第21回例会

投稿日: May 10, 2014 8:16:2 AM

4/30(水)に日本棋院有楽町囲碁センターで第20回PA会囲碁同好会例会が開催されました。

今回も13人が参加して盛況でした。今年に入ってから当同好会の例会は毎回10名以上の参加があります。

そして今回は、KU特別会員とJK特別会員(囲碁ガール!)が初参加しました。KU特別会員は高段者で、JK特別会員は中学生の頃囲碁部だったとのことでした。

今回は、YK会員とTO特別会員との一局(互先)をご紹介します。

比較的穏やか序盤。黒15に対して白はどう打つか? ここは白の勢力圏なのでうまく攻めて主導権を握りたいところ。

白16のカタツキは定石。左辺の模様を大切にしたい本局ではこの一手。

黒17は白の模様を牽制した打ち方だが打ち過ぎ。ここは白石の多いところなので早めに治まっておきたい(変化図1参照)。

白18は根拠を奪って徹底的に攻めようという一手。一気に険しくなった。

黒19,21は白18のワタリを止めた手だがこれははっきり無理(変化図2参照)。白22以下中央に飛び出して黒が苦しい。

左上隅の黒はどうなるか?

黒17では1とスベるのが相場。以下8まで白に壁を作られるが、黒9とボウシして軽く消すところ。

黒19では1の方を押えたい。以下白2には黒3とハネて愚形を強要して、黒5以下を利かして中央に壁を作る方が良かった。

この図では、AやB等のアジが残っていて×の石には活力がある。

黒はひたすらもがいている。ただ白の追いかけ方は単調ゆえ、アジが悪くなっている。左上隅の白に手入れが必要になっている。

白34では白1と押えたかった。黒2には白3と出てAとBが見合い。黒ツブレ。

白42では白1とトブのが巧い。これで左上隅の白は安泰。黒2には白3とトンでやんわりと包囲する。これも黒ツブレ。

白46,48と手を入れなくてはならなくなったので黒は何とか活きることができた。

黒55とキリが入ったので少しは黒にも楽しみが出てきた。

白62では上辺に打ちたかった(変化図5参照)。

黒63は好手。黒67までで中央の黒模様が大きくなり、勝負の形になっている。上辺の石が攻められないどころか、模様の一部を形成するようになったのが非常に大きい。

黒71から75で中央が大きくまとまりそう。前図のキリがあるため、白は72と74打たざるを得なくなっている。

白62では白1とトンで上辺の黒と競り合いたかった。黒6までで先手をとってから下辺に手をつければ良かった。

白76は踏み込み過ぎ。ここでは下辺や右下隅に手をつけながら中央を削減するように打つところ。

白86では隅で活きるよりも模様を削減するように打つべきだった(変化図6参照)。

黒87と打って中央をまとめにかかったのは好判断。この大きさでまとまれば黒が良い。

白86では白1と打って下辺に圧力をかけておきたかった。黒2と根拠を持とうすれば、白3と打って模様を軽く消す要領。

この3は、Aとツケこす手を防いでいる(符号順にシチョウで取られることをご確認ください)。

白もこのままでは足りないとみて92以下手をつけますが、ここまで黒が強くなっては手にはなりません。

総譜。白が序盤の黒の打ち過ぎを咎め損ね、黒が上辺〜右辺で主導権を握って勝利した一局。