第25回例会(その2)
投稿日: Sep 21, 2014 2:24:16 AM
続いてはTS会員とYK会員の19路盤4子局です。豪腕TS会員のパンチをYK会員がどうかわすのかが見所です。
黒4は積極的で良い。
白9に対する黒10は甘い。ここは9の下にハネて白を攻めたいところ(変化図1)。
黒10では1とハネオサえたい。以下17までは一例。白は治まるものの黒は右下に厚みを作って攻勢に立てるので黒よし。
黒1に対して白2とオサエて4と割り込まれる変化を心配したかもしれないのでその変化も紹介する(ただ余りにも筋が悪いので白はこう打たないが)。
4には構わず黒5と抜いてよい。断点が2カ所あるので白は7と突き出せず6とカケツグくらいのところ。
そこで9から11と脱出をすれば良い。
白は15までで先手で治まったように見えるが、この白には狙いがまだ残っている(後述)。
黒20では17の方にツケるのが普通。
白23に黒24は甘い(変化図3)。
黒24では1とオサえたい。2と出たときには3と緩めるのが肝要な一手。
以下7まで白の厚みよりも黒の実利が上回る。
黒28ではもっと厳しい手があった(変化図4)。
白は35,37を利かして上辺をサバキに出た。上手らしい打ち方。
黒40は白を分断する手で感じが出ている。
黒28では1と切ってみたかった。白2と抱える一手だが、その後黒3とキリが成立する。
以下11まででA,Bが見合いでどちらかの白2子がシチョウで取られる。
白は41と右辺のサバキに出た。白45では44の左にオサえてダメヅマリを強調するのもあった。
黒46は厳しい一手。白47に対して黒はひるまず48と打った。
白も負けじと49〜53とデギって戦いになった。
白にシノギはあるのか?
白59に対する黒60は上辺を眼形を奪うためだと思われるが貪り。白63で黒4子が取られてしまった。
この結果左上隅も薄くなり一気に苦しくなった。
黒は68,70と気を取り直して右辺の攻めにかけたいところだが...
白は71と左上隅を取り込み、右辺の白のシノギにかけた。右辺が活きれば白の勝ちだよ、ということ。
黒は何が何でもこの白を取らなくてはならないので黒72は当然の一手。
白は73,75とダメヅマリをつきながら脱出を図る。
白85に対する黒の一手は?
黒86は冷静な一手。
白91では95に打つべきだった。
白93に対して黒は手を抜いて94と1子噛み取ったがこれは疑問手。白95が利いた上に93に手を抜いたために97,99まで利いてしまってはこの白のシノギは楽。
白は7までで確実に活きた上で9,13と最後の大場に向かった。
下辺で治まらせたくないがどうすれば良いか?
実戦は16とボウシして18のトビサガリで分断して白をトリカケにいった。
ただここでは隅から手をつけた方が良かった(変化図5,6)。
また黒30では下辺の白を一眼にする手があった(変化図7)。
黒18では1と切ってみたかった。以下4までで切った石は取られているが、黒9までで先手で分断して11とオサえれば下辺を大きく取り込めた。
しかも切った2子にはまだ利きが残るので右辺が地になりやすい。
変化図5を嫌って白2とアテるのは無理。以下9まででコウになるがこれは黒の花見コウ。
まだ黒30では1に置けば白に活きはなかった。×とA(以下白Bには黒C)が見合いで黒1の1子は取られない。
総譜。本局は上辺の失敗が大きかった。そこでの落胆が大き過ぎたので右辺の攻めも精彩を欠いたのかも?