第23回例会(その2)

投稿日: Jul 19, 2014 7:40:8 AM

続いては第4回例会に初参加して以来皆勤のYK会員が5子局で品田渓さんに挑戦した一局を紹介します。

黒12までは定石。黒堂々とした進行。黒14は一級の大場だが右下隅にもっと厳しい手があった(変化図1)。

黒14では1と打つのが厳しかった。白2と取り込もうとしても白がダメヅマリなので11までで両アタリとなり白ツブレ。

黒1に対して白2と守れば3とぶつかっておく。手抜きするとAからのヨリツキが厳しくなる。またA周辺に石が来ると右下隅の白の死活にも影響するので、結果として◯の白2子が弱くなる(黒がA周辺に打つと白は右下隅に手を入れなければならず、右辺を守れないから)。

黒16はこの一手。黒18は16と連動した厳しい手だが白19に黒20と打つのは辛い感じ(変化図2)。

白21に対する黒22以下は左辺の模様を大切にする打ち方。スケールが大きい。

私であれば、黒18では黒1と大ゲイマに受ける。これは右上隅の受けでありながら右辺の白1子を攻めていることに注目。

もし2とスベってくれば黒3以下7まで固めて9と打ち込む(ただ3〜7は筋悪いか?)。

白31は必須。これに対する黒32も肝要な一手。

白33に対する黒34以下の攻めは見事。特に白41にひるまずに黒42と下がったのは非常に良い(白から同じ箇所に打たれると連絡されてしまうから)。

白石を攻めながら左辺に大きな確定地ができた。

黒46,48と左下隅を固めて50から攻めたのも厳しい。今度は中央に巨大黒地が出現した。

相変わらず黒の追求は続く。白は防戦一方で活きるのが精一杯。攻めの効果が着実に出ている。

黒76は中央を意識した手だが77と打って捨て石を活用して囲った方が良かった。実戦は右辺の黒2子が取られてしまった。

とはいえ形勢は黒勝勢。

黒92では変化図1で示したように93と打ちたかった。

黒14に白15は辛いが止むを得ない。これも攻めの効果。

黒のゴールは近い。

黒30で白投了。黒の好局。