テーマ
広告におけるジェンダー描写について
問題意識
・日本のテレビ広告におけるジェンダー描写は社会の状況をどう反映しているのか。そして、近年その表現にはどのような特徴がみられるのか。
・日本の人々はテレビ広告のジェンダー描写に何を期待するのか。
基本概念
ジェンダー:社会的、文化的な性差のこと。
ジェンダー・ステレオタイプ:ステレオタイプは固定観念という意味。「男だから~だ。」「女は~であるに違いない。」というようなジェンダーに対する偏見や思い込みのこと。
性役割:その性別に期待される役割のこと。伝統的な価値観として「女は家庭、男は仕事」「女性はやさしい、男性はたくましい」などがある。
先行研究
●延島 明恵,1998,「日本のテレビ広告におけるジェンダ-描写」『広告科学』(36): 1-14
主人公の性別と描写についての研究結果
-研究対象
1996年7月16日(火)の5:59~23:30に、日本テレビで放送されたテレビ広告のうち、成人男性あるいは成人女性もしくはその両方が主人公になっている261種類の広告。
本研究では同一広告が何度も繰り返し放映されている場合でもそれぞれ一本の広告として研究対象とすることにした。その結果、401本の広告、531人の主人公、335人のナレーターが最終的な研究対象となっている。
-結果と考察
・主人公の年齢層
20代では女性主人公が男性主人公を大きく上回り、30代、40代、60代以上では男性主人公が女性主人公を上回る。テレビ広告には若い女性が頻繁に雇用されていることが分かる。
・主人公の人種
日本人主人公は男性より女性に多く、黒人・黄色人種は女性より男性に多い。
・主人公の信頼性
専門家、スポーツ選手が主人公として登場するのは女性よりも男性に多い。男性は権威者として登場することが多く、広告商品に関する専門知識を伝えるには女性よりも男性のほうがふさわしいと考えられているのだろう。
・主人公の役柄
「商品紹介者」「血縁関係のない家族」を演じているのは男性よりも女性に多く、「商品使用者」「その他」を演じるのは女性よりも男性に多い。〈女性は内、男性は外〉という伝統的な性役割観が反映されている。(「商品紹介者」が男性よりも女性に多いのは主人公に占める女性の割合が男子よりも高いことが一因かもしれない。)
・主人公の服装
「カジュアル」「水着・下着」「エプロン」「着物」は女性が男性を上回る。「スーツ」「裸」「その他」は男性が女性を上回る。女性は母親や主婦にふさわしい服装、男性は仕事をする服装で登場しているということだ。また、肌の露出度の高い「水着・下着」は女性の体の商品化という観点から問題視される。
・主人公の登場場面
「家庭」で登場するのは女性が男性より多く、「職場」で登場するのは男性が女性よりも多い。〈男は仕事〉〈女は家事・育児〉という性役割観が反映されている。
・背景
男性主人公は女性主人公よりも「男女同数」「女性と子供」と一緒に登場することが多い。女性主人公は男性主人公よりも「子供」「男性と子供」と一緒に登場することが多い。男女とも異性の成人と子供を背景に持つのは「家族」という設定の広告だからであると考えられる。男性主人公が成人男女と、女性主人公が子供と登場することは伝統的な性役割観が反映されていると捉えることができる。男性は社会的活動に、女性は育児に従事する姿が描かれていると考えられるからだ。
・主人公の性別と請求タイプ
「無関連」「商品名告知」は女性よりも男性に多く、「感想」「特徴説明」は男性よりも女性に多い。男性は視聴者の注意を喚起する役割、女性は商品の詳細な情報を提供する役割である。女性主人公が視聴者に積極的に働きかけていると捉えられる。一方で、女性は商品関与度が高いということを伝えていると捉えることもできる。
・主人公の性別と企業名・商品名の言及
この二つに有意な関係はない。男女ともに企業名・商品名とも言及しないものが多い。
・主人公の性別とカメラワーク
女性主人公は男性主人公よりも「口」「髪」「顔なし身体」「胸」を多く接写されている。女性の身体の一部をクローズアップするテクニックは、女性の商品化を助長する恐れがある。
・主人公の性別とカメラアングル
女性主人公は男性主人公よりも「上からのぞかれる」ことが多い。これも、女性の商品化を助長する恐れがある。
・主人公の性別と広告商品
女性は男性よりも多く「家事関係」「美容関係」「サービス」に登場し、男性は女性よりも多く「電気製品」「その他」に登場する。〈家事は女性がこなすもの〉〈女性は美しくあるべきだ〉〈男性のほうが女性よりも電気製品に強い〉というステレオタイプ的な考え方が反映されている。
・主人公の性別とターゲット
「男性向け」「男女両方向け」の広告には女性主人公よりも男性主人公が登場することが多く、「女性向け」の広告には男性主人公よりも男性主人公が登場することが多い。主人公の性別とターゲットの性別が一致している。視聴者は同姓の主人公に注目するということだろうか。
・主人公の性別とナレーター
男性ナレーターは女性主人公の広告よりも男性主人公の広告に多く、女性ナレーターは男性主人公の広告よりも女性主人公の広告に多い。主人公の性別とナレーターの性別が一致している。上と同じく、広告に対する注意は視聴者と同性のナレーターによって喚起されるのだろうか。
-研究課題
ジェンダー描写に対する視聴者の意識、ジェンダー描写の広告効果が十分に明らかにされていないことが問題だ。内容分析研究、意識調査、効果研究を統合することでジェンダー描写の問題点や特徴を指摘できるだろう。
●有馬 明恵,2000,「テレビ広告におけるジェンダー描写に対する人々の期待と評価」『広告科学』40(0): 77-91
テレビ広告の主人公に期待する描写についての調査結果
-調査対象
埼玉県川崎市在住の20~69歳の男女400名を住民台帳より等間隔抽出法により無作為抽出。そのうち有効回答数は233名(58.3%)であった。回答者の男女の内訳は男性108名(46.4%)、女性125名(53.6%)であり、平均年齢は43.5歳であった。(質問紙の回収率は6割弱であった。したがって、調査結果を日本人に関する結果として一般化することは危険である。)
-調査方法
郵送法による質問紙調査を1997年12月に行った。
-結果
・広告商品
「酒類・煙草」「自動車」は女性主人公よりも男性主人公の登場が期待され、「化粧品」は男性主人公よりも女性主人公の登場が期待される。伝統的にその商品の購買者とされてきた者の性別と広告の主人公の性別が一致することが期待されていると考えられる。
・役柄
女性主人公よりも男性主人公に期待されている役柄は「父親/母親」「会社員」「専門家」であり、男性主人公よりも女性主人公に期待されている役柄は「主夫/主婦」「モデル」である。男性には〈市場労働〉、女性には〈家庭労働〉と〈装飾〉という役割が期待されている。
・登場場面
男性主人公には「屋外」、女性主人公には「家庭」で登場してほしいという回答が最も多い。男性には〈余暇〉を楽しむ場所、女性には〈家庭労働〉を行う場所での登場が望まれている。
・服装
男女ともに「カジュアルな服装」が最も好まれる。しかし、男女で好まれる服装には違いがある。女性主人公よりも男性主人公に「カジュアルな服装」「スーツ」が期待され、女性主人公よりも男性主人公に「下着・水着」「エプロン姿」「和服」が期待されている。女性主人公には〈性的対象〉〈家事をする人〉であることが求められている。
・セリフの内容
男性主人公には「商品特徴の説明」、女性主人公には「商品使用の感想」を期待する人が多い。男性主人公には権威のある立場からの見解を、女性主人公には身近な立場からの見解を求めている。これは、主人公に求める役柄と一貫性がある。
-考察
・広告のジェンダー描写はテレビ広告におけるジェンダーに対する期待や評価に影響を及ぼしているのだろう。また、広告が影響を及ぼした受け手から影響を受け、ジェンダー・ステレオタイプを助長しているのではないだろうか。
・テレビ広告と受け手の間に相互作用があり、この影響で社会全体のステレオタイプを強化されるのだろう。
-研究課題
テレビ広告のジェンダー描写と受け手の意識の因果関係を明らかにすることで、メディア・ステレオタイピングにより社会が再構築される過程を明らかにできるのではないか。これは、広告の送り手に対して描写の改善を求める際に有力な証拠となるだろう。
●坂元 章・鬼頭 真澄・高比良 美詠子・足立 にれか,2003,「テレビ・コマーシャルにおける性ステレオタイプ的描写の内容分析研究――33年間でどれだけ変化したか」『ジェンダ-研究 』(6): 47-57
テレビ広告の性ステレオタイプ的描写の変化についての分析結果
-研究対象
1961年から1993年までの33年間に全日本シーエム協議会がACC賞を与えた4276個のコマーシャル(1年あたりおおむね130個のコマーシャル)。すべてのコマーシャルの内容が、全日本シーエム協議会によって刊行されている「ACC CM 年鑑」の中で、文章と写真によって詳述されており、この本の記述に基づき分析した。
-性ステレオタイプ的描写とは
(1)女性は無色者であるのに対し、男性は有識者である。
(2)女性は家の中にいるのに対し、男性は家の外にいる。
(3)女性は、自分が推薦している商品のユーザーであるのに対し、男性は、その権威者である。
(4)女性は、なぜその商品がいいかを説明しないが、男性は説明する。
(5)女性は、低額な商品を推薦するが、男性は高額な商品を推薦する。
(6)女性については、若い人物だけがコマーシャルに登場するのに対し、男性については、いろいろな年齢の人物が登場する。
-結果
・性別
女性よりも男性のほうが中心人物としてやや頻繁に登場するという傾向は時代によって変化していない。
・職業
女性は男性よりも従属者であることが多く、男性は女性よりも有識者であることが多い。この割合は時代によってあまり変化しない。
・場所
女性のほうが男性よりも家の中にいることが多く、男性のほうが女性よりも家の外にいる。家の中にいる男性の割合は減少していた。これは、性ステレオタイプ的描写は増加しているということだ。
・専門性
女性は権威者よりもユーザーとして、男性はユーザーよりも権威者として描かれている。この違いは時代によって変化していない。
・説得の根拠
女性は何も根拠を挙げないのに対し、男性は事実や意見を述べている。この違いは時代とともに消失している。
・商品の価格
女性は高いものよりも安いものを推薦し、男性は安いものよりも高いものを推薦する。この違いは時代とともに消失していた。
・年齢
年少者は女性のほうが男性より割合が高く、年長者は男性のほうが女性より割合が高い。この違いは時代によって変化していない。
-考察
コマーシャルに登場する女性と男性は、時代を超えて伝統的な性ステレオタイプに沿って描写されている。職業の実情に関連する側面(職業、場所、専門性)ではステレオタイプ的描写に変化がなく、教育や勢力の実情に関する側面(説得の根拠、商品の価格)ではステレオタイプ的描写が減少していた。これは、女性の職業地位に対する印象と教育水準や社会的勢力に印象が異なっているからではないか。女性はより高い水準の教育を受けるようになっており、また、家の中では強い勢力を持つようになっている。しかし、職業については女性の地位がかなり向上しているが、まだまだ男性のほうが地位が高いように思われる。教育水準の高さや勢力の強さの印象が強く、コマーシャルの中で描写されやすいのかもしれない。
メモ・考察
・人々のテレビ広告に対する期待は伝統的な性役割観と一致する。また、広告のジェンダー描写は伝統的な男性像/女性像が主流となっている。これより、テレビ広告におけるジェンダー描写と視聴者のジェンダー観は、相互に影響を与えていると考えられる。影響しあう中で、ステレオタイプ的なジェンダーがより強まっていくのではないか。
・男女についての考え方が変化する中で、少しづつテレビ広告のジェンダー表現も変化してきている。しかし、根強く古典的な考え方が残っている場合が多い。特に、役柄や登場場面については〈女は家庭〉〈男は仕事〉というステレオタイプ的な見方が残っていることは明らかだ。社会の実態にかかわらず、女性は家事や育児をこなす存在であり、男性は社会的な活動に従事するものだという考えを視聴者により強く印象付けてしまうだろう。
・女性の身体を商品化して視聴者の目を引くという表現技法が用いられることには問題があると思う。〈男性は女性よりも力を持っている〉という認識を強める可能性がある。
文献リスト
テレビ広告
○・有馬 明恵,2000,「テレビ広告におけるジェンダー描写に対する人々の期待と評価」『広告科学』40(0): 77-91 入手済み
⇒質問紙調査によりジェンダー描写への期待と評価を調べた。テレビ広告において主流となっているジェンダー描写(伝統的なジェンダーや性役割と一致する描写)を容認している人が多い。そして、そのようなジェンダー描写を期待している人が多いことがわかる。調査結果から、テレビ広告と受け手の間に相互作用があると考えられる。循環的影響によってジェンダーのステレオタイプ的な見方が強化されているようだ。
○・有馬 明恵,2001,「テレビ広告におけるジェンダー描写に対する受け手の期待類型と受け手のジェンダー属性との関係」『広告科学』 42(0): 71-85 入手済み
⇒質問紙調査。テレビ広告に対する描写期待は受け手のジェンダー属性と関連している。男性主人公に関して、女性は男性主人公描写に満足しておらず、これまで女性主人公が担ってきた商品の広告や役柄に男性主人公が挑戦することを望んでいる。男性自身はテレビ広告にこれまでどおりの伝統的な男性描写を期待している。また、性役割観が現代的な人たちは、これまでの伝統的なジェンダーを覆すような男性主人公描写を、反対に性役割観が比較的伝統的な人たちは既存のジェンダーと一貫するような男性主人公描写をテレビ広告に求めている。女性主人公に関して、現代的な性役割観を持つ人たちは男性主人公と同じように女性主人公が描かれることを、反対に伝統的な性役割観を持つ人たちはステレオタイプ的な女性描写をテレビ広告に期待している。テレビ広告で優勢となっているジェンダー描写を広告の主人公に期待している人がいることは、テレビ広告に接触するうちに、テレビ広告で描かれている男性像や女性像を自身のテレビ広告のジェンダー描写への期待像として持つようになる可能性があることを示す。
・市川 孝一,2018,「社会問題化した広告表現 : 炎上CMから見えてくるもの」『文芸研究 : 明治大学文学部紀要』(134): 84-60
・上村 雅子,2001,「<論考>テレビコマーシャルのジェンダーを読む」『城西文学』26: 40-50
○・上村 雅子,2002,『<テレビ時評>癒しの時代の「男らしさ」 : テレビCMに見るジェンダー』『城西文学』27: 31-34 入手済み
⇒1980年代末から「癒し」ブームに。この時、疲れた男を「癒す」女性タレントが人気になる。2000年代には、女の疲れを癒す男を登場させたCMが放送される。一見新しい男性像を提起したように見える。しかし、実際は癒し行為の中に「男らしさ」が演じられていて、女性が支配されている。そして、この古典的なスタイルのCMが一般に受け入れられている。社会が女性には癒す役割を、男性には強さを求めるという古典的な見方のままであるということだ。
◎・坂元 章・鬼頭 真澄・高比良 美詠子・足立 にれか,2003,「テレビ・コマーシャルにおける性ステレオタイプ的描写の内容分析研究――33年間でどれだけ変化したか」『ジェンダ-研究 』(6): 47-57 入手済み
⇒1961年から1993年までの33年間の日本のコマーシャルの内容を分析。結果、性ステレオタイプ的描写は減少していない。女性の職業的地位や教育水準の向上は反映されていないことが分かる。(54-56)
・下條 英子・柏木 惠子,2003,「TVコマーシャルに見られるジェンダー・ステレオタイプと好感度」『文京学院大学総合研究所紀要』(3): 96-102
・下條 英子・柏木 惠子,2004,「TVコマーシャルに見られるジェンダー・ステレオタイプ好感度と再認記憶の指標から」『文京学院大学総合研究所紀要』(4): 56-62
△・延島 明恵,1995,「テレビ広告が描く男女像」『慶應義塾大学新聞研究所年報』44: 71-87 入手済み
⇒日本のテレビ広告の分析。テレビ広告の主人公が男性よりも女性に多いことは、消費社会での女性の役割を反映したものであると考えている。女性は購買者であり、自分と他人のために買い物をするという役割を負っている。主人公が演じる役割や場面について性差がみられる。
△・延島 明恵,1998,「日本のテレビ広告におけるジェンダ-描写」『広告科学』(36): 1-14 入手済み
⇒日本のテレビ広告の分析研究。広告の主人公、信頼性、役柄、商品、請求タイプにはステレオタイプ的描写が見られる。日本のテレビ広告において、女性を商品化する可能性のある描写がされている。また、諸外国の研究では指摘されていない特徴も見られる。(9-11)
・延島 明恵,1999,「テレビ広告におけるジェンダー描写とコミュニケーション効果に関する研究」『慶応義塾大学大学院社会学研究科紀要:社会学心理学教育学』(50): 42-46
○・村松 泰子,1999,「設立記念プログラム基調講演 : CMに描かれる『女』と『男』」『立教大学ジェンダーフォーラム年報 : Gender-Forum』1: 29-47 依頼済み
⇒最近のcmについて、変化した点や違和感のある点を具体的に述べている。テレビが一方的にジェンダーを作って私たちに提供しているのではなく、私たち自身が自分の経験に基づいて理解しているものである。最近は、「家事をする男」、「働く女」が少しCMに反映されてきている。「職場で働く女性」のCMはまだ非常に少ない。
・村松 泰子,2000,「テレビCMのつくるジェンダー : テクストとコンテンクストを読み解く」『言語文化部研究報告叢書』38: 35-44
テレビ以外の広告
○・熊谷 滋子,1997,「新聞広告をジェンダーで読む (特集 社会文化研究の可能性)」『社会文化研究』(1): 42-54 入手済み
○・田中 東子,2017,「ウェブ広告とジェンダー表現 (特集 メディア・セクハラ)」『女たちの21世紀』(91): 26-30 入手済み
⇒ウェブ広告に対する批判的な考察。テレビ広告や新聞広告などの既存のメディアからは追放された女性差別的表現が新しいメディア環境であるウェブ上の広告で問題視されている。新しいメディア環境においては、多くの女性たちがSNS上で企業CMへの批判コメントを投稿する。これは、メディアや企業が行使するイデオロギーに抗う手段である。「炎上」という形で可視化されることは好意的に評価するべきだ。しかし、SNS上の議論は一過性のものであり流れ去ってしまう。かつてのように時間をかけてゆっくり議論できる言論空間を、新旧メディアの利点と欠点を把握したうえで構築していくことが必要だ。
女性とメディア
・市川孝一,1991,『「性差別」の社会現象学 : 広告における「女性差別」とミス・コンテスト反対運動を中心として』『生活科学研究』13: 23-38
○・タインズ ジェシカ,2017,「女性向け製品広告に表れるジェンダー・イデオロギー」『ことば』 38(0): 5-6 入手済み
○・田中 東子,1999,「ジェンダーポリティクスの中のメディアと女性――ジェンダー構築主義とアクティブオーディエンス論を媒介として」『早稲田政治公法研究』(61): 335-366 中央図ー書庫
・周 典芳,2001,「コマーシャル分析による台湾人女性のスリム志向に関する考察 (第5回現代台湾研究学術討論会特集号) 」『現代台湾研究』(22): 51-67
○・周典芳,2001,「ファッション誌のエステ広告に見る規範的なボディイメージ 」『年報人間科学』22: 59-72 入手済み
⇒規範的な美(小さい顔、スリムなボディ、白い肌など)を基準として女性を判断し、規範枠以外の人を排除することは人権侵害であり差別である。メディアに流されている女性向けの情報量は多いが、女性の現実を映すものとは言えない。むしろ、女性の現実は見えにくくなる。メディアで掲げられた規範的なボディイメージは、女性を苦しめるのだ。これを阻止するには、メディアが女性の外見に対してデリケートになる必要がある。
△・延島 明恵,1996,「テレビ広告における主人公のイメ-ジ--女性主人公のイメ-ジを形成する要因の模索」『日経広告研究所報』30(3): 53-62 入手済み
(インターネット検索)
・博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所,2018,「メディア定点調査」(http://mekanken.com/mediasurveys/)
→メディア総接触時間において、スマートフォンやタブレット端末との接触時間の占める割合が年々増加している。しかし、最も高い割合を占めるのはテレビとの接触時間である。
・博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所,2017,『定点調査コラム~「好きなものを好きな時に好きなだけ」期待されるテレビコンテンツ~新美上席研究員』(http://mekanken.com/contents/486/)
→リアルタイム視聴が減少している。8割の人がHDDレコーダーを所持している。