テーマ
バイセクシュアル
問題意識
異性愛/同性愛二項対立、アイデンティティ、コミュニティ
「バイセクシュアルである」ということex)異性と結ばれたからといって「異性愛者になった」わけではないという主張(元記事要捜索)(*セクシュアリティは流動する可能性があるがそれはあくまで本人が決めるという考え方、フルイディティ?)
→両性愛の消去(Bisexual erasure)・不可視化、バイセクシュアルアイデンティティ
不誠実である、(性的に)奔放であるというイメージ、異性愛・同性愛コミュニティからの排除
→(ポリアモリー)、(LGBTQコミュニティ)、両性愛嫌悪(Biphobia)
疑問
「(同性愛者でも異性愛者でもなく)バイセクシュアルである」とは?
「両性愛の消去・不可視化」について、実態は?当事者の実感は?
「バイセクシュアル=(性的に)奔放である」というイメージについて、実際にそのようなイメージや表象が見られるか?当事者の実感は?
コミュニティからの排除の実態は?排除する理由は?
同性愛嫌悪と両性愛嫌悪で違いは見られるか?どのような違いか?
問題関心・疑問の再設定
ゲイ、レズビアンと都市空間の研究のように、バイセクシュアルと空間についても分析できないか?(地理学的な方向へ)
→ゲイ、レズビアンの研究の場合同性愛が可視化された空間の存在、両性愛の場合はどうする?
→「(異)性愛化した空間 : 日常空間に対するレズビアンの知覚と経験 (<特集>ジェンダー地理学) 」(レズビアン女性は日常空間をどのように知覚・経験しているかの探求をおこなったもの)のような手法はどうか。(18才から60才までのレズビアンを自認する女性40人へのインタビューに基づく調査。)
異性愛/同性愛の二分、両性愛を異性愛/同性愛の周縁的存在と感じることについても空間的な説明ができるのではないか。
読んだ、読みかけ
CiNii
「曖昧で多義的なセクシュアリティを生きるLGBTQ当事者の語りー「バイ」と「ノンケ」の二択を超えてー」
「バイセクシュアル」、「ポリアモリー」と自らを分類するシスジェンダー女性の語り
「そもそも「一貫的なアイデンティティを持つべき」という考え方の功罪もまた、考察の対象となる」
今のところよくわからない。(最後の方のまとめへの理解が浅い。不明な用語)
「翻訳を通してみえる LGBTQ+ 観」
研究参加者:5名の大学4年生
ある大学生がバイセクシュアルの人物としてカズレーザーを挙げて、「オープン」「自由人」(ゲイよりも生きづらさがない)
学生らがゲイ、バイセクシュアルを表現するとき、男女のジェンダーに当てはめて考えている、としている
ゲイやバイセクシュアルが「見えない」ので、メディアからイメージの構築?
「バイセクシュアル・アイデンティティのナラティブ分析―アイデンティティの共時的構築を中心に― 」
女性両性愛者へのインタビュー。インタビュー協力者:3名の両性愛女性(性的・民族的少数者)
性的・民族的少数者のアイデンティティを扱う。
両性愛の不可視化や消去「bierasure」、女性同性愛コミュニティ内よりも男性同性愛コミュニティ内での両性愛排除「バイフォビア」傾向が強い印象、異性愛/同性愛が中心で両性愛は周縁にある印象、などが語られた。
女性同性愛者のアイデンティティやコミュニティがあまり確立されていないことで女性にバイセクシュアルやパンセクシュアルが多く現れるのではないかという語り
先行研究と課題の部分で性的少数者間の排除、バイセクシュアルへの排除を挙げている。ここの被引用文献をあたることも要検討。
→性的少数者間の排除について(ゲイ、トランスジェンダーのコミュニティにおいて)(森田MILK (2003). TGブランチ発足から「約束事」へ 米沢泉美(編)トランスジェンダリズム宣言 性別 の自己決定権と多様な性の肯定,pp. 156‒168. 社会 批評社 )
バイセクシュアルへの排除について(Blumstein, Philip W., & Schwartz, Pepper (1977). Bisexuality: some social psychological issues. Journal of Social Issues, 33 (2), 30‒45 、Rust, Paula C. Rodríguez (2000). Bisexuality: a contemporary paradox for women. Journal of Social Issues, 56 (2), 205‒221. )
呼称が立ち上げる〈わたしたち〉:ゲイ・バイセクシュアル男性へのインタビューから
「こっち」という呼称にゲイ・バイセクシュアル男性を含むという認識
バレンタインジル,福田珠己(訳),1998,「(異)性愛化した空間 : 日常空間に対するレズビアンの知覚と経験 (<特集>ジェンダー地理学)」『 空間・社会・地理思想 』(3) 78-95
異性愛者による空間の占拠や組織化による同性愛者の疎外感について。
同性愛化された空間における両性愛者の疎外感についても触れている。
未読
「「『バイセクシュアル』である」と、いうこと」再考 : 「バイセクシュアル・アイデンティティ」の不可能性と可能性 (特集 LGBT : 日本と世界のリアル) 」
「リレー連載「逆風に立つ」(7)「ふしだら」という常識を嗤う--バイセクシュアルという生き方」
「女性Bisexual当事者の自覚から自認までの過程に関する質的検討 : 両性愛傾向への気づきと受け入れ」
「 セクシュアル・マイノリティの抱える「生きづらさ」とソーシャルサポートの在り方-女性同性愛・両性愛者への半構造化面接を通して- 」
文献整理
CiNii検索
検索ワード「バイセクシュアル」95件
宮崎理久・瀧本眞人,2021「翻訳を通してみえる LGBTQ+ 観」−大学生によるゲイとバイセクシュアルの表象の考察−『通訳翻訳研究』(21),61-76
青山薫,2015「「『バイセクシュアル』である」と、いうこと」再考 : 「バイセクシュアル・アイデンティティ」の不可能性と可能性 (特集 LGBT : 日本と世界のリアル) 」『現代思想 』43(16), 126-135
森山 至貴, 2011,呼称が立ち上げる〈わたしたち〉:ゲイ・バイセクシュアル男性へのインタビューから『社会学評論』 62 (1), 103-122
槇原柳子,2004,「リレー連載「逆風に立つ」(7)「ふしだら」という常識を嗤う--バイセクシュアルという生き方」『情況. 第三期 : 変革のための総合誌 5 』(5), 183-189
木場 安莉沙 ,2019-09-30「バイセクシュアル・アイデンティティのナラティブ分析―アイデンティティの共時的構築を中心に― 」『社会言語科学』22(1), 157-171, 2019-09-30
検索ワード「両性愛」41件
金 智慧,2021,「女性Bisexual当事者の自覚から自認までの過程に関する質的検討 : 両性愛傾向への気づきと受け入れ」『日本性科学会雑誌』39(1), 45-58
池田もも・ 一円禎紀 ,2017,「両性愛者に対する大学生の態度と同性愛者に対する態度および共感性との関連 」『心理相談センター紀要』 (13)17-25,
伊藤瑠里子・葛西真記子,2012,「 セクシュアル・マイノリティの抱える「生きづらさ」とソーシャルサポートの在り方-女性同性愛・両性愛者への半構造化面接を通して- 」『鳴門教育大学学校教育研究紀要』(26) 95-104, 2012
検索ワード「セクシュアリティ」「バイ」80件
片桐亜希・辻河昌登,2018,「曖昧で多義的なセクシュアリティを生きるLGBTQ当事者の語りー「バイ」と「ノンケ」の二択を超えてー」『教育実践学論集』(19),37-47
検索ワード「セクシュアルアイデンティティ」5件
田中将司,2018,「日本におけるレズビアン, ゲイ, バイセクシュアル当事者の セクシュアルアイデンティティに関する心理学研究の課題 : 海外研究との比較による検討 」『九州大学総合臨床心理研究』(9),205-216
検索ワード「バイセクシャル」11件(医療・文学研究?)
検索ワード「bisexual」766件
検索ワード「LGBT」「アイデンティティ」37件
検索ワード「地理学」,「異性愛」
バレンタインジル・福田珠己(訳),1998,「(異)性愛化した空間 : 日常空間に対するレズビアンの知覚と経験 (<特集>ジェンダー地理学)」『 空間・社会・地理思想 』(3) ,78-95
図書検討
第1章 おびやかされる
第2章 セクシュアリティとエディプス・コンプレクス、その新たな見解
第3章 問題を持つバイセクシュアル―健康なバイセクシュアル
第4章 問題を持つバイセクシュアル―人物プロフィール
第5章 健康なバイセクシュアル―そのプロフィール
第6章 定義する
第7章 バイセクシュアルにおける親密さのレベル
第8章 歴史と芸術に見られるバイセクシュアル
第9章 バイセクシュアルの未来と今日的課題
付録 芸術作品に描かれたバイセクシュアル