第27回例会

投稿日: Nov 15, 2014 10:7:3 AM

10月29日(水)に日本棋院有楽町囲碁センターで第27回PA会囲碁同好会が開催されました。

今回は過去最高となる15名の参加があり、YKW会員(しかも女性!)とゲストで社労士のTKさんが初参加され、非常に盛り上がりました。

私(会長)は、TKさんと対局した後、YKW会員にルールを教えました。TKさんは地に辛い碁を打つという印象でした(対局の内容はのちほど紹介します)。

YKW会員は理解が速かったです。この分だとすぐにうまくなりそうです。

今回は最初にSS会員とKAT会員との9子局を紹介します。

黒6は珍しい。左辺でのサバキを許さないという厳しい手。

白7の両ガカリに対する黒8は薄い(白5が小ゲイマガカリであれば有力)(変化図1)。

白9,11のデギリは当然だが白の形も良くないのでこれで黒も打てるのか?

黒14は15につけたかった(変化図2)。

黒8では1とツケるのが一般的。以下9までとなり黒の厚みが立派。しかも×とノゾく狙いも残っている。

黒14では1,3とツケヒキたい。白手抜きは×にアタリされて種石の◯が取られるので4のツギは止むを得ないが、ここで黒5に回れば隅は安泰。

黒16,18は隅の安定化を図った手だが左辺に白石を持って来る損な手なのであまり打ちたくない(こういう一方を良くしようとして他方に悪影響を及ぼす打ち方を「兄弟ゲンカ」と呼びます)。

黒20と打ったからには黒22では20の左に並びたい。

黒32では45とカケツイだ方が良かった。

白35は左辺だけではなく白を切断している黒石に利いていることに注意(変化図3)。

白37〜41は決めずに単に43,45と打つのもあった(私であればそうした)。

×のコスミは左辺の白が頭を出すだけではなく、中央の黒にも利いている。×と◯の交換があるため黒は逃げられない。

黒石は取られたが、黒も48,50の大きなキリに回ることができた。

白51はとにかく中央に大きな模様を作らせないとする手。

黒52は「ツケにはハネよ」の格言通りの手だが、ここは相手にしない方が良かった(変化図4)。実戦は白53に石が来てしまったことで黒の断点が狙いになってしまった。

黒54は中央を止めようという手だがさすがにこれだけキズが多いと無理。

黒52では1とカケツグのが有力。以下2,4と突破されるが、5までで下方は大きくまとまりそう。

黒62では白の封鎖を目指すのであれば66に打った方が良かった。攻めたい石にむやみにつけない方が良い(変化図5)。

実戦は白63,65とはみ出されて黒薄くなった。

また黒62では黒1,3とハネツグのも有力。×が欠け目になると大変なので白4,6,8と打つが、黒はそれに乗じて厚みを築いて以下15までで中央〜下辺が大きくなる。

黒82は厳しい。しかし黒86では87に切りたかった(変化図6)。白87,89で黒は裂かれ形になってしまった。

黒88は裂かれ形をさらにひどくする手(変化図7)。

黒86では黒1と切りたい。以下白2のヌキには3と割り込んでコウを仕掛ける。このコウは黒が謝る(3の下にツナグ)ことができるのがポイント。二分された白は相当苦しかったはず。

黒88では1と緩めたい。以下白2,4と出てきても黒地が増えるだけ(こういう白の打ち方を「車の後押し」と呼びます)。

黒96は99と下がるべき。実戦は白がキズを咎めながら簡単に活きてしまった。

黒20は無理(変化図8)。

黒20では1と押えたい。以下9までが相場。黒にキズが多くて薄いので止むを得ない。

総譜。白26目勝ち。キズを作って薄くしてしまったために白に付け入る隙を与えてしまったのが黒の敗因。

今の段階では手厚く打つことを心がけると良いでしょう。