第11回例会

投稿日: Sep 01, 2013 12:37:55 PM

かなり遅くなりましたが、5/29に開催されたPA会囲碁同好会の例会報告です。

今回は新入会員(T先生)が1名参加されました。しかも高段者! 早速教えていただこうと思い、会長の私が定先の手合いで対局を申し出ました。

今回はその一局をご紹介いたします。

黒の私はミニ中国流で挑んでみました。白24に打ち込んで戦いの始まりです。

T先生曰く「黒29は驚いた」とのこと。私は、短気ゆえこういう手をつい打ってしまうのです。白30,32は29の一子を取って治まろうという手。第1感は下図1ですが、これは以下の空振りに終わってしまいます。×の1子が取られるので白は繋がってしまっては面白くありません。

ここで黒の私はかなり悩んで以下の図を選びました。

29の一子を助けるべく、33から動き出しました。こうなると47までは必然で全面戦争は避けられそうもありませんが、胸を借りるつもりでやってみました。

48から右辺が破れましたが、中央の白の2つの大石は治まっていないので、黒石と白石が上辺に向かって競り合う展開になれば上辺の厚みが活きてくると考えました。

T先生は「そこまでやるか?」とかなり驚いておられたようでした。

73は74に打つことも考えましたが、どうなるか読めなかったので止めました。77は悪手。78と替わって左下隅の黒が動き出しにくくなった。79で中央の白7子は取られています。84は目一杯の頑張りですが後で出てくるように問題でした。

中央の白の大石は87,89で切断されているのです。そうするとこの白の一団は死んでしまいます。ここはしっかりと連絡しておくべきでした。白は左側一帯を地にすべく頑張ります。黒109は不要で一手パス。この手がなくても白7子が動き出す手はありません。111に入って白地を減らしにかかりました。

白12は最強の手。黒は13以下左上隅に手をつけました。白26では左上を打つのが普通ですが、それでは足りないとみて左下を地にしました。黒27〜35で白地が破れたと思ったところ白は次のような勝負手を用意していました。

その勝負手とは、37にツガずに、36と打ってコウにする手でした。よく考えればそれほど難しい手ではないし、コウ材は白の方が多い訳だから気づくべきでしたが、私はこの手を全く読んでいませんでした。

この47が敗着となりました。これで白にコウを解消されてしまいました。この47は小さい。以下のコウ立てをすべきでした。

この後×にキル手が△を見合いにしているので白地はさらに減ります。また白の他の応手についても検討しましょう。

これだと先手で白地を削減しているし、次に×にキル手が、◯を見合いにしています。□の黒の動きだしを伺うコウ材も新たに生じます。

総譜です。結果は白の10目勝ち。白の目一杯の頑張りに負けてしまいました。大石を取って気が緩み、「金持ち喧嘩せず」だと自身に言い聞かせて、大きく囲わせてしまったことが敗因です。いくら大石を取っても、計算はちゃんとしていなければなりません。