投稿日: Jan 04, 2015 4:25:33 AM
11/26(水)に日本棋院有楽町囲碁センターにて第28回例会が開催されました。今回は初参加のKN特別会員(女性)を含む9名が参加しました。
今回はKU会員とKAT会員との一局を紹介します。本局はKU会員による自戦解説です。KU会員、いつもありがとうございます。
先に、右下隅を決めてから、左下隅に回ったほうがよりよかったです。
実戦のようにアテるよりも、単にのびた方が形がよいです。実戦は結局黒32でツギに戻りましたので。
ここまで、黒はまずまず、まとめています。
白47から、右辺黒をめぐっての競り合いです。
黒56では60に打つべきでした(変化図3)。
黒58とケイマで連絡を図りますが、白59のツケコシで参っています。
黒56では、何をおいても1と打って右辺黒の連絡を優先させるべきでした。右辺黒に連絡されてしまうと、白から大した狙いがなくなりました。
黒59で1とつながりに行くと...
その後の変化はかなり複雑ですが右辺黒もただでは取られないようです。参考図は一例で、最後コウになります(白34でツグと黒35に切られて種石が取られる)。
黒60と白61の交換で右辺が大きく飲み込まれました。ただし、このあと一波乱ありましたが。
90まで黒石が来たことで、右辺黒の復活の手筋が生じました。白はこの時点ではっきり気づいていませんでした。
黒20のツケで白はしびれました。ほぼノックアウトされている感じ。
白15では右上隅に足をのばさず、堅く守っておくしかなかったです。このように鉄柱にしておけば、実戦のようにえぐられることはなかったです。
実戦以外の応手1。全体の連絡を図る狙いですが、ホウリコミで白つぶれ。
実戦以外の応手2。黒を分断しようとしても、冷静に押さえられると全体が攻めあいになり、黒のほうが手数が長いのが明らかです。
ともかく白3子は種石なので、21となんとかつなぐしかないです。
黒は34まで先手で大きくえぐって、楽勝の形勢になりました。
白39以降は、白が紛れを求めていきます。あまり褒められたことではないのですが、右辺でめちゃくちゃ損させられて、なにかやり返さなければという気持ちになってしまいました。
黒は1路緩めて押さえればなにごともなかったです。
黒66の押さえは不用意でした。緩めても優勢なので、緩めるべきでした。
ここのコウ立ては「無コウ」になってしまいました。変化図のように、白は渡っているからです。
黒24のコウ立ても「無コウ」。むしろ、1目損しています。
黒14では2線をはう方が確実でした。白からどう打っても、黒が間違えることはなさそう。
最後、左上隅でダメが詰まって、セキ(本当は全滅)になってしまいました。
白47で白がさえぎっていれば、黒は全滅です。実戦は、双方合意の上でセキにしました。
白6目勝ち。黒120のツケは本当に参りました。あの手を全く読んでいなかったのはなんとも恥ずかしい限りです。
KAT先生は、鋭い手が見えるようになっている印象ですので、あとは細かいところに気を配れるようになればよりよくなります。
最後、左上隅でダメが詰まって、セキ(本当は全滅)になってしまいましたので、ダメヅマリにも気を配るようにしたほうがよいでしょう。
本局は白にも反省すべき点が多かったです。