第30回例会(その1)

投稿日: Mar 24, 2015 1:17:25 PM

2015年2月25日(水)に日本棋院有楽町囲碁センターで記念すべき第30回例会が開催されました。

今回も、初参加のKO会員と韓国人弁理士KY特別会員を含む13名が参加しました。

最初に紹介するのは、当同好会で最も力をつけているKAT会員と初参加のKO会員との互先の対局です。

穏やかな進行。ただ白12では13にツケたかった(変化図1)。

白12では1と打つのが定石。以下9までが予想される進行。これでいい勝負。

黒17は、白への攻めと右辺の開きを兼ねた絶好点。

白18は打ちすぎ(変化図2〜4)。

白18は1あたりで軽く消すところ。黒2と受ければ3とツケて11まで×の黒石を孤立させながらサバく要領。.

前図の黒2で黒2と反対を受ければ3とツケる。以下13までで、右上隅を与える代わりに左側で模様(◯の3子と白13、3、11で構成される)を築けば白悪くないと思う。

または白1では図のように肩をつくのも有力。以下9までで黒地の削減に成功している。

黒23は消極的。石は弱い方(または競り合っている方)に援軍を送るように打つべき(変化図5,6)。

白24,26は頑張りすぎ。黒33まで白が裂かれ形になった。

黒23では「攻めはケイマ」の格言通り1と打ちたい。

もし白2とケイマすれば3が成立する。◯の石があるのでAのシチョウは成立しない。

黒1に白2とツケて治りにくれば、黒3以下封鎖を目指す。

白は黒の勢力圏で生きなければならないが、その間に黒は壁を作り、他所で攻めを継続できる(おそらく左辺の白模様は大きく削減されるはず)。

白34以下は生きるためだけの手でつらい。前譜の白18がこの時点でも後を引いている。

黒43は形だが他の手もあった(変化図7〜9)。

黒43では1とノビる手もあった。

白が2とハネれば一旦3と愚形に甘んじるが、以下15までで白石を凝形にした上に薄くしているので、これは黒よし。

前図を嫌って白2とノビれば黒3とノビて、以下7までで白3子をゲタで取ることができる。

前図で.ゲタで取られるのを嫌って白4とノビれば、黒5と急所に打って白をいじめるのが良い。

右下隅の白は依然として2眼ないし、右上隅の白にも攻めが残っている。

黒45はもったいない。

黒55は頑張りすぎかも。53の石から一間にトンでいて十分。

白56は筋が悪い(変化図10)。

白56では1とブツカリたい。黒2とノビて白地を削減しようとすれば白3とオクのが厳しい。

以下9までで黒は一眼しかないのでもがき苦しむことになる。

黒65はその一路右に打ってもよかった。

白は66から中央をまとめにかかるが...

白74,76はめちゃくちゃ小さい。この段階で打つ手ではない。

黒77のキリから黒87で中央が制限された。

黒93は好点。

黒103は地に辛い手だがここまでやらなくてもよかったかもしれない。

白12は甘い(変化図11)。

黒17も甘い(変化図12)。

白12では1とキリたかった。黒2の抜きは必然で白3と打てば黒2子を取ることができた。

この後白石を攻めようとしてもAとBが見合いなので大丈夫。

黒17では1とノゾいてみたかった。白2のツギは当然で、以下黒7までで白には一眼しかない。

黒21のコウはムダ(変化図13)。

黒21では1とツナぐべき。実戦のように白2と打ち込まれたら黒3と急所に打ち込む。

以下黒17までで右辺〜右下隅の白には一眼しかない。

白38は手筋。黒も味が悪くて抵抗できない形。

黒61では決め手があった(変化図15)。

黒61では1と打つ手があった。以下9までで右辺の白は一眼しかない。

総譜。黒7目半勝ち。右上隅〜右辺の折衝で有利に立った黒がそのまま押し切った一局。