森の仲間たち

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釣行で森に入ると様々な動物に出会います。自然に溶けこみ、日々の煩わしさを忘れるのも釣りの楽しみですが、知っておかないと危険なこともあります。ここに一部を紹介します。各個人リンク等を参考にして勉強してください。(大野 Jan 2011)

動物

アメリカクロクマ

  • 広く北米に分布する。ハイイログマと比べて性格はおとなしいとされており、あまり恐怖の対象になっていないが、犠牲者の数はハイイログマよりも多い年もある。体長は150から180cmに達するため、立ち上がると2mを超える場合もあり、ツキノワグマと同じに考えていると危険である。

花咲く森の一本道、ばったり出会ったアメリカクロクマが身を翻し帰って行くところ@Aspen

北米における熊の襲撃

  • アメリカクロクマよる致命的な被害は少ない。最近ペンシルバニアでも死者が出たが、飼育動物によるもので、山林での遭遇によるものではない。一般にアメリカクロクマはハイイログマよりおとなしいとされているが、致死的な被害件数はハイイログマと同数程度である。

クマ対策

  • 森の中クマに出会ったらどうするか。いまいちはっきりした対応策がわからない。死んだふりは餌になってしまう可能性があり今や誰も推奨していない。アメリカクロクマは状況によってはヒトを獲物と思っている場合もあるようである[1]。背を向けて逃げ出すと本能的に追いかけてくるらしく危険な行為とされている。出会ったら、にらみ合い、話しかけながらできるだけ服を広げて体を大きく見せて、向こうが立ち去っていくのを待つしかないようである。クマ避けのスプレーも熊鈴も米国で販売されている。

ヒガシハイイロリス

  • 可愛い反面ゴミ箱を漁ったりとあまり綺麗とは言えない動物。ライム病も媒介するため、注意が必要。都心部にもたくさんいます。

              • ヒガシハイイロリス (Gray Squirrel)

ビーバー

警戒心が強いため不用意に近づくと襲われることがあります。

グラウンドホッグ

体長50センチほどのジリスの一種。時々高速道路ではねられているアライグマより小さい動物がそれである。穴を掘って生活し、ヒトの生活圏に入ると害獣扱いされている。2月2日にペンシルバニアのPunxsutawneyで行われるグラウンドホッグデーはあまりにも有名である。

アライグマ

雑食性でニッチ的には日本のたぬきに該当する動物。ラスカルの人気と共に日本にもペットで輸入された時期があるが、今や日本の侵略的外来種ワースト100に入っている。夜行性で釣行中に出くわすことはまずないが、川辺を歩く足あとは至る所にみられる。狂犬病を保有する動物としてよく知られており、米国の狂犬病発症の3割はこの動物である。野生ではめったにヒトを襲わないとされているが、昼間にヒトを襲う個体は狂犬病を発症していると米国では信じられているようである。ライム病も運ぶため、いずれにせよ不用意な接触は避けるべきである。

ヘビ

概要

  • ペンシルバニア州には21種の蛇が生息する。内3種が毒蛇である。概してペンシルバニア州に生息する毒蛇はおとなしい。そのためヒトと遭遇した場合、蛇のほうが逃げていくことが多い。咬傷被害はヒトが蛇のいるところに不用意に足を踏み入れた場合や、好奇心で接触を試みた場合に発生するとされている。森を散策するときは足元をよく見て歩こう。

毒蛇の識別法

  1. 毒蛇にはピットと呼ばれる赤外線センサーが鼻と目の間にある

  2. 毒蛇の瞳孔は猫の瞳のように縦長である

  3. 毒蛇の尾の腹側の鱗ははしご状であるのに対し、非毒蛇のそれは網目状である(補足)また毒蛇の頭部は三角で平坦であると言われているが、非毒蛇でも同様の頭部を持つものも存在し、鑑別にはならない。

咬傷時の症状

  • 噛まれると疼痛や口腔内違和感が数分内に起こり、10分以内に明らかな腫脹をみる。嘔気、悪寒なども現れることがあり、3から6時間で創部の変色が見られる。

咬傷時の対応

  • まず安静にする。The Poison Control Center(1-800-222-1222)にコンサルトをする。局部の冷却、冷却スプレー、安易な駆血帯の使用、局所切開、アルコールの服用、その他の薬剤の使用等はいずれも推奨されていない。程度にかかわらず速やかに医療機関に受診すること。

ペンシルバニアに生息する毒蛇

  1. アメリカマムシ(Northern Copperhead)…毒は比較的弱く、死に至ることはまれであるとのこと

  2. Eastern massasauga rattlesnake[3][4]…Rattlesnakeはガラガラヘビのことである。ガラガラヘビは致死的な毒をもつ

  3. Timber rattlesnake

アメリカにおける致死的咬傷被害

シカ

ライム病の保菌動物なので、近づかないように。

シマリス(Chipmunk)

魚については釣りをご覧ください。

マメコガネ[5][6]

  • 明治時代に農作物と共に日本から移入してきた甲虫。生物学的な競合のない東北米で爆発的に増殖し、農作物を食い荒らす害虫になっている。アメリカではJapanese beelteと呼ばれ嫌われている。公園などでも普通に見られる。

ブラックウイドー[7][8]

  • ペンシルバニアに分布する毒グモはthe black widow spidersとthe brown recluse spiderの二種。ブラックウイドーは土着の種である。日本では東南アジア、オーストリアから移入したセアカゴケグモが一時問題になった[9]。噛まれると全身症状を来すほどの毒を持つが、小さな蜘蛛であるうえ、臆病で攻撃的ではないため、死亡例は少ないとされている。しかしながら、1950年代の全米でのミナミクロゴケグモによる死者は60人台に達していたとの報告がある。

ウイルス・感染症

西ナイルウイルス

ライム病(Lyme Disease)

  • アメリカ東北部に一般的な伝染病。ペンシルバニアも多発地帯であり、東に向かうほど発症数が多くなる。媒介動物はシカダニ。リスやシカなどの動物に寄生している。そのため野生動物との不用意な接触は避けたい。初夏に森の中を藪漕ぎしていると知らない間に喰い付かれていることがあり、長袖長ズボンは釣行に必須である。皮膚に食らいついてから感染リスクが増大するまでに24時間から72時間かかるといわれているため、釣行後の入浴時に全身のチェックがおすすめである。ダニを皮膚から剥がすときは慎重を要する、除去したダニは保存し、万が一発症したときに持参すると診断の一助になるそうである。

  • ランブル鞭毛虫 (Giardia lamblia)を原因とする寄生虫病。ウィキペディアによると、「一見きれいにみえる渓流の水などが危険。キャンプをしたり、川やビーバーダムのようなところで泳いだりすると感染することがあり、それゆえジアルジア症には「ビーバー熱」という俗称がある。また人間や動物の糞便から感染することもある。」

毒草

毒ツタ(poison ivy)

  • 触るとかぶれます。

イラクサ(nettle)

都心部

ピッツバーグ都心部でも野うさぎ、リス(Squirrel)などがアパート・民家の庭などで多く見られます。ダウンタウンの川岸などではカナダガン(Canada Goose)、少し離れたところではシカや七面鳥などもみられます。

野生以外ではZoo & PPG Aquariumという動物園もあります。

  • ピッツバーグには蛍はあちこちいます。うちはPoint Breezeですが、庭にうじゃうじゃいます。

  • アメリカの蛍は日本の蛍と違って、清流とは関係なく陸生のようです。日本のゲンジボタルやヘイケボタルのように幼虫が水生のものの方が実は世界のホタルでは稀なのだそうです。光り方も強力な光で長く光り、日本のホタルと比べると力強いイメージでfireflyという英語名も納得できる気がします。

  • カワニナなどではなく、幼虫はナメクジやカタツムリ、ミミズなどを食べるそうです。成虫は他の虫を食べるようです。

  • ペンシルバニア固有の種は、Photuris pennsylvanicaという正式名のようです。

  • ペンシルバニア州のstate insectだそうです。(2010 友清)

  • 触ると蕁麻疹のような物が出ます。