第24回例会
投稿日: Aug 19, 2014 1:48:39 PM
7/30(水)に日本棋院有楽町囲碁センターで第24回PA会囲碁同好会例会が開催されました。
今回も初参加1名を含む13名の参加があり盛会でした。
まずは見た目は温厚な紳士でありながら盤上では当同好会一のケンカ碁を打つTS会員と、平成25年合格で第22回から参加しているNS会員の互先の対局を紹介します。
TS会員のパンチをNS会員が受け止められるかが見所です。
ここまではお互い立派な進行。
白16に対する黒17は白18の好形を与えて疑問。さらに黒19は白20と替わることで左上隅〜左辺を固めてしまって疑問。
白28は30とハネたい(格言「二目の頭は見ずにハネよ」)。黒29は下辺が大きくまとまるのを防いだ一手だ白の厚みに近寄っている一手で疑問手。
総じて左辺は白石が多いのでこのような手を打ったと思われるが、そうであれば前譜の黒16に問題があった。
左辺の白模様を消すのであれば二間に高くかかって軽く消すのがおススメ。もし白2と受ければA,Bと飛び出しても良いし、Cと隅で治まっても良い。
黒17では何はともあれ1とハネたい(格言「ツケにはハネよ」)。以下白10までで下辺は白地になるが、本来の星の定石よりも一路低いのでこれなら黒悪くない。しかも黒も治まっているので×の打ち込みが狙える。
黒31に対する白32は一路上のキリを防いだ手だが所謂「利かされ」。黒33と替わっては明らかに損(変化図3)。
白38に対する黒39は好手。白40,42のデギリは無理筋。しかし黒43は方向違い(変化図4)。
白32では白1とノゾいてみたい。黒2は止むを得ないが、3とやんわりと封鎖して黒4には白5とオサエて隅の白の生きを確かめながら黒6の生きを強要する(黒6を省けないことは各自ご確認を)。その後白7とハサんで下辺の黒2子を攻めたい。左下隅の白は生きているし、中央の白4子は白3と頭を出しているので×のキリは全く怖くない。
黒43では黒1を利かしたい。白2と受ければ黒3のサガリが利くので黒5から当てれば良い。白6と逃げても黒7で上辺が安定するのであまりいいことない。
また黒1に白2と受ければ前図のサガリは利かないようにも思えるが、黒3とさらに出られて地が損。しかも黒5のサガリには白は手を抜けない(手を抜くと×に打たれて白に生きはない)。つまり結局5のサガリは利くことになる。
白46は前譜の42,44の顔を立てた手だが黒47が的確な一手。
気を取り直しての白52は厳しい一手。黒57は逃げずに58に切った方が良かった。
白60で白にもチャンスが到来した。
黒65は不要(2子の逃げ出しは怖くない)。
白66は無理(白68で69に押えられないのであれば打つべきではない)。
白72はいいが、白74は不要(これは実質的に一手パス)。
黒75で中央が膨らんできた。
白78では79にツナグ一手。81までで中央の黒地が大きくなった。
黒87,89は最強手段。基本的に無理筋だが周囲の黒が強いのでこれでいけるという判断。
白90はこう打ちたいところ。さて黒の次の一手は?
白94は封鎖を避けるためにやむを得ないが、黒95で下辺に大きな黒地が出現した。
しかも黒はそれに満足せず右下隅の白を攻めてきた(結構トリカケかも?)。
右下隅の白一団は12〜18で安泰。問題は白6〜10。これが持ち込みになっては白勝てない。さて次の白の一手は?
黒21は一手パス(つないだところこの黒一団に生きはない)。
白22は悪手(25の左から当てる手を消している)。
白はこのままでは足りないとみて24から動きだした。
黒35の割り込みに対する白の一手は?
実戦は白36と打ったがこれが敗着となった。37とのびていれば白有望だった(変化図7)。
白36では1とのびる一手だった。黒2と打てば以下3から9までで中央の黒が取られてしまう。
また黒2で3だと2と打たれて右辺一帯が白地になるので白有利。
総譜。一局の内容としては、TS会員の顔面パンチが炸裂したようにもみえるが、NS会員にもいくつもチャンスがあった。
残念。