第23回例会(その3)

投稿日: Jul 19, 2014 8:10:37 AM

続いて第17回例会に初参加して以来皆勤のTO特別会員が6子置いて品田渓さんに挑戦した一局を紹介します。

白1のカカリに黒2以下のツケノビ定石は手堅く打とうという気分の現れか?

黒18〜22までは各所の置き石を有機的に関連させて有利に進めようという打ち方。置碁ではこのように中央に頭を出しながら戦いを目指すのが重要。

黒32は左下隅の白石への攻めと中央への脱出を見合いにした手だが、手順に白33とつながれ、39までで先に損をした感じでイマイチ(変化図1)。

黒40は好手。白43のサバキにも手を抜いて44と押し上げるのは力強い。

さて白45にどう打つか?

黒32では上方から突破したかった。黒5は所謂「アキ三角」の愚形だがこの場合はこれが良い。

黒46は冷静な一手。白は、47から先に左上隅で損をするのを承知の上で、上辺を破ってから55と左辺の一団を攻めにきた。

黒56は上辺との連絡をみてなかなかの手だが白57,59と石が来ることで右辺から中央に飛んでいる黒一団が弱くなってきた。

黒56では1と打ってみたかった。白2と10のキリを守れば以下11までで白収拾がつかなくなる。

白61は急所で攻防の一手。左上隅〜上辺の白が治まってから、69と中央〜右辺の一団を攻めにきた。

白75に対する黒の一手は?

黒76はよく読んだ一手。白も薄いのでこれ以上の無茶はできない。黒82で中央が治まった。

黒94は大きい。黒98までで白の地を減らした。

黒10のキリは大きいが、そのかわりに白13を許してしまった。

白21〜29まで右上隅は寄り付かれたが、黒は手厚く打っているのでもう黒地は減らない。

黒40は失着。40の石が持ち込みになってしまった上に後手を引いたので白47に回られてしまった。随分差が詰まってきた。

とはいえ最初のリードは大きかった。黒154以下略。黒5目勝ち。