近年、SNSの利用が増加している。なぜ、現代の人々はそれほどまでにSNSに依存するのか。また、SNS依存が人々に与えた影響とは何か。
<卒業論文>
・坂田奈緒,2016,「SNS依存と大学生との関係」富山大学人文学部人文学科平成28年度卒業論文
(メモ)「SNS疲れ」+やめられない要素=「SNS依存」 大学生と高校生は違った「やめられない」要素がある。大学生は「友人関係の広がり」、「地理的移動」という特性に影響を受けている 。<論文>
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・正木大貴,2020,「なぜわれわれはSNSに依存するのか?:SNSに"ハマる"心理」『現代社会研究科論集:京都女子大学大学院現代社会研究科紀要』014:161-170
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SNS にハマることを依存と嗜癖(アディクション)の観点から整理するとともに、現代に生きるわれわれにとって欠かせないものとなった SNS が、いかにして依存というレベルにまで日常に入り込んできたのか、そしてその SNS依存の心理的特徴を明らかにしている。SNS は、注目を浴びたいという賞賛獲得的な承認欲求を満たしてくれるだけでなく、「みんなから嫌われたくない」という拒否回避的な承認欲求を保障してくれるものとして重要な意味を持っている。SNS 依存の人たちは、過剰なほどコミュニケーションに気を使いながらも自分を理解してくれる人との結びつきを強く求める。SNS には、ありのままの自分を知られて幻滅されるかもしれないというこの恐怖を緩和したり、自分が傷つくリスクを小さくして特定の人間関係を選び取ることができるというメリット→SNSにハマる 自己表現の場。SNS 依存の本質は、快楽や喜びを得ようとした「正の強化」によるものではなく、恐怖や苦痛を緩和させようとした「負の強化」による部分が大きい。
確かにSNSを利用していて、特にLINEでは返信の速度などに関しては「負の強化」によって依存してしまっていると感じた。・正木大貴,2019,「SNSは人間関係を変えたのか?」『現代社会研究科論集:京都女子大学大学院現代社会研究科紀要』013:123-136
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SNSの進化とわれわれの人間関係のあり方がどのように影響を及ぼし合っているのかを明らかにすることを目的にした。SNSのコミュニケーションが、現代の人にとってどんな位置づけにあり、実際の人間関係とどのような影響を及ぼし合っているのかを考察している。他人に深入りせず、不要な衝突は避けることのできる緩やかなつながりを維持することのメリットを積極的に選択するようになった。現代における人間関係の変化に最新の SNS の特性が呼応してきた。しかしそれだけにとどまらず、今度は日常化した SNS 利用によって、“多様化”する人間関係がさらに影響を受けることになった。このように人間関係の変化と SNS を代表とするようなコミュニケーションツールの変化が、互いに影響を与えあいながら、らせん状に進化してきていることは特徴的である。しかし、現在たどり着いた「多様性」はあくまで「“多様性”」と注釈が付いたものであることを最後に協調しておかなければならない。われわれは他人を“軽く”認め続けるのみである。
「多様性」が「”多様性”」という部分がよくわからなかった。・大野志郎,2019,「SNS依存および諸問題と利用動機との関係」『情報教育ジャーナル』2(1):10‐17
(メモ)OPACに有り 複写依頼済・橋元良明,2018,「ネット依存の現状と課題――SNS依存を中心として」『ストレス科学研究』33(0):10-14
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アメリカの心理学者 K. ヤングが学会で「ネット中毒の 8 項目基準」を発表している。これは、実際,当時の強迫性ギャンブル依存症の診断基準をなぞったものである。橋元研究室での調査研究と横浜市中学生調査。ネット依存の場合,たとえば SNS 依存なら,報酬は孤独のいやし,承認欲求や自己表現欲求の充足である。SNS 依存であれば,アクセスしないときの孤独不安や影での中傷恐怖,グループからの隔絶不安である。
ネット依存だとオンラインゲームなども含まれる。・川端久美子,2017,「SNSにおける「いいね」がユーザーに与える心理的影響とその表示方法に関する研究」川端久美子・中田悠理・木谷庸二『日本デザイン学会研究発表大会概要集』64(0):236-
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SNS に於ける「いいね」に着目し、「いいね」がユーザーに与える心理的影響を観察し、SNS 特有の楽しさを維持しながら、SNS 依存やSNS 疲れを誘発しない「いいね」のデザイン方法を明らかにすることを目的とする。なぜ「いいね」数が多いと喜び、少ないと落ち込むのかを分析するため、SNS 利用者 10 名に対しヒアリング調査を行い、彼らの SNS 利用実態を調査した。同時に、SNS の過剰使用に関する質問から被験者の SNS 依存傾向を計った。さらに、依存度が最も高かった被験者 2 名に対し観察調査を行い、SNS 利用時に利用者が「いいね」に対しどのように反応しているのかを調査した。調査対象はインスタグラム。「いいね」数を抽象的に表現すると、SNS 依存抑制効果が期待できる。そのなかでも、本研究では、「いいね」数の分布を色分けで表現する方法について、依存抑制効果が期待できることが分かった。・河井大介,2011,「SNS依存とSNS利用実態とその影響」河井大介・天野美穂子・小笠原盛浩・橋元良明・小室広佐子・大野志郎・堀川裕介『日本社会情報学会全国大会研究発表論文集』26(0):265-270
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2010年に実施したSNS依存調査の結果からSNSユーザーのSNSに対する依存の実態を明らかにするとともに、どのようなSNSの利用がSNS依存を引き起こしているのかを明らかにし、さらにSNS利用が人々にどのような影響を及ぼしているのか明らかにする。日本で最大級のSNS「SNS X」の運営会社協力のもとインターネット調査を行った。調査対象者はSNS Xのユーザー。検索ワード:SNS疲れ 24件
・加納寛子,2019,「承認欲求とソーシャルメディア使用傾向の関連性」『情報教育』1(0):18‐23
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検索ワード:SNS依存
太田肇,2019,『「承認欲求」の呪縛』新潮社
(メモ)OPACに有り