投稿日: May 18, 2014 7:43:21 AM
今回取り上げる対局は、3月の例会に初参加されたAO先生と私(会長)との13路盤4子局です。
この対局はAO会員の13路盤デビュー局。早速紹介します。
ここまでの出だしは百点満点です。
黒10とトンだのも非常に良い。
黒12は右辺を最大限に囲おうとする打ち方。
白13のツケによる封鎖は当然の一手。
これに対して黒は14とコスミツケて治まろうとしました。
黒12では封鎖を避けて1とトブのが最も簡明な打ち方。以下2と右辺を割ろうとしても7までで手になりません。
白は8と中央を分断しようとしますが...
白10とデギっても黒11と一旦アテてから13,15とデギレば中央は繋がっています。
黒14では1のツケコシが成立しました。以下9まで必然で...
黒11まででAのノビ(これで中央の3子を採ることができる)と、Bのトビサガリ(これで白5子がほぼ取られる)が見合い。
変化図3で白6と上をツナグと...
白12とケイマして活きるスペースを広げようとするときに黒13のツケコシから左下隅を止めます。
白18と一目抜いた後に...
黒19と下がれば下辺の白に活きはありません。
ちなみに白Aとキリ、黒B、白Cで×の2子は取られますが、下辺に比べたら小さい。
白15は白一団の連絡を確かにした手。
黒16は左下一団の根拠を確かめた手。
白17と三々に入り、細碁を目指しました。
黒28までは定石。AO会員がよく勉強していることがわかります。
白29のツケに対する黒30では黒32と打った方がわかりやすい。ただ黒30は中央から下辺一帯の白を切断する狙いを持っているので悪手ではない(変化図8,9参照)。
白33に対する黒34ではその左斜め下に下がりたかった。
白35と三々に打ったのは無理を承知の上での勝負手(このままでは白地が足りないため)。
黒38は鋭い。白41は止むを得ない。
さてここで黒の次の一手は?
黒42は43にキル一手。黒チャンスを逃した。
黒1,3と切る一手だった。白4と中央を連絡するのはこの一手。
しかし黒5,7を決めて白8を強要してから9と割り込み...
黒13と切ったときにAとBが見合いで中央の白5子は助からない。
ちなみに白12で13につなげば黒12と切る。第4譜で×と打った効果。
#変化図8の5,7は保留する方が筋がいいか?
白は53〜59と中央を補強した。
黒60,62が敗着。これで中央が持ち込みになり白地が増えてしまった。この分逆転している。
途中まで本当によく打てていただけに残念。