。
【レストランバスの運営形態について】
ウィラーグループ→ レストランバスを発表。
ウィラートラベル→ 国内外の旅行者が地域の「食」と「移動」を情報収集から予約まで可能とする
「NIPPONTravel Restauraunt」の運営を開始。
umari capital → 協業パートナー。(代表 古田秘馬氏)
地方創生のDMO事業を行う新会社ウィラーコーポレーションとともに企画運営を行う。
【メモ】
●佐原秋生 学としてのガストロノミ
・ガストロノミの定義は曖昧で訳語も一定していない
13分野
1 、 ガストロノミとは何かー「学」の定義
2、 飲食の歴史
3、 主要な国と地域の飲食の現状
4、 日本特論
5、 ガストロノミ史ー料理論、飲物論、供用論、運用論
6、 食材
7、 調理
8、 ワイン
9、 その他の飲物
10、レストラン
11、サービス
12、メニュー
13、飲食技法
以上の13分野を通観する概念と分野ごとの詳論を合わせれば学としての形が整う。こうした体系化により、ガストロノミの輪郭が定まり、内容が具体化し、構成分野も他の学問に対して遜色ないことが明らかになる。
→ガストロノミは単なる「旨いものの食べ方」でも「個人的嗜好の開陳」でもなく1つの学であり、それも近づき難い「料理芸術を繞る超絶的学問」ではなく平明な学である
●尾家建生 地域の食文化とガストロノミー
1、はじめに
・2000年前後からガストロノミーの概念が研究対象になった
・Westering(1999)、Hjaiager&Richards(2002)、など
↓
地域での農業及びフードサービス業と観光客の味覚体験との関係において、ガストロノミーが新たな旅行者需要に対応した重要概念として位置付けられることが明らかに
↓
しかし、日本ではフードツーリズムは各地に見られるが、地域開発や旅行マーケティングにガストロノミーの概念が導入されていない
2.地域の観光戦略
主にニューツーリズムについての説明
3.地方の食文化
・2000年前後に食に関連した地域活動、行政施策、まちづくり、生産物流、観光事業など様々な動き
ex、農山漁村の郷土料理、B級ご当地グルメ、伝統野菜、直売所・ネット通販・6次産業化
4.ガストロノミーの意義
・ガストロノミーの語源は古代ギリシア語でガストは「胃」、ノミーは「…学」、「…法」となるため、ガストロノミーは美味学、美食法、美食術と訳されている
・古代ギリシア:ガストロノミー=美食を楽しむ料理術
現代:いかに食材。選択し、料理し、給仕し美味な食を楽しむかの術を指していう(ブリタニカ百科事典)
✳︎現代のこの定義ではサヴァランの描こうとした壮大な意図が欠けている
・サヴァランの「味覚の生理学」(1826)によりガストロノミーはひとつの学問体系化された。
そこでは、生産から飲食までの過程全体を動かしている原動力はガストロノミーとしている
→ガストロノミーは地域において、経済や社会文化を活性化させる推進力になる
5.ガストロノミーの構成要素と体系化
・サヴァラン「美食学の材料は食べることのできるものすべて」
・料理評論家の佐原秋生はガストロノミーの構成要素として13分野(図表3を参照)を挙げた
✳︎詳しくは佐原の「学としてのガストロノミー」に記載
↓
ガストロノミーは歴史的・実践的な食文化をカバーする学問体系とみなすことができるが、ガストロノミーを学問としてならず地域活性化の原動力として概念化する場合、地域におけるガストロノミーの体系化が求められる
・ガストロノミーの構成要素は食の生産から消費まで食文化の範囲に広く分布すると仮定される
・図表4は尾家がガストロノミーの構成要素を一覧にし、観光資源と対応させたもの(図表4参照)
↓
フードツーリズムにガストロノミーの概念を導入することにより、食と観光による地域開発手法の理論化が可能となる。
・地域のガストロノミーの追求により、食と観光との融合によって地域の生産性を高め、観光事業を活性化するためにもガストロノミーを基本概念とするフードツーリズム開発の研究が必要
6.ガストロノミーの特性と地域ーまとめとして
・ガストロノミーの特徴3点
①ガストロノミーら地域の食とその関連産業から成る総体的な体系であり、経済、文化、社会的要素を含んだある種の地域システムである。(学問領域としてのガストロノミーは学際的であり、その点でツーリズムと相似形であると言える)
②ガストロノミーを基礎概念とする地域開発には、ガストロノミー形成のための多様なパートナーシップとネットワークが必要
ex.山形県鶴岡市
③ガストロノミーは遺産を開発し、維持し、促進する力と見ることができる
ex.フランスをはじめとする国々が食文化を文化遺産とみなし、ユネスコによってサポートされ、継承し現代に生きる文化遺産として活用
・現代観光におけるガストロノミーの重要性と必要性を浮き彫りにし、地域にガストロノミーを追求することが新しい産業システム、文化システムを構築する地域再生へと繋がる
●フードツーリズムにおけるレストランの役割
1.はじめに
・レストランと観光の関係性
①門前町の参道や温泉街に古くからある名物料理の店
ex.善光寺門前のそばの老舗
②旬の味覚を楽しむ料理旅館や料理民宿
ex.秋のマツタケ料理、冬のぼたん鍋
③.マスツーリズムの時代に開発された観光地や国道沿いに造られた観光客用の丼物、うどん、ラーメンなどの飲食店とドライブイン
④.美食の街、B級グルメの町として観光客を食べ歩きマップなどによって集客している地域の飲食店
⑤レストランが単独で観光客を呼ぶことのできる農家レストラン、郷土料理店、有名店、老舗店、オーベルジュなど
↓
このようにレストランと観光の関係はその地域の特性を反映したレストランの設立背景によって成立のカテゴリーが分類される
・牛田(2008)は「観光地における飲食業」で観光地における飲食店は一般に料金が高く、味がまずい、サービスが悪いことを指摘(特に③に顕著)
・観光比率の高い①.②.③は観光と食の新たな関係性は乏しく、④.⑤は観光と食の関係性が注目される
・今後、地方都市間の観光競争はますます激化されることが予想され経済的・文化的にもすそ野の広い観光と食の関係④と⑤のカテゴリーにおいて新たな観光の課題であるフードツーリズム研究が必要
・鶴岡市2010年5月にユネスコ創造都市ネットワーク食文化部門への加盟申請、11月につるおか農商工連携総合推進協議会を設立、2012年7月に鶴岡食文化創造都市推進協議会を発足
・庄内地域の観光比率は平均25.2%
・値段が高いところ(5000円以上)、安いところ(1000円以下)は地元志向の店が多く、1000円~5000円の店は地元と観光客のバランスが良い
・観光比率が20%を超えるレストランは全体の55.5%であるが、残りの半数近くは観光比率が10%以下であり、食を庄内の強み、あるいは、観光資源としての地域活性化に結びつけたいという経営者の意向が現場に対し反映されていない
・食による観光活性化に向けた方向性として、行政と民間の共同による促進を促すものが多く回答された
3.食の都に向けたレストランの取り組み
・食の都、美食都市などの名称は旅行者を誘因するものとして有効だが定義があいまいであり、メディアの美食都市ランキングの評価方法もバラバラ
・食を観光ブランドにしている都市は旬の美味しいものを提供している町というイメージがあるようで、レストランの料理よりも旬のブランドや特産物そのものを求めている
・ミシュランガイドは食の都の外部評価指数としてフードツーリズムへの影響が大きく、今後日本全域がミシュランガイドによりカバーされることで美食都市の競争が激化するであろう
・レストランは市場やフードフェスティバルとともに、フードツーリズムの主要アトラクションであり、旅行者がレストランにおいて土地の味覚ーガストロノミーを体験できる場所
→今後レストランを中心としたフードツーリズム戦略が観光政策の柱の1つになるだろう
4.まとめ
①観光比率が20%~30%のレストランは地元客と観光客のバランスに優れ持続性が高い
②料金の高い店は日本料理とフレンチであったが、観光客を意識した品質、情報発信力を高める必要がある。城下町ならではの元藩邸の庭園付き料亭などは観光資源として価値は高いがその活用が不十分
③観光客のセグメンテーションに合わせて高価格帯から低価格帯までの観光客受け入れのレストランの範囲が必要
④個性のあるレストランはインターネットやソーシャルメディアの発信だけで全国から集客が可能
⑤地方の中小都市が食の都ブランドを形成するにはミシュランクラスのシェフが優位性において求められる。庄内にはいくつかの同業者組織があり、今後国際的なレベルで研修や交流が必要
・生産地における6次産業化は地方都市において飲食サービスだけでなく食品加工も重要な課題(特に食品の地理的表示保護制度は国際競走上も不可欠)
●ヨーロッパ・日本における地域生産品を活用したフードツーリズムの形態に関する研究
・日本とフランス・ドイツのフードツーリズムの形態を比較。
・フランスでは食の認証制度(AOC制度)が確立され、産品や生産地区・地域の「ブランド化」に貢献している。
・ドイツミュンヘンのビール工場見学ではビール500cc.4~5杯の試飲をしてから、なぜ美味しいのかを見学させる論理でガイドが行われていた。→日本の見学より試飲の量が多く、満足度が高い。
・ドイツニシェルンドルフ(ワイン生産で有名な村)では、葡萄畑に散歩やサイクリングの道がいくつも用意され、自然を楽しむことができ、村全体が観光地点となっている。
以上の事例から、産品を利用した観光としての欧州の形態は早熟しているということが読み取れる。
【用語】
エコツーリズム…環境への配慮を主眼としている。
ヘリテージツーリズム…遺産をテーマとした観光。
グリーンツーリズム…農業をテーマとした観光。
フードツーリズム…地域の特徴ある食を楽しむ旅行、および地域の特徴ある食を観光資源とする旅行。
●日本のフードツーリズムの変遷についての考察
1.はじめに
・フードツーリズムは日本のツーリズムの中で確実に存在感を示し始めている
・日本のフードツーリズムの現在のステータス及び新しい傾向を確認し、その知見を蓄積することを本稿の目的とする
・調査方法は一般消費者を対象とした定量(インターネット調査)、2011年8月の首都圏・関西圏を対象としたインターネット調査
2.フードツーリズムの研究と定義
・地域の食は、衣食住に括られる無形社会資源に分類される
・コルプ(2007)は観光都市のマーケティングの中で地域の持つ観光商品をアトラクション、歴史的な場所などの「中核的商品」、宿泊施設、レストランなどの「支援的商品」、建物、歩道などの「付加的商品」に分類し食は「支援的商品」としている
・支援的商品とはそれ自体では来訪を促すに至らないものとしている
・尾家(2010)はフードツーリズムを1980年代以降に現れた、ディスティネーション・サイドで旅行商品化するプロセスを持つ、旅行目的を明確にしたニューツーリズムのひとつのカテゴリであるとした
・本稿ではフードツーリズムを「地域の特徴や食や食文化を楽しむことを主な旅行動機、旅行目的、目的地での活動とする旅行、その考え方」と定義
3.フードツーリズムの現状
・インターネット調査では地域の食や文化は旅行者にとって明確な旅行動機、目的の一つになっていることから、フードツーリズムが日本ですでに定着していると言える
4、旅と食の歴史的展開
・神崎(2002)は人類の歴史の約300万年前のほとんどは食べるがための旅だった
・食することの難易度の視点から時代を3期に分類
①ひもじさがつきまとう難儀な旅ーほとんどは自給自足
(中世以前)
②行程が立てやすくなった旅ー宿屋と食堂・茶屋で飲食が提供されるようになった(近世)
③近代交通で快適性が高まった旅ー選択肢が多様に広がり、食が楽しめるようになった(近代以降)
・江戸期
着実に庶民も豊かになり旅の食を楽しみ始めているがまだ、地域の食を積極的に求める旅の時代ではなかった
・明治、大正期、戦前
-名実ともに庶民が自由に何処へでも旅行に行けるようになるのは明治期から(関所の廃止、鉄道の開通)
-鉄道開通から10年後くらいに駅弁が登場する(駅弁には普通弁当と特殊弁当がある)
-レジャーとしての旅行が定着してするのは戦後
5.フードツーリズムの変遷
①フードツーリズムの胎動-戦後~1960年代
修学旅行など貸切バスを利用する団体での職場旅行、慰安旅行が増加
高度経済成長期を迎え、レジャーとしての旅行需要が高まり定着していく中で差別化をはかるように
②第1期・旅行会社主導のフードツーリズム-1970~80年代
東京五輪、大阪万博などで国内旅行が活性化され、1971年JTBがパッケージツアーエースを発売
③第2期・地域主導のフードツーリズム-1990~2000年代
1980年代にラーメン文化が形成されご当地ラーメンが登場、2006年にはB1グランプリの開催
④第3期・旅行者主導のフードツーリズム-2010年代~
ツーリズムが多様化し旅行者の意思がそれを決めていく時代に
中でも大都市グルメが注目される
ex札幌のカニ、ジンギスカンなど
●フード・ツーリズムにおける差別化要因としてのガストロノミー
-都市型と地方型を軸として- 村上 喜郁(2017.12.7読んだ)
・「ガストロノミー」とは、一般的に「食を楽しむための術」、「文化と料理の関係を考察 すること」を指す。
・尾家建生「ガストロノミーの構成とツーリズム」を読む。
・都市型FTは「総体としての購買力」と「都市の文化」、
地方型FTは「地方の気候・自然」と「地方の文化」
に多くの差別化要因の源泉を持っているということである。
→新潟市のレストランバスの取り組みは
都市型と地方型どちらに当てはまるのか?
●ガストロノミーとフードツーリズム開発
尾家建生・玉置桃子・村上喜郁(2017.12.7読んだ)
・ガストロノミー研究の第一人者はSantici
・2012年のUNWTOのフードツーリズムのレポート
「近年、ガストロノミ-ツーリズムは地域の文化とライフスタイルを知るための欠くことのできない要素になってきた。ガストロノミーは観光の新しいトレンドに結びついた伝統的な価値のすべてを具現化する。つまり、文化と伝統、健康的なライフスタイル真正性、持続可能性、体験を学ぶ」
・この論文はガストロノミ-ツーリズムとツーリズムの関係をガストロノミ-ツーリズムの現代的な意義とFT開発において論じるものである。
→論文全体が重要!
2018.1.23 メモ
第5章まとめ削った部分
E・コーエン
観光体験→「気晴らしモード」「レクリエーション・モード」「経験モード」
「体験モード」「実存モード」の5つに分類化。(須藤・遠藤2005観光社会学何ページか忘れた
)
私の考察
フードツーリズム→「レクリエーションモード」
(地域の特色ある食を楽しむ旅行、娯楽的色彩が強い)
新潟市のレストランバスにおける
ガストロノミ-ツーリズム→「経験モード」
(自分たちが訪問した場所で生きる人々の生活様式や価値観に
情景の念を持ち、それこそが本来の生のあり方と自己が考
えるものを体験しようとするもの)
→「体験モード」
(他者の生活に情景の念をもつだけでなく、実際そこに参加
し、その場で本来の生のあり方と自己が考えるものを体験し
ようとするもの)
情景の念…ある物事にあこがれることなどを意味する表現。