第24回例会(その5)

投稿日: Sep 23, 2014 12:34:5 PM

前々回の例会での対局ですが初心者にとって示唆に富んだ一局なので紹介します。

KU会員とMY会員との13路盤4子局です。今回もKU会員の自戦解説をお楽しみください。

両ガカリには何も考えずに上へ出るくせをつけたほうがよいです。実戦は逆に封鎖されてしまい、結果として隅が死んでしまいました。

黒14は大悪手!2箇所断点があるところをのぞいた形になっています。どっちか切るべきでした。

白は喜んで15とツギました。ほっと一息です。

黒は16と、結果として2つの断点のうち、1つを切ることができましたが、形がよくないです。理由は、変化図をみれば分かります。

また黒14で1と切ると、白はほぼつぶれています。

白△の2子が大変危ない状況。普通ならとても助からない形なので黒が大優勢です。

実戦第3譜と、変化図2,3の局面を比較してみて、風景があまりに違うことを感じていただきたいです。MY会員には局後の検討で指摘して納得していただけたと思います。

黒が下辺に先着すれば、左下の守りと、白△2子への攻めと、まさに一石二鳥の手となっていました。

変化図3とは黒石の配置がちがい、黒に28と打たれても白石は取られません。

黒は大損害です。最初に切れるところを単に切らなかったためにこのようなことになってしまいました。

ここはとにかく白を食い止めるほうに打つべきでした。

実戦は、白が39と突き出しました。黒の形は「裂かれ形」といって、最悪の形といってもよいです。

実戦の黒52は無謀で、53からアテていくしかなかったです。

以下5までで黒地が大きくまとまります。

最後は下辺黒が全滅してしまいました。自らダメを詰めてしまったためこのようになりました。

黒72では悔しくても、1とがまんするしかなかったところです。

総譜。黒は左下の失敗が全てと言ってもよかったです。

逆に、左下の両ガカリに対して頭を出していれば、全く異なった世界が広がります。そういう打ち方を意識していただければ、どんどん強くなると思います。