投稿日: Aug 26, 2018 11:14:1 AM
続いてはKU会員とYKAT会員との19路盤4子局です。本局もKU会員と共にご鑑賞ください。
黒10では他の手も考えられた(変化図1,2)。
ツケに対して、じっと立つのもあります。
このようにすると白がサバキにくくなると思われます。
実戦は、白が楽に治まりました。
黒12では、黒10と上からハネを打っので、継続手としてはサガリがふさわしいと思いますが、右辺に開かれてしまいます。
つまり、この場面で上ハネはふさわしくなかったということになります。
ただし、右上を手抜きして、下辺に打ち込めるなら上ハネがピッタリです。しかし、この場面では、右上の根拠が脅かされますので下辺には打ち込めません。
白は白19までで右辺で堂々と治まり、さらに白27と下辺にも手を入れられました。
対して黒は代償が得られていない感があります。
右上も確定地ではないですし、右下もいじめられる可能性があります。
黒28は盤上この一手という感じの打ち込みです。
黒40,44では他の手も考えられた(変化図3,4)。
黒40では1と白のワタリを拒否する打ち方もあったかもしれません。
しかし乱戦模様で、白の望むところかもしれません。
よって、実戦のようにワタリを許して十分だったかと思います。
白が上辺のワタリを打たなかったので、いきなり遮断することもできます。
ただし、左上黒が薄いので、左辺を先に開かれて、上辺左の白に対する攻めが対して利きそうにありません。
黒56は冷静(変化図5)。黒60はチャンスを逃した(変化図6)。
仮にここでワタリをとめても、左上黒に手をかける必要があり、得をしません。
黒はここで、下辺への打ち込みが狙えるところでした。
実戦は6の9ケイマでしたが、左辺白に響いてないし、上辺黒の厚みから動いており、効率が悪かったです。
黒66は小さい(変化図7)。
2の18押さえは今は小さく、右下が大きかったでしょう。
左下にハイを打たれても、手を入れれば生きてます。
白95は見損じ? 上辺は手入れが必要だった(変化図9)。
上辺白はどうも死んでいたようです。
とはいえ、上辺に手を入れて、黒から13の10に打たれると、地が大きすぎて白負け。
白からは、一本押してから切るほうがよかったです。
実戦より数目得になります。
実戦の黒はモチコミになりました。
といって他に打ちようもなく、アテを打ってもつないでくれるわけがありません。
ここは単にグズんで守ったほうが得でした。実戦は2目損。
ここは先ほどの手順で白を殺す最後のチャンスでした。
切った白を黒が取り込むとこんな感じです。
実戦は白の脅しにすこし凹んだ感じになりました。
ここで時間切れ。
目算したところ、黒が8目ほど勝っているようです。
黒には大きなミスがなかったと思います。
ただし上辺白を取り逃したのは残念でした。