第16回例会

投稿日: Nov 09, 2013 1:47:41 PM

10/30にPA会囲碁同好会の例会が行われました。今回はその例会の報告です。

今回は8人の会員が参加しました。参加予定だったにもかかわらず参加できなかった

会員が2名いたにもかかわらずこの人数! 会場が狭く感じられるほどでした。

しかも今回は2人の新入会員が初参加しました。一人は現在初段目指して地元の

碁会所で研鑽中のS先生です。私(会長)は、横でS先生の対局を拝見しましたが、

石の形がしっかりしていて地に辛いという印象を受けました。

もう一人は、ルールを覚えてこれから本格的に上達を目指すA先生です。しかも

A先生はしかも2人目の女性です!

私は、A先生と5局以上の9路盤対局をしました。筋や形に明るいという印象を

受けました。今後は読みの力を付けることでさらに上達すると思います。

そこで今回は、A先生と私の9路盤3子局をご紹介いたします。

黒2は辛い。A先生は地が好きとお見受けしました。5とツケて7とキリ違えた手を見て、

後で局後の検討に加わった有段者のT先生が、「初心者相手に打つ手とは思えない」と

一言。A先生、ゴメンナサイ。でも以降の黒の打ち回しは的確でした。特に黒12は白1,3の

活力を奪い、同時に黒の安定を図った好手です。

黒14は、右下隅の白石の動き出しを警戒したようですが警戒し過ぎ。

右半分の黒一団は岩のように堅い一群ですので逃げ出しても白には

何の得もありません。

ここでは下図のように、左半分を盛り上げるべきでした。これで白石の

逃げ出しも防止されています(黒1がいいところにいるのが分かりますか?)。

白15に対する黒16はダメを打っただけの手。左上隅の黒の安定を図るべき。

重要なことは、1.強い石と弱い石を判断し、2.弱い石に応援を送る

(石と石とを連絡させる、眼を確保する)ことです。

具体的には以下のように打つと良かったでしょう。

1以下左下隅の黒との連絡を目指すのです。2のように切断しようとしても無理です(白2,4は

取られています)。

実戦は、17以下左上隅の石を封鎖して、白にチャンスがやってきました。黒の次の一手は?

黒22はあまり意味がない。むしろ白23が来たことで、左下隅が地になりにくくなりました。

黒24は好手。白25は絶対(黒に打たれると左半分の白一団が切られて助からない)。黒26

も生きるためのスペースを広げる基本の手。この辺りはA先生よく打てています。

ここで次の黒の一手は?

黒28でした。これだと29のキズが生じ、無条件生きはなくなります。最善でも下図のように

コウになります。

黒には◯のコウ立てがあるのでコウは勝てると思います。しかしここは下図に示すように29に打てば

無条件で生きていました。以下代表的な変化図を紹介します。

2とスペースを狭めようとすれば、3と曲がって生きです。白4が取られて×に一眼できるので、2眼確保できます。

先ほどとは反対からスペースを狭めようとすると、3と打つのが「二の一」の急所になります。4の這い込みには、

さらに5ともう一つの「二の一」に打つことで、◯の一眼と×のどちらかの一眼で合計2眼となり、生きます。

しかし黒32の時点ではまだ生きが残っていました。

43が急所。黒はここに打ちたかった。

総譜です。基本的にはよく打てていました。今後は簡単な死活や石の強弱を学ぶと良いでしょう。