第33回例会

投稿日: Sep 22, 2015 9:54:19 AM

2015年5月27日(水)に日本棋院有楽町囲碁センターで第33回PA会囲碁同好会例会が開催されました。

最多参加を記録した前回よりは減りましたがそれでも10名の参加がありました。

今回は、当同好会最強と言われているKU会員と力戦家TS会員との19路盤6子局をご紹介いたします。

KU会員による解説でお楽しみください(会長が譜面の関係上一部編集)。

このように打つ定石もあります。

白25では26にハイたくなるがこれは良くない(変化図2)。

黒26では右下隅の白に厳しく迫る手がありました(変化図3,4)。

白からハイを打つと、黒から二段バネする手があって、あまりうまくいきません。

右下に黒の壁ができると、下辺の白がもたないからです。

黒1の出を決めてから3とトンで眼を奪う手もありました。

白14は辛いですが活きるためにはやむを得ません。

白16まで生きを強要するのも一法でした。

黒36は弱気(変化図5)。

黒44は不急の一手(変化図6)。

黒は強く戦えるところだったと思います。黒36では1,3と二段バネが成立しました。

実戦は下辺の白を固めることになってしまいました。

実戦は右下に手を入れましたが、不急の一手でした。

左辺白を閉じ込めて左上黒を厚くした上で、上辺打ち込みが狙えるところでした。

黒46は味消し(変化図7,8)。

実戦のノゾキは味消し。いきなり切る手が成立していました。

白三子を助けるために下からアテると、左の白三子が取られそうな感じです。

黒64からの一連の手は疑問手。ここで後手を引いてしまった(変化図9)。

実戦は左辺で後手を引きました。

ここは上辺の打ち込みが狙える局面でした。

この黒は取られません。

白が根拠を奪いに行けば逃げられますし、上からかぶせていっても生きるスペースが十分あります。

黒78で打ち込みましたが、右上白が強化された後なので、一歩遅かった感じ。

白89と一本キリを入れたのは、後からでは利かなくなるかもしれないと思ったからです。いまだと黒は実戦のように黒90と打ちます。もし89の下から打つと、白から87の右へ打つ手が利いて、白の根拠ができるからです。

黒6はポンヌキを許して疑問(変化図10)。

実戦は白にポンヌキを許して悪かったです。このように封鎖する打ち方もあり、実戦より味がよいです。

黒28は小さい(変化図11)。

黒34はヨセの手。黒一団を安心させておくべきだった(変化図12)。

実戦の進行を見ればわかりますが、ここで黒は要石を取ってしまうのがわかりやすかったです。実戦は、左上黒が切り離される結果となりました。

黒は、ここで守ればなにもなかったです。

おそらく、逆に上辺で白の眼をおびやかして、白を取りに行けるという判断だったと思います。

白149で黒に二眼できません。ここで大勢が決しました。

おそらく白が20目程度勝っています。

黒の敗因は、右下に手をかけすぎたわりに地がつかなかったこと、

左辺で後手を引いて、上辺の打ち込みのタイミングが遅れたこと、

自分の薄みに気づかず、攻める手を打ってしまい、逆に取られたこと、

といった点が挙げられます。

置き碁では、凝り形に誘導されがちなので、そうならないように軽く打つのが良いと思います。