第19回例会(その3)
投稿日: Mar 21, 2014 10:20:35 AM
今回紹介するのは、今年から19路盤デビューしたKAT会員とSW会員との19路盤互先対局です。
19路盤で打ち始めた頃は、19路盤の広さに戸惑いそうですが、KAT会員とSW会員ともその広さを楽しむように打っています。
ではどうぞ。
穏やかな進行。基本的にはよく打てていて、とても19路盤デビューした人同士の対局とは思えません。
敢えて注文をつけると。黒7はその一路上に打った方がバランスが良かったかも(「一方高ければ一方低く」という格言があります。「高い」とは4線のことで「低い」は3線のこと)。
16は好点。17ではたとえば29に打ちたかった。囲い合いになるときには、大雑把な地を見積もって勝てるかどうかを判断することが重要です。私の見立てでは、17に囲ったのでは黒勝てそうもないので、打ち込む必要があります。それならば早いうちに打ち込んだ方が良かった。
29はその意味では当然の一手だが、周りに白石が増えているので攻められて苦労するかも。
黒31,33は巧い。白34は冷静(変化図1参照)。白36は所謂「緩んだ」手(変化図2参照)。
黒37以下で白36を咎めた。白の一等地が破れた。
白34では1と押える手が第一感。しかし以下4と打たれたときに、◯の押え(次に△とワタル手を見る)と×のフクレ(眼形ができる)が見合いでシノがれそう。
白36は白1と打つところ。以下白5までで、右側の白に触らないように白の一等地を守ることができる。
白66,68は悪手。上辺のダメが詰まることで、上辺に手が生じてしまった。
黒81のキリは無理手。しかし白86と打ってしまったために成立してしまった。白86では87に打つ一手(変化図3参照)。
白86では変化図3の白1と打てば黒3子は取られていた。
白94のカケは無理。黒95,97が巧い手でこれで黒は脱出できる。
黒11のキリは厳しい。
黒21も厳しい。黒23,25は蛇足。
総譜です。最後は大差になりました。上辺で黒が先行してそのまま勝った一局。なお本局は最後まで打ち切りませんでしたが、内容は大差なのでここで黒勝ちとしました。