第1回新春囲碁大会(その7)

投稿日: May 05, 2015 6:59:44 AM

続いては同じBグループのSS会員とYKAT会員との一局。

穏やかな進行。

最初から黒21と打つつもりなら黒19白20の交換はないほうが良い(後述)。

白22はこのタイミング。右上隅のどちらからカカっても相手の勢力圏なので

攻められるので主導権を握られてしまうのでここは三々入りが良い。

黒23は上辺が大きいという判断。右辺の開きが三線であるのに対し上辺の

開きは四線なので、まとまったときに大きくなるという判断。

黒25は甘い手のように見えるが、上辺を盛り上げるための場合の手で正着(変化図1)。

ただ黒29では手抜きして上辺に何か一着入れたかった(変化図2)。

黒25では黒1と打ち9までとなるのが定石だが、右上隅の構えに対して右辺に開いた×の石が重複した位置にあるので、黒不満(実質的な一手パスになる)。黒はこの図を嫌ったものと思われる。

黒29ではたとえば黒1や◯と打ってみたかった。

白2と打たれて甘いようにも見えるが、黒Aから符号順に

打ってGまでで2の石を取り込む手が残っている。

白34はこんな感じか。

黒35は大場だが、私であれば上半分を盛り上げた。

白36は厳しい。上辺を荒らして地合いで先行して逃げ切ろうという打ち方。

黒49は本手だが、黒51から攻めるのであれば白50と代わって損な気がする。

個人的には中央〜右辺の攻めで黒を強化してから左辺に打ち込んでみたかった。

黒55はダメ場を飛んでいる感じ(変化図3〜6)。

黒55では実戦のようにトブ前に1のノゾキを打ってみたかった。

もし白が2とツナげば、今度こそ3とトブ。以下11まで白を分断できる。

ノゾキに手抜きすると…

黒9に白10と取るのは黒15までで右下隅が黒地になる。

白10のツナギには黒11とノビて…

黒17までで白を封鎖する。この白は取られないだろうが、中央の黒模様は大きくなる。

白64から突き出されて黒模様が小さくなった。

黒79は方針転換。

黒89は貪り。90に引いているところ(変化図7)。

黒97白98の交換は蛇足。この交換のせいで左上隅はコウ残り(変化図8)。

黒89では1と引くところ。AとBが見合いで黒活き。

黒97で単に1と打っていれば3までで活きていた。

白12は損コウ(黒は手抜きしたのでよかったが)。

白18〜22は、周囲の黒が強いので無理(変化図9)。

白20では1と消すのが良かった。黒2に白3と打ってA〜Cと黒地を値切る手と◯のワタリが見合いで白有望だった。

黒39が手止まり。

総譜。黒4目半勝ち。

白は地で先行し、中央をしのいだ時点でははっきり良かったが、中央の読み違いで逆転を許してしまった。白の残念譜。