(LGBTQとの関わり(教育、SNS、地方)
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武内今日子 13件
石井由香理
未分類
△武内今日子,2022,「『性的指向』をめぐるカテゴリー化と個別的な性 ——一九九〇年代における性的少数者のミニコミ誌の分析を中心に——」,ソシオロジ,66巻3号,p21-39
Xジェンダー・ノンバイナリー
○武内今日子,2022,「未規定な性のカテゴリーによる自己定位――Xジェンダーをめぐる語りから」,社会学評論,72巻4号,p504-520
△武内今日子,2021,「『X ジェンダーであること』の自己呈示― 親とパートナーへのカミングアウトをめぐる語りから」,ジェンダー研究,24号,p95-112
△武内今日子,2020,「Xジェンダーはなぜ名乗られたのか——カテゴリーの力能を規定する社会的文脈に注目して——」,年報社会学論集,33号,p133-144
△石井由香理,2012,「カテゴリーとのずれを含む自己像——性別に違和感を覚える人々の語りを事例として——」,社会学評論,63巻1号,p106-123
△本田隆浩,2023,「カナダにおける性別二元制への挑戦——出生証明書の性別変更制度を素材として——」,法学新報,第126巻7・8号,p247-268
△小塚暁絵,小田恭子,川守田恭枝,2022,「ノンバイナリーの選択としての三人称単数形のtheyについて」,杉野服飾大学・杉野服飾大学短期大学部紀要,20巻,p1-8
性表現
△渡辺隆行,2020,「男女どちらかに規定されないXジェンダーの多様な性自認に起因する被服体験の質的分析」,繊維消費科学,63巻1号,p35-49
SNS
○横尾俊成,2019,「地方自治体の政策転換におけるSNSを用いた社会運動のフレーミング効果:渋谷区「同性パートナーシップ条例」の制作過程を事例に」,関西学院大学先端社会研究所紀要,16号,p1-16
https://www.jstage.jst.go.jp/article/iasr/16/0/16_1/_pdf/-char/ja
メモ:
渋谷区で制定された「同性パートナーシップ条例」についての過程
p3
フレーミングとは「潜在的な支持者や構成員を動員し、傍観者の支持を獲得し、さらに敵対者の動員解体を意図して行われる、関連する出来事や状態を枠づけ、意味づけ、解釈する運動組織の試みの総体である」=「ある運動体が人々が特定の問題を認識し、解釈するための枠組みをつくる試みのこと」
①問題意識のない人々が理解するための枠組みを与える「フレームブリッジ」(イデオロギー的には適合するが構造的にはつながっていない2つかそれ以上のフレームを繋ぐ)
②特定の問題や事象に関する解釈フレームを明確化し活性化する「フレーム増幅」③支持者の基盤拡大のため、理解の枠組みを拡大する「フレーム拡張」④対象者の既存の認識の枠組みを変える「フレーム変換」
の過程の総合=「フレーム調整」
設定した枠組みにより別の言説を生み出したり、多くの人がそのフレームの元で発言したりする状況→フレーミングの成功
p4〜
渋谷区→同性パートナーシップが初めて施行された自治体、SNSを用いた運動が活発に行われた
マスメディアでの報道→SNSでの賛成・反対意見
反対……
保守系の団体による反対運動
「日本の伝統的な家族観を脅かす」という主張
賛成……
Twitter「#渋谷区の同性パートナーシップ条例を支持します」というハッシュタグ運動が発生
SNSでの「フレーム増幅」→この条例を「多様性」というフレームで語ることが確定した。
「(Twitterでの意見の変化で)役所内の空気が変わった」
署名サイトでの活動
「渋谷区応援!みんなにやさしい日本を目指して、『同性パートナーシップ証明書』を実現してください!」という署名タイトル 11,417筆の署名
「ダイバーシティ」から「みんなにやさしい日本」→賛成・反対を生みづらい言葉を使う(フレーム拡張)
当事者の姿を議員に見せる(フレーム拡張)
p13
フレーム形成によって最大政党が政策に好意的でなくとも政策を実現することができる
○荒木生,2021,「インターネット時代における性的マイノリティの「名乗り」と「名付け」ーインターセクショナリティと「ロマンティック」の観点からー」,常民文化,44号,p1-27
https://cir.nii.ac.jp/crid/1050571106592372736
メモ:
p2~
これまで存在を透明化されてきたあるいは同化されてきたアイデンティティを持つものが自ら「名乗り」と「名付け」を行う→その社会的・文化的意味とは
p9
「ロマンティック」という位相が誕生し名乗られていることが確認された→ネットという語る場の発達によりようやく認知され始めた
p11〜
当事者へのインタビュー
「アセクシャル」、「ジェンダーフルイド」、「アンドロロマンティック」、「ジノセクシュアル」、「フレイロマンティック」
「自分を表す言葉と出会って安心した、自分だけではないと思えた」→「名乗り」はただのカテゴリ分けするためのものではない
自身のセクシュアリティとロマンティックを説明する言葉は自己を肯定すると共に他者からの理解を得る手助けにもなる
p18〜
「自身にあった、自分が反映されていると思える名称を同じ感覚や違和を持つ者同士で議論しながら「名付け」、そしてそれを「名乗る」ことは、アイデンティティ獲得の実践なのである」
「自らに合った「名乗り」を手に入れることで、自己の恋愛と性のあり方を肯定できる」
p21
従来の「名付け」に疎外感や違和感を持ちネット上で新たな「名乗り」を始めた者たちがいる→増加
疎外感や違和感を新たな「名乗り」や「名付け」を通して克服した事例→自己理解や他者理解が進められる
「ロマンティック」という位相を導入することが必要不可欠
日本国内でも言葉が作られている(Xジェンダー、ノンセクシュアル)
教育
○野田夕月奈, 山田剛史, 大守伊織,2021,「性的マイノリティに関する授業が性的マイノリティへの知識や受容感に及ぼす影響:性的マイノリティに関する授業の前後で」,岡山大学教師開発センター紀要,11号,p75-88 https://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/ja/61566
メモ:
大学の講義における影響を調査している。(初等・中等教育を対象としたものではない)
p85~
授業を受けることで学生の性的マイノリティへの知識量は増える。性的マイノリティに対して誤った知識を持っている人ほど自分の知識に自信を持ちやすい傾向にある。→授業や講演会を通した正しい知識の伝達が重要。
性的マイノリティに対しての受容感に対しては、授業が大きな効果を持っているとはいえない。
知識伝達型の講義→「一般的事実」自分からは遠い話だと考える。講義形式に工夫が必要(当事者の話、交流)。
考えたこと:
ただ単に授業を行えばいいというのではなく、授業形態にも注意が必要であると感じた。
○関めぐみ,三上純,井谷恵子,井谷聡子,2019,「『体育の嫌な経験』とジェンダー/セクシュアリティ/身体—質問紙調査における自由記述のテキスト分析より—」,スポーツとジェンダー研究,17巻,p21-31 https://www.jstage.jst.go.jp/article/sptgender/17/0/17_21/_article/-char/ja/
メモ:
p22~
運動やスポーツの分野では「身体」という要素が大きくかかわる→ジェンダーバイアスが強く働きやすい。「らしさ」の基準から外れる場合に疎外感や排除が起こる。
p28
同性愛者であることで、更衣や体育の授業の時に居心地の悪さを感じていた。「私の態度や目線から何かに気付くのではないか、嫌な思いをさせてしまうのではないか」「友達から、気持ち悪いと否定されるかもしれない。それは恐怖です」
身体接触を伴うペアワークの困難性
p29
身体の性を基準としたパフォーマンスを求められることへの苦痛→自尊心の傷つきの原因
性別二元論やシスジェンダー規範を見直す必要がある。
考えたこと:
体育の授業といった避けては通れないものがスティグマのきっかけに容易になりうる。体育の授業のカリキュラムの見直しが必要ではないか。
◯西条市経営戦略部シティプロモーション推進課広報係,2021,「広報さいじょう-ともに、このまちで」,3月号,p2-7 https://www.city.saijo.ehime.jp/site/koho/koho202103.html
……西条市HP(https://www.city.saijo.ehime.jp/)
メモ:
丹原東中学校の取り組み
p4-6
【教育指導者の視点から、性的マイノリティ教育について】「当初は正直他人事のよう」、文化祭の人権啓発劇で「せりふを覚えるうちに考え方が浸透し」た。
2014年NPO法人を訪れて、受付名簿の性別欄に「その他」があることへ衝撃。性的マイノリティが13%の割合で存在すること→「目からうろこ」。「こんなに知らないことばかりの自分が、これまでどれほど多くの生徒を傷つけてきたんだろう」「差別は、今ここ、自分の中にある」。
最初は理解が追いつかなかった。当事者と接することで学ぶことの必要性を感じた。教え子の中に大人になってから戸籍を変更した生徒がいる。→「自分の言動で傷つけたことはなかっただろうか」。
【生徒たちから学ぶこと】「重い荷物は男子が運んで」の呼びかけ→生徒からの指摘「男子=力仕事が得意とは限らない」。
同性愛をテーマにしたDVDを真剣な眼差しで見る生徒→「偏見を持っていたのは大人たちだ」。
p7
【レインボープライド愛媛の方の言葉】丹原東中学校の取り組みが当事者にとって希望に。
地方
◯緒方祐,2016,「東京でもない大阪でもない地方でのLGBT:越前市でのLGBTの取り組みとこれから(特集 多様な性を認め合う職場と社会)」,労働の科学,71巻12号,p30-35 https://www.isl.or.jp/service/publishing/jDs98dLs7BN9z7/%E5%8A%B4%E5%83%8D%E3%81%AE%E7%A7%91%E5%AD%A6_71-12_web.pdf
……公益財団法人大原記念労働科学研究所 (https://www.isl.or.jp/)
メモ:
p31
「パートナーシップ制度が始まり、恩恵を受けるのは大人の同性カップルだけではない。」、大阪市淀川区、愛媛県西条市丹原東中学校の取り組み
p31-p33
福井県越前市での取り組み(NPO法人丹南市民自治研究センター、越前市役所IJU課での取り組み)p32-p33
関西レインボーパレードでのアンケート調査の実施
その他
○正木啓子, 小倉浩, 須長史生, 倉田知光, 堀川浩之,2022,「性的マイノリティに対する大学生の意識と態度」,昭和学士会誌,81巻6号,p550-563
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jshowaunivsoc/81/6/81_550/_article/-char/ja/
メモ:
p556
「身近な同性愛者、性同一性障害者に対する嫌悪感については年々顕著に減少している」
「同性愛者に対する見解でも共感的な傾向が増加している」
「ジェンダー規範については伝統的な性差感に共感しない人の割合が増えている」
性的マイノリティは偏見や好奇の目で見られることと常にセットで考えられがちだが、集計結果では全体の傾向としては逆
→性的マイノリティではなく、「性的マイノリティを明確に拒否・嫌悪する人々」の方が少数者である